ニュース
| 【大会レポート】女子日本代表『第20回アジア競技大会 (2026/愛知・名古屋)』決勝 女子日本代表 70-75 女子韓国代表|後半の怒とうの追い上げが一歩及ばずも、チームで勝ち取った銀メダル | 一覧へ | 【大会レポート】女子日本代表『第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)』準決勝 女子日本代表 80-52 女子チャイニーズ・タイペイ代表|「一つの自信と成長につながった試合」 |
【大会レポート】第20回アジア競技大会 3×3バスケットボール ~男子はベスト8 女子は初の金メダルを獲得!~
2026年9月27日
大会初の金メダル獲得 3x3女子日本代表チーム
ベスト8 3x3男子日本代表チーム
9月25日に3×3女子日本代表は「第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)」の最終日を迎え、決勝でフィリピンを破って大会史上初の金メダルを獲得。歓喜の輪が生まれました。一方で、3×3男子日本代表は24日の準々決勝でイランに敗れて8位に。2028年のロサンゼルス五輪出場を目指す中、今年の代表活動の節目の大会を終えてのレポートです。
【3×3女子日本代表】2連敗から5連勝で頂点へ。環境にもアジャストし、堅守も光る
女子代表は平下結貴選手(トヨタ紡織 サンシャインラビッツ/175cm)、西ファトゥマ七南選手(同/175cm)、山本遥香選手(三菱電機コアラーズ/177cm)、堀内桜花選手(シャンソン化粧品 シャンソンVマジック/167cm)の4人で挑んだ今大会。21日の予選プール初戦は、会場に強風が吹き荒れました。2Pシュートを攻撃の軸に据える日本にとっては痛手となり、チャイニーズ・タイペイに8-12、イランに16-18と2連敗。ただ、伊集南コーチはイラン戦について「縦のドライブ、カッティングといった2Pを狙うだけではない動きで対応してくれたシーンがあった」と、修正力を発揮したチームに手ごたえを示します。
そして、23日から快進撃が始まりました。ウズベキスタンを堅守からドライブなど機動力を活かした攻防によって19-11で下して、1勝2敗の3位で予選プールを突破。選手たちはプレッシャーこそ感じていましたが「金メダル獲得」という目標に向けて、共通認識を整理。山本選手は「2点が風の影響で狙えない状況でもあったため、プレーの変更はみんなで話し合って決めています」と語っていました。さらに風の強い環境も「そこも含めて3×3の面白さ」と頼もしいコメントが聞かれたほどです。
一夜明けた、24日の準々決勝進出決定戦でマレーシアを13-9 で下すと、山場と見ていた準々決勝では中国を17-16で撃破。相手の平均身長は、日本の174㎝に対して181㎝と上背があり、立ち上がりに0-4の劣勢になりましたが、ディフェンスで巻き返し、リバウンド争いでも互角の展開に持ち込んで勝ち切りました。伊集コーチも選手の奮闘を称えます。
「強度の高いディフェンスから私たちのペースに持っていけた。あと最後の局面のリバウンドですよね。高さのある選手を押し出して全員でリバウンドを取りに行く。これをやらないと勝てないよと話してはいましたが、選手たちがやれたことがすごく嬉しかったです」
平下選手もディフェンスの遂行力のほか、リバウンドを勝因に挙げます。「相手が大きい選手がいる分、一人では戦えないので、マッチアップしている選手が抑えてくれたところをガードの二人(=西・堀内)が飛び込んでリバウンドするところを意識してやっています」と明かしました。
25日の最終日には準決勝で韓国に19-8、決勝ではフィリピンを21-11で下し、歓喜の輪が生まれました。2連敗から5連勝で金メダルへ。アジア競技大会で日本女子3×3代表の過去最高位であり、2018年ジャカルタ大会の銀、2023年杭州大会の銅に続き3大会連続のメダル獲得になりました。
「3×3に携わってくれたみんなで獲った金メダル」(前田HC)
今大会の優勝劇は継続的な強化が実りました。今大会、オールラウンドな活躍が光った西選手はアンダーカテゴリー代表の3年目。今大会をその集大成と位置づけていました。金メダル獲得後、西選手は「今まで3×3をやってきて良かったです。3×3を通してたくさんの方々と出会えて、いろんな経験をさせてもらって、バスケの経験、レベルもすごく上がったと思う。本当に感謝の気持ちでいっぱいです」と語りました。
また、今年2月の「3×3ディベロップメントキャンプ2026」には24人を招集。山本選手も平下選手、堀内選手もその招集メンバーでした。実はアジア競技大会は、出場選手の登録が規定上、3月に決定する必要もあったのです。女子代表としては、半年以上前から今大会の金メダル獲得にターゲットを置いて、強化に取り組んできたのです。
西選手と山本選手は、今夏の「FIBA 3×3 ユース・ネーションズリーグ 2026 -U23 アジア セントラル/イースト-」総合優勝の2連覇に貢献し、堀内選手は「FIBA 3×3 ユース・ネーションズリーグ 2026 -U21 アジア 2-」の総合優勝の一員に。国内大会の「Q.O.Q. 3×3 2026」にも代表として2チームが出場し、西選手と堀内選手は試合経験を積んでいます。
もちろん、今大会に向けては直前合宿で新宿GIVERSやST-KASUMI といった3×3チームが練習パートナーとして力を貸してくれたほか、名古屋開催であったため、会場の声援が選手たちの力になりました。堀内選手から「たくさん知っている方も応援に来てくださって、もう最高な景色でした」という声も届きました。前田有香ヘッドコーチも、金メダル獲得への想いを明かしています。
「今大会、 U23 の選手たちが戦って金メダルを獲得できましたが、それだけではなく、これまで3×3に携わってくれたみんなで獲った金メダルだと思います。本当にこれまでの3×3プレーヤーの皆さん、協会に携わってくださった方々、応援してくれた方々のおかげだと思うので、本当に感謝しています」
【3×3男子日本代表】イランに完敗も、初結成の4人が支え合って成長を遂げていく姿
一方で、男子は8位でアジア競技大会を終えました。バラダランタホリ玲依選手(大東文化大学/195cm)、野田悠峨選手(日本体育大学/183cm)、ロイ優太郎選手(白鴎大学/192cm)、小野恵富選手(江戸川大学/194cm)の4人で挑む初の公式戦であった中、22日の初戦はロイ選手や小野選手がチームをけん引するなどシンガポールを21-17で下し白星発進。韓国には12-21で敗れましたが、翌日にタイを21-19で下して、2勝1敗の予選プール2位で24日の準々決勝決定戦行きを決めました。
ロイ選手によると、タイ戦では相手に想定以上に2ポイントを決められたそうですが「自分たちは後半修正して強みのドライブや、そこから相手のファウルを重ねて最後フリースローでしっかり勝ち切れるゲームできた」とコメント。自身は一人で10得点を挙げながらも、戦況を判断しながら勝利を手繰り寄せたチームの姿に手ごたえを感じていました。
また、合宿や試合を重ねる中で、4人でフォローしあう意識も育まれたようです。バラダランタホリ選手は、マッチアップした相手に2ポイントを与えて「自分がヘッドダウンしたシチュエーションがあった」と明かしながらも「その時に仲間たちが声を掛けてくれて、仲間たちの熱いプレー、強いプレーに救われて、今日も勝ったと思う」と振り返りました。
ただ、準々決勝決定戦でカザフスタンに18-17で競り勝ったものの、準々決勝ではイランに3-21で敗戦。8位で今大会を終えました。
「一個一個のレベルを地道に積み上げて」(バラダランタホリ選手)
今大会、日本は平均身長191cmと大型化を進めましたが、イランは2メートル超えの2選手を含む同197㎝のサイズで優位に立ち、予選プールで敗れた韓国も相手は同世代ですが「サイズ(平均身長193㎝)があってオールラウンドなチームだと、プレッシャーで煽られる」と選手から、その印象が寄せられていました。女子と同じく、男子も3月にメンバーを決めて以降、バラダランタホリ選手と野田選手は「FIBA 3×3 ユース・ネーションズリーグ 2026 -U23 アジア セントラル/イースト-」で、小野選手は「FIBA 3×3 ユース・ネーションズリーグ 2026 -U21 アジア 2-」でそれぞれ試合経験も積んできたほか、小澤崚選手ら3×3専業選手との合同合宿や、アジア競技大会の直前合宿では3×3.EXE PREMIERのプレーオフに進出するようなチームを招いて準備をしましたが、頂点には及びませんでした。
選手たちも屈強な相手と対峙したからこそ、はっきりと見えてきたものがありました。
「3人制はほとんど自分のようなスモールがいなくて、サイズの大きな選手の中でシュートをどう打つか。パスを出すのか。自分はパスが苦手で相手の手に引っかかることが多かったので、そこをもっと上手くできれば違った結果になったのではないかと思います」(野田)
「スピードや得点力は通用する部分が多かったけど、イランのような体格の大きな相手に対して、押し上げられてしまうことが多かったです。簡単に得点へ繋げられなかったので体作りをして、もっと力強いプレーを世界と戦うには必要だと思いました」(ロイ)
男子日本代表は、今年度より3×3専業選手、JBA 3×3 スペシャライズドチーム「Team TOKYO 2026」を編成したBリーガー、アジア競技大会に出場したメンバーを含むアンダーカテゴリーの3つに焦点を当てた強化プランを「三本の矢」として、チーム作りを進めてきました。目標に掲げた今大会の金メダル獲得には至りませんでしたが、中祖嘉人ヘッドコーチは「プランの結果が出たことは一つ成果だと思います。これをもって次にどうしていかないといけないかを考える材料ができたと思います」と、全日程を終えて語りました。
これから選手たちは所属先へ戻りますが、バラダランタホリ選手は今後に向けて想いを語ってくれました。
「この先、自分は3×3アジアカップ、3×3ワールドカップ、ロサンゼルスオリンピックやその先の(2032年)ブリスベンオリンピックも、全部狙っていきたいです。自分の一個一個のレベルを地道に積み上げて、これからもやっていきたいです」
大会サイト:https://www.aichi-nagoya2026.org/
女子最終順位:https://results.asiangames2026.org/#/discipline/BK3/final-rank/W.TEAM3————-
男子最終順位:https://results.asiangames2026.org/#/discipline/BK3/final-rank/M.TEAM3————-
