ナイジェリアはパリ大会で予選ラウンドから全力を尽くし、その粘り強いプレーで世界に存在感を示した。グループステージではオーストラリア、フランス、カナダと同じグループに入り、厳しい戦いが予想されたが、彼女たちは持ち前のフィジカルとスピードを武器に善戦した。
初戦はFIBAランキング3位のオーストラリアと対戦。試合序盤から積極的なディフェンスを展開し、第1クォーターを18-17とリードした。第2クォーターでは11-0のランを決め、一気に13点のリードを奪う展開に。ナイジェリアはフィジカルな守備で相手のインサイドプレーを封じた。試合を通じて、オーストラリアをシュート成功率38.6%に抑える堅守が光り、最終的に75-62で勝利。オリンピックでの勝利は、2004年大会以来20年ぶりとなる歴史的な快挙だった。
2戦目は地元開催のフランスに対して、序盤から果敢なプレーを見せた。フランスの堅い守備と精密なパスワークに苦しみつつも、ナイジェリアは第3クォーターに一時的にリードを奪う場面を作り、会場を驚かせた。最終的には78-65で敗れたものの、ナイジェリアの成長を感じさせる内容であった。
最終戦の相手であるFIBAランキング5位のカナダ戦では、ナイジェリアが試合序盤に12-2とリードを奪う展開となった。しかし、第2クォーターでカナダが追い上げ、前半終了時点で37-41と逆転を許す。後半に入ると、ナイジェリアは得意のディフェンスが機能し、第3クォーター開始から11-0のランを記録。カナダをわずか5得点に抑える驚異的な守備を見せ、リードを奪い返した。最終的に79-70で勝利。これにより、ナイジェリアは2勝1敗で決勝トーナメント進出を決めた。この勝利は、アフリカ代表としてのプライドを示すだけでなく、初のグループリーグ突破という快挙を成し遂げた。