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【大会レポート】第56回全国中学校バスケットボール大会(島根全中) 大会2日目|苦しんだ経験さえ糧にして
2026年8月19日
島根県出雲市および松江市を舞台に行われている「第56回全国中学校バスケットボール大会(島根全中)」の2日目。男女の決勝トーナメントがスタートし、それぞれの1・2回戦が行われました。
男子1回戦で苦しみながらも勝ち上がったのは郡山市立郡山第三中学校(福島)です。予選リーグを2連勝の1位で通過しながら、他の予選リーグで2位通過だった高知中学校(高知)に対し、前半はビハインドで折り返します。むろん2位で予選を通過したからといって力がないわけではありません。全中に出場できる実力のあるチームですし、あなどっていたわけでもありません。むしろ相手の攻撃を分析し、それをさせないようにと指示したディフェンス戦術がうまく機能しなかったと郡山第三中学の熊田亮コーチは認めます。
「前半は相手の得意な攻撃をさせないように守っていたのですが、相手のスピードが思ったよりも速くて、こちらのディフェンスもあいまいになってしまったので、後半は相手の得意な攻撃をさせるようにディレクションして、そこを先回りしてチームで守るようにしました」
その戦術変更が功を奏して、さらにはチームの中心ともいうべき#4 菅野琉生選手へのフェイスガード気味のディフェンスがゆるみ始めたところで一気に畳みかけます。後半の2つのクォーターだけを見ると43-15で圧倒しています。
「全中の予選リーグを突破するのは2回目だったのですが、全中に出ても予選リーグを突破できなかったり、近年は東北ブロック大会も突破できていませんでした。それらを今年は乗り越えて、目標だった全中ベスト8には到達したので、もう一勝できるように頑張ります」
その後に行われた2回戦の京都精華学園中学校(京都)戦では53-70で敗れ、最終日には残れませんでしたが、第1クォーターを19-12でリードするなど、郡山第三中学の選手たちは力を出しきったといっていいでしょう。1回戦で苦しんだことはけっしてムダではなかったと言えます。

女子の2回戦でも、やはりこれまでの苦しい経験が糧になったチームがありました。高石市立高南中学校(大阪)に67-87で敗れた船橋市立七林中学校(千葉)です。チームを率いる小松雅輝コーチは高南中学を「一人ひとりが持っている力や1対1で破ってくる力、得点力でも1枚も2枚も上手だった」と認め、そのうえでこう続けます。
「(七林中学の)選手たちは最後まで諦めなかったし、なんとか1点でも多く取って、試合を少しでも長く続けようというところで、よく頑張ってくれたんじゃないかなって思います」
七林中学の今年度の主力である3年生は、彼女たちが1年生のときからチームの主力に抜擢され、プレータイムを多く得てきた代でした。しかし過去2年、千葉県大会は突破するものの、関東ブロック大会で負け続け、全中への切符を手に入れられませんでした。その間、当時の上級生たちは思うようにプレーができないまま、中学バスケットボールを引退していきます。その悔しさ、申し訳なさも、今年度の3年生たちを強くしたと小松コーチは言います。自身も習志野市立第五中学校の選手として新潟全中に出場した小松コーチ。その後、福岡第一高校、筑波大学でプレーし、今年ついに指導者として全中に戻ってきました。自身が中学生のときのように全中の最終日には残れませんでしたが、今大会の経験を今後の指導にも生かしたいと言います。
「新チームは2年生が4人しかいないですが、今いるメンバーで戦うのが私のスタイルですし。今までやってきたことに大きな変化を加えるつもりは一切ありません。ただ3年生がくれた素晴らしい贈り物をちゃんとチームとしての力に変えながら頑張っていきたいと思います」

全中という大きな舞台で活躍する選手もコーチも、そしてそれらのチームもまたそれぞれの立場で成長していく過程で、いや大会そのもののなかでさえ苦しい経験を重ねながら、それを真正面から受け止めて、乗り越えようとすることで実力を育んでいきます。敗れたチームにそれぞれのストーリーがあるように、勝ち上がっているチームにもまた同じように、それぞれのストーリーがあります。
明日、今年度の全中の最終日を迎えます。勝ち残った男女各4チームの選手たちもそれぞれのストーリーを背負って、この夏最高のパフォーマンスを発揮してもらいたいところです。
▽決勝トーナメント組み合わせ等詳細は大会公式サイトをご参照ください
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