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伊藤拓摩強化委員長が振り返るWindow2「正しいプロセスの積み重ねによって勝つ」
2026年4月1日
2026年3月5日(木)、JBAがメディアブリーフィングを実施し、伊藤拓摩強化委員長がFIBAワールドカップ2027 アジア地区予選Window2の総括を行いました。
今回のようなメディアブリーフィングはこれまで行われていませんでしたが、日本バスケの現状や注目すべきポイントをメディアを通して発信することで、日本バスケ全体の成長に繋がるという考えから実施されました。
「B.LEAGUEのシーズン中という重要な時期に、選手やスタッフを日本代表へ快く送り出し、多大なるサポートをいただいたB.LEAGUE各クラブの皆さんに、まずは心より感謝を申し上げたいです。B.LEAGUE、代表、JBAがともに手を取り合って日本バスケを盛り上げていくことをあらためて感じた期間でした」と、伊藤強化委員長は語り始めます。
今回のWindow2から、日本代表は桶谷大ヘッドコーチが率いる新体制となりました。2月26日(木)に中国、3月1日(日)に韓国と戦い、結果は1勝1敗。「最高の結果は2連勝でしたが、それができなかった理由もしっかりと分析し、課題に変えて成長するしかないと感じています。勝つ確率は正しいプロセスの積み重ねによって上げていくものですが、今回は正しいプロセスが踏めたのではないかと感じています」
「私は強化委員長として中長期的な日本バスケの強化、そして代表ディレクターとしてロサンゼルス五輪に向けた強化という2つの目線を持っています。代表ディレクターとしては今のチームをより良くしていける手応えを感じましたし、強化委員長としては育成世代からの課題も見えました。非常に実りのあるWindowになりました」
質疑応答の中では、トム・ホーバス前体制と共通するところと変えていくところの具体的な説明もありました。「基本的に『ペースとスペース』という考え方はトムさんの時と同じです。日本は小さいチームなので、より速くバスケをして、スペースをどう生かすかを重視しますが、その方法論が変わっています。大きく違うのは『再現性』です。前体制は自由度が高く、ハマった時に3ポイントがガンガン入る爆発力はありましたが、新しい体制では相手のディフェンスを見て『この入り方にしよう』という再現性を持たせるのが大きな違いです」
「ただ、ボールプッシュをして速攻を狙う、リングにアタックしてオープンな3ポイントを作るというところは変わりません。ディフェンス面では、ボールプレッシャーは変わりませんが、対戦相手のスカウティングをより徹底し、相手の得意なところを潰して守る徹底具合は、ディフェンシブコーチの吉本泰輔さんのこだわりもあり、大きな違いだと感じています」
また、前体制では3ポイントシュートの試投数が重要な指標として設定されていましたが、新しい体制では「特定の数字を目標に掲げるよりも『どういうシュートを打ちたいか』に重きを置いています」という変化があります。「キャッチ&シュートの3ポイントや、ペイントエリアへのアタック、そのためのボールと人の動き、カッティングなどを強調しました。そして今回は何よりも『新しいシステムを信じて思い切ってプレーする』という一体感を大切にしていました」
次のWindow3は6月と7月に、いずれもアウェーで中国と韓国と対戦します。その先も含めて『海外組』を招集できるかどうかは大きなポイントとなりますが、これについて伊藤強化委員長は「選手たちが『ここに参加したい、ここで学びたい』と思える、日本で一番の環境、世界レベルの環境を提供する。アメリカにいる選手たちもここに来ることで来シーズンに向けた最高の準備をしながら日本代表とともに戦い、ワールドカップ出場を勝ち取る。こういった環境を作るのが一番大事です」と思いを語ります。
「それをする前にただ『来てください』と言うのではない。選手やスタッフが本当に来たいと思える環境を作ります。それを作った上で、選手たちにどう伝えるか。最強の布陣、最高の一体感という話をしている中で、そこにアメリカ組はもちろん含まれます。最強の布陣が『ここでやりたい』という環境を作る中でコミュニケーションを取っていく枠組みをしっかりと作っていきたいです」
最後に伊藤強化委員長は「FIBA女子バスケットボールワールドカップ2026もあります。ぜひ、皆さんと一緒に日本のバスケを盛り上げていけたらと思います」と語り、メディアブリーフィングを締めました。
