パリ2024オリンピックで女子日本代表は、前回東京2020オリンピックでの銀メダル獲得の栄光を胸に挑戦をしたが、グループステージで3連敗し、結果として12位で大会を終えた。
東京2020オリンピック決勝の再戦となったアメリカ戦は、序盤からアメリカの高さとフィジカルの強さに苦しんだ。特にリバウンド争いで劣勢となり、セカンドチャンスからの得点を許す場面が多かった。日本は速いパス回しと3ポイントシュートで応戦し、一時10点差まで詰め寄るも、第3クォーターでアメリカが一気にギアを上げた。この日、髙田は10/11本という脅威のシュート成功率で24得点し、山本は3P 5/11本を含めた17得点と善戦したが、最終的に26点差の大敗となった。
映像14_金メダルを取るために越えなければならない絶対女王アメリカ
映像15_日本らしさを発揮した2Q
映像16_女王の前では個人技での打開は簡単ではなかった
映像17_アメリカは町田を孤立させるように守っていた
映像18_点差が離れてもプライドの見せ続けた女子日本代表選
映像19_しかし、攻撃の手を緩めないアメリカ
オリンピック初出場のドイツは、強豪のベルギーに勝利し、勢いに乗っていた。日本は脳しんとうと診断された山本を欠き、先発を町田と宮崎の2ガードで挑んだ。しかし、ドイツの高い強度のディフェンスに苦しめられ、得点も伸び悩む。一方のドイツはインサイドを中心に得点を重ね、日本は後半に追い上げるも最後まで主導権を握れず、11点差で敗戦。
映像20_絶対に負けられない戦いという重圧があったドイツ戦、一進一退の序盤
映像21_相手も負けられない試合
映像22_ベテランの活躍が日本に勢いを与える
映像23_インサイドを支配し始めたドイツ
映像24_勝利を信じて戦い続けた
グループリーグ突破へ向け、すでにグループAを1勝2敗で終えた中国の得失点差-1を上回るためにも37点差で勝たなければならなかった。一方、ベルギーも得失点は-27であり、大差での勝利が必要となる。日本はベルギーのサイズとフィジカルに対抗できず、終始苦しい展開となった。特に、ミースマンを中心としたベルギーのオフェンスに対応できず、日本はリズムを掴めないまま327点差で敗戦し、大会を終えた。ベルギーにとっては大差の勝利により、奇跡的な決勝トーナメント進出を叶えた。
映像25_東京オリンピックの再戦となるベルギー戦、そして最後の戦い
映像26_東京のリベンジに燃えるベルギー選手
映像27_日本の追い上げにストップをかけえるエース:ミースマン
映像28_日本のディフェンス戦術を超えていくベルギー
映像29_点差が離れても立ち向かう日本
映像30_林の3Pは日本に活力を与えた
映像31_最後まで戦う日本、そしてグループ敗退
結果としてグループリーグ敗退だったが、山本の3Pシュート、宮崎のドライブ、髙田の安定した得点力は素晴らしいものであった。また赤穂、ステファニー、エブリンのリバウンドやルーズボールも光っていた。今大会は決め切ることができなかったシューターの林だが、どんな時でも3Pを狙う姿勢を崩さず、自分の役割を最後まで全うした。
東京2020オリンピックでは3x3日本代表として活躍した山本は、今大会では攻撃を牽引する存在へと成長した。特にアメリカ戦では序盤から3ポイントシュートを次々に決め、アメリカのディフェンスが対応を強いる活躍を見せた。彼女のシュートは単に得点を生むだけでなく、チームに勢いと自信を与えるものであった。さらに、速い展開の中でも冷静さを失わない判断力は、試合全体を通じて日本の攻撃を支えた。山本はチームのリーダーとしての役割を果たし、その存在感を世界に示した。
映像32_3P 5-11を記録したアメリカ戦
日本代表の精神的支柱として、インサイドとアウトサイドの両面で存在感を発揮した。フランス戦では、相手のタイトなディフェンスを正確な3ポイントシュートで崩し、インサイドではフィジカルで勝る相手に対しても強気に攻める姿勢を見せた。また、ベテランとして若手選手を鼓舞し、試合中の冷静な判断力と的確なプレーでチーム全体をまとめた。苦しい試合でもチームの士気を高める原動力となり、日本代表にとって欠かせない存在である。
映像33_多彩なスキルで魅了
卓越したスピードとクリエイティブなパスで、日本の攻撃の中心を担った。速攻からのアシストが日本の得点源となり、試合のテンポを一気に引き上げた。
宮崎は狭いスペースでも正確なパスを通し、味方を最大限に活かすプレーができる。また、自ら得点を狙う場面でも冷静さを失わず、相手ディフェンスを切り裂く鋭いドライブは観客を沸かせた。スピードを武器とする宮崎はチームにとって必要不可欠であり、その存在感は高井を通じて増して行った。宮崎は今後さらに成長が期待される選手であり、日本代表の未来を担う重要なピースである。
映像34_ディフェンスとスピードでチームを鼓舞し続ける