パリ2024オリンピックにおいて、フランスは地元開催の大きな期待とプレッシャーの中で素晴らしいパフォーマンスを披露。大会を通じて高いインテンシティーと戦術遂行力を示し、決勝戦まで駒を進めた。惜しくも決勝ではアメリカに僅差で敗れたが、その戦いぶりはフランスのバスケ界の進化と未来への希望を感じさせた。
フランスは予選ラウンドから素晴らしい戦いを見せ、地元の観客の声援を受けながら勝利を重ねた。予選ではオーストラリアに敗れたものの、カナダ、ナイジェリアに勝利し、決勝トーナメント進出を決めた。
準決勝では、ベルギーのアウトサイドシュートとテンポの速いオフェンスに序盤は苦しんだ。フランスはベルギーのアイスディフェンスに対し、ピック&ポップを中心に攻撃。フランスのルペールやバディアヌらが、ポップからの3Pやドライブで得点を重ねると、ベルギーのディフェンスは完全に崩壊した。嫌がるベルギーがスイッチディフェンスに切り替えると、フランスはミスマッチを突いていき、完全に主導権を握った。しかし試合終盤、ベルギーはミースマンを中心に得点を重ね、同点に追いつかれ、延長戦に突入。その延長戦では、ギャビー・ウィリアムズが9点が取る活躍を見せ、最終的にフランスは81-75で勝利し、決勝へ駒を進めた。この勝利は女子フランス代表にとってバスケ史において記憶に残る試合であり、今大会のベストゲームとして地元ファンを歓喜させた。
映像8_ベルギー戦の死闘、そして歓喜
フランス vs ベルギー ハイライト
決勝戦ではオリンピック7連覇中のアメリカを最後まで追い詰め、終盤まで優位に進めるも66-67で敗れ、あと一歩届かず銀メダルに終わった。
試合は序盤から激しいディフェンス戦となった。第1クォーターはアメリカがフィジカルなプレーで主導権を握り、15-9と先行する。しかし、第2クォーターに入るとフランスが徐々にペースを掴み始め、ギャビー・ウィリアムズが得点を重ねた。またディフェンスでも奮闘し、アメリカのエースであるブリアナ・スチュワートに厳しいプレッシャーをかけた。フランスはペイントの守りを固め、リバウンドを奪って第2クォーターを制し、25-25で前半を終え、完全に互角の展開であった。
第3クォーターではフランスが攻守にわたって躍動し、一時10点のリードを奪った。さらに、高さを活かしたディフェンスでアメリカのペイントアタックを封じ込めた。しかし、アメリカもすぐに反撃し、アジャ・ウィルソンとスチュワートがインサイドから得点を重ね、点差を縮めていった。第3クォーター終了時点で43-45、わずかにリードを許す形で第4クォーターへ。
第4クォーターも一進一退の攻防が続く。試合終了間際、フランスは1点ビハインドで迎えた最後のオフェンスで、ウィリアムズが放った3ポイントが決まる。しかし、それはラインを踏んだ2ポイントと判定され、最終スコアは66-67でフランスは苦汁を飲んだ。
この結果、アメリカはオリンピック8連覇を達成し、フランスは地元開催の大会で銀メダルを獲得した。高い攻撃力を誇るアメリカを67点に抑えたディフェンス力とチームワークにより、試合終盤まで一進一退の攻防を続けた戦いぶりがアップセットを期待させた。20歳のレイラ・ラカンをはじめとした若い選手も台頭し、次の大会では、さらに強くなったフランスが世界の頂点を狙うことが期待される。
映像9_世界一を決めるに相応しいアメリカ戦
映像10_地元開催という重圧、彼女たちは地元の誇りとなった