パリ2024オリンピックを振り返る

Road To Paris(パリ2024オリンピックへの道)

パリ2024オリンピック出場のための「4つのステップとタイムライン」(男子8枠+女子8枠)

パリ2024オリンピックの出場枠は、「男子8枠および女子8枠」である。その出場枠を獲得するための「4つのステップ」は次の通りである。

【ステップ1】FIBA 3x3フェデレーションランキング(NFランキング) →上位3チーム ※開催国1枠含む
【ステップ2】FIBA 3x3ユニバーサリティオリンピック予選1(UOQT1) →上位1チーム
【ステップ3】FIBA 3x3ユニバーサリティオリンピック予選2(UOQT2) →上位1チーム ※男女日本代表出場
【ステップ4】FIBA 3x3オリンピック予選(OQT) →上位3チーム ※男女日本代表出場
※NFランキングは「国内ランキング上位20名の個人ポイントの合算」で決まる。

【ステップ1】
「NFランキング上位3チームの出場決定」

2023年11月1日、その時点においてNFランキングの上位3チーム(ただし、女子は開催国枠でフランスを含む)に男女各3枠のパリ2024オリンピック出場権が付与された。

【男子】1位 セルビア 2位 アメリカ 3位 中国
【女子】1位 中国 2位 アメリカ 3位 フランス

【男子】

  1. セルビア
    FIBA 3x3ワールドツアー(クラブチーム世界最高峰の3x3トップツアー大会)に強豪の数チームが参戦。オリンピック2大会連続出場
  2. アメリカ
    前年2023年のFIBA 3x3ワールドカップ(代表チームの世界一決定戦)で銀メダルを獲得。前オリンピックで出場を逃したバスケ王国が汚名返上
  3. 中国
    戦略的な国際大会への出場でNFランキングを上げ、出場権を獲得

【女子】

  1. 中国
    男子同様にランキングを上げて出場権獲得。前オリンピックの銅メダルチーム
  2. アメリカ
    前オリンピックの金メダルチームがオリンピック2大会連続出場
  3. フランス
    世界でもトップレベルの強豪チームが開催国枠で出場権を獲得

【ステップ2】
FIBA 3x3ユニバーサリティオリンピック予選トーナメント1 2024(UOQT1)

開催日:2024年4月12~14日
開催地:中国(香港)
出場数
男子8チーム(ホンコン・チャイナ、オランダ、モンゴル、ラドビア、オーストリア、スイス、エジプト、ニュージーランド)
女子8チーム(ホンコン・チャイナ、ハンガリー、オランダ、アゼルバイジャン、ポーランド、エジプト、モンゴル、チリ)

優勝
【男子】ラトビア
【女子】アゼルバイジャン

■大会総括
男子は決勝でラトビアがオーストリアに19-14で勝利し、オリンピック2大会連続の出場を決めた。東京2020オリンピックの金メダルチームは、本予選でも高い得点力を見せつけて圧倒した(平均19.4点/大会1位)。
女子は決勝でアゼルバイジャンがポーランドに18-17で勝利し、オリンピック初出場。強烈なドライブを武器にMVPを獲得した#1 ハエスがパリ行きの原動力となった。

【ステップ3】
FIBA 3x3ユニバーサリティオリンピック予選トーナメント2 2024(UOQT2)

開催日:2024年5月3~5日
開催地:日本(宇都宮市)
出場数
男子8チーム(エジプト、プエルトリコ、モンゴル、リトアニア、日本、ブラジル、オランダ、オーストリア)
女子8チーム(ケニヤ、ブラジル、オーストラリア、オランダ、日本、ドイツ、カナダ、オーストリア)

優勝
【男子】オランダ
【女子】オーストラリア

■大会総括
男子は決勝でオランダがリトアニアに19-14で勝利し、オリンピック2大会連続出場を決めた。圧倒的な得点力(平均8.4点/大会1位)でMVPを獲得した#54デヨング選手を軸にしつつ、チーム全体でも得点を量産した(平均20.8点/大会1位)。
女子は決勝でオーストラリアがカナダに19-16で勝利し、オリンピック初出場を決め、前回の雪辱を晴らした。機動力の高い4人のドライブモーションが連動し、得点を重ねた(平均19.2点/大会1位)。

【ステップ4】
FIBA 3x3オリンピック予選トーナメント2024(OQT)

開催日:2024年5月16~19日
開催地:ハンガリー(デブレツェン)
出場数
男子16チーム(ハンガリー、エジプト、マダガスカル、プエルトリコ、カナダ、モンゴル、日本、ベルギー、オーストリア、スイス、ドイツ、スペイン、イスラエル、スロベニア、モンテネグロ、チェコ)
女子16チーム(ハンガリー、エジプト、チュニジア、チリ、プエルトリコ、日本、モンゴル、オランダ、リトアニア、ポーランド、チェコ、イタリア、イスラエル、ウクライナ、ルーマニア、オーストリア)

【男子】1位 リトアニア 2位 フランス 3位 ポーランド
【女子】1位 スペイン 2位 ドイツ 3位 カナダ

■大会総括
男子はオリンピック地元開催国として負けられないフランスが、劇的なブザービーターで出場権を獲得。続いて、強豪のリトアニアが初出場を決めた。両チームとも予選では敗戦を喫するなど、窮地を乗り越えてのパリ行きでもあった。また、最後の1枠はポーランドがモンゴルを延長の末に22-20で下し、オリンピック2大会連続の出場を決めた。日本はそのポーランドに、20-21で接戦の末の敗戦であった。

女子はドイツ、続いてスペインが共に劇的なブザービーターでオリンピック初出場を決めた。ドイツは日本戦での延長を、スペインはカナダ戦での1点差を乗り切ってのパリ行きであった。最後の1枠はカナダがハンガリーに19-14で勝利し、オリンピック初出場を決めた。

パリ行きを決めたどのチームも強豪と呼ばれるに相応しいが、パリへの道は紙一重の戦いであった。そのことからも、OQTがいかに壮絶な激戦となっていたかを物語っている。

パリ2024オリンピック出場の「全8チームが決定 」

# PATH 男子 女子
1 Federation Ranking セルビア 中国
2 Federation Ranking アメリカ アメリカ
3 Federation Ranking 中国 フランス
4 UOQT1 ラトビア アゼルバイジャン
5 UOQT2 オランダ オーストラリア
6 OQT リトアニア スペイン
7 OQT フランス ドイツ
8 OQT ポーランド カナダ