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【レポート】女子日本代表「FIBA女子ワールドカップ2026 予選トーナメント」日本 66-62 カナダ:自分たちのスタイルを貫き通して大会初勝利

2026年3月16日

3ポイントやリバウンドで流れを呼びこんだ#2 今野 紀花選手

プレーメークを担った#26 田中 こころ選手と#23 山本 麻衣選手

試合終了のブザーとともに、抱き合い、ハイタッチする選手たち。コートでハドルを組んだ選手たちの顔には、歓喜の笑みだけでなく涙もありました。
現地時間3月15日(日)、女子日本代表は「FIBA 女子バスケットボールワールドカップ2026 予選トーナメント」第4戦でカナダを相手に大会初勝利を挙げました。

ここまでチームトップの6.7アシストを記録している町田瑠唯選手が欠場となり、プレーメークを担う田中こころ選手と山本麻衣選手は、町田選手のプレーをそのままなぞるのではなく、ドライブで自ら得点を狙う姿勢を出しながら攻撃を組み立てます。髙田真希選手や渡嘉敷来夢選手は精力的にスクリーンをかけて、それを助けました。
立ち上がりはカナダのシュートが好調で、開始3分あまりで4-11とリードを許しますが、ここから女子日本代表は矢継ぎ早に選手を入れ替えながらディフェンスの強度を上げるとともに、山本選手が積極的に放つシュートを次々と決めて追い上げます。

カナダの3ポイントシュートが決まらないことに助けられながら、田中選手が個人技で得点を奪ったかと思えば、その直後に宮澤夕貴選手と息の合った連携を見せて連続得点。今大会を通して好調を維持している平下愛佳選手の3ポイントシュートで追い付き、髙田選手と宮澤選手の得点も続いて35-30と逆転に成功します。ディフェンスではカナダのパス回しよりも早いローテーションでズレを作らせず、相手のミスを誘うことで守備からリズムをつかみます。

39-39で迎えた後半は、チーム全員でフットワーク良く動き、集中を切らさない女子日本代表がリードする展開に。ボールシェアで多くの選手が得点に絡み、課題のリバウンドでも馬瓜ステファニー選手と髙田選手が競ることで簡単にボールを渡さず、こぼれたところに山本選手がダイブするなど、気持ちのこもったプレーを全員が見せます。

これまでの3試合はリードを守りきれない展開が続いていましたが、この試合ではカナダに流れが行きそうな場面でこそ選手たちは身体を張り、集中力を高めて、追い付かれることはあっても逆転を許しません。田中選手は「これまでの試合では最初は良くても最後は受け身になっていました。でも今日は全員が1秒も集中を切らさず、最初から最後まで自分たちのバスケットスタイルを貫き通せたことが、今までとの大きな違いです」と、この時間帯を振り返ります。

女子日本代表がリードする時間帯が続きましたが、カナダの高さとパワーを完全に上回ったわけではなく、点差は広がらないまま。それでもディフェンスとリバウンドで集中を切らさず、オフェンスに転じれば田中選手のキックアウトから渡嘉敷選手のコーナースリー、飛び込んでオフェンスリバウンドを奪った今野紀花選手が、味方が繋いだパスをリバースレイアップでねじ込むなどビッグプレーを連発します。
4点リードで迎えた残り29秒、カナダのエース、アリーヤ・エドワーズ選手のドライブに対して髙田選手が値千金のオフェンスファウルを引き出します。最後まで粘りのバスケを展開した女子日本代表が66-62で勝利を収めました。

宮澤夕貴選手は「まずはホッとしています」と率直な気持ちを語り、「相手にオフェンスリバウンドを20本以上取られてはしまいましたが、終始チームで戦えたのが良かった」と続けます。試合を通してリバウンドでは32-54と圧倒されましたが、カナダにオフェンスリバウンド26本と奪われながらもセカンドチャンスからの得点は14に抑えました。一方で日本は13のオフェンスリバウンドからセカンドチャンスでカナダを上回る15得点を記録。チームの粘り強い戦いは数字にも表れました。

「FIBA 女子バスケットボールワールドカップ2026 予選トーナメント」最終戦の相手はアルゼンチン。
3月17日(火)20時30分(日本時間)ティップオフとなります。

■コーリー・ゲインズヘッドコーチ
「今日の試合でようやく日本のバスケットボールが完成したと思います。30分間でも35分間でもなく、40分間ずっと我々のプレースタイルを見せることができました。選手たちにはもう何も言う必要はありません。次の試合がどれほど重要かは、彼女たちが一番理解しています。最後まで私たちを信じて応援してくださるみなさんに、感謝の気持ちでいっぱいです。みなさんのパワーがここまで届き、そのおかげで選手一人ひとりが『日本を背負っている』という責任を持ってプレーできました。ありがとうございました」

■宮澤夕貴選手
「もうやるしかなかった戦いで、目の前の勝負に勝つというみんなの気持ちが出て、それがプレーにも表れていました。この1勝は本当に大きいです。試合前から『できる』という自信がチームにも私にもあったので、『良い顔をして思い切りやってほしい』と伝え、『泥臭くプレーしよう』と言ってみんなをコートに送り出しました。この1勝が無駄にならないように、ラスト1試合、次のアルゼンチン戦もしっかり頑張りたいです」

■今野紀花選手
「自分自身、ここまで本当にきつい時間が続いていたのですが、周りの人が支えてくれて、毎日毎日の気持ちの整理を手伝ってくれて、『ありがとう』と言いたい人がたくさんいて、そういう気持ちで無我夢中でプレーしました。チームも最後まで気持ちと集中力、インテンシティが切れず、良いディフェンスから日本らしいリズムを作ることができました。一度休んでまた気持ちを整えて、絶対に勝ちきって出場権を勝ち取りたいです」

■渡嘉敷来夢選手
「みんなが一つになって、これまでの敗戦での反省点をしっかりカバーできた試合でした。個人的にはファウルの部分で納得いかないこともありましたが、第4クォーターには修正して入ることができました。チームの流れを途切れさせずに継続させられたと思います。どれだけチームにエナジーを与えられるか、プレーしていない時もベンチでしっかり声を出してみんなを盛り上げていけたらなと思っていたので、声出しはバッチリできました。次に勝たないと何の意味もないので、必ず勝ってワールドカップに行きたいです。勝つぞ! エナジー!」