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女子中高生のための「ずっとバスケ」応援イベント バスケを仕事にする・関わり続ける。第一線で活躍する「憧れの先輩」に会いに行こう! 開催レポート

2026年2月26日

ゲストスピーカーの体験を紹介(写真は三遠ネオフェニックスの綾部舞アシスタントコーチ)

将来について意見を交わすグループワーク

 2月23日(月・祝)、JBAとして女子中高生のための「ずっとバスケ」応援イベントを初開催。「プレーする」以外にも多様な形でバスケットボールに関わり続ける道があることを知り、将来の選択肢を広げることが目的です。定員50名の枠は1日で埋まり、最終的には倍以上の応募があり、希望や情熱を持って一歩踏み出した参加者たち。本イベントでは「コーチ」「審判」「テーブルオフィシャル(TO)」「協会・リーグ運営」の4職種の現場で活躍するゲストスピーカーを迎え、全国から参加した女子中高生に向けて大好きなバスケに携わるためのヒントをご紹介いただきました。

 オープニングでは、本イベント進行役の三倉茜氏(JBA 指導者養成委員会/順天堂大学スポーツ健康科学部)からバスケ界における女性人材の現状が紹介され、プレーヤーは女性として約4割が活躍していますが、比べてコーチや審判は約2割強と依然として少ないという課題を共有します。「実際に第一線で活躍する先輩たちの声を直接聞き、将来を考えるきっかけ」をテーマに3部構成で実施しました。

 第1部「バスケに関わり続ける先輩たちのキャリアを知ろう!」では9名のゲストスピーカーが登壇。それぞれの活躍する舞台とともに、参加者と同じ時代に何を思い描き、どんな歩みで現在にたどり着いたか、その経緯を紹介。三遠ネオフェニックスでアシスタントコーチ兼通訳を務める綾部舞さんは、バスケットボールが好きという思いを原動力に留学、通訳、そしてコーチへとキャリアを広げてきた歩みを踏まえ、「やりたいと思ったら、まず行動してみることが大切」と参加者へエールを送ります。国内外の高いレベルで審判員として活躍する高野杏実さんは「ルールだけではなく、表情などからいろんなことを感じながらコートに立つことが大事」とやりがいを感じつつ、担当する試合に向き合い、より良い環境にするために尽力しています。

 テーブルオフィシャルズも試合には欠かせない存在です。原田果奈さんと武市英里さんは、「支える立場にも夢がある」ことを自身の体験を通して語ってくれました。JBAからはU18日清食品リーグやSoftBankウインターカップと参加者世代の最高峰大会の運営を担当する三浦弥夢さんが登壇。高校時代に地元の宇都宮で開催されていたFIBA 3×3ワールドツアーに出会ったことで「こんなにショーアップされるバスケットの世界観があるんだ」と気づき、進路選択するようになった経緯を披露。一人あたりの持ち時間が5分では足りないほど興味深いエピソードに、参加者もメモを取りながら真剣にゲストスピーカーの話にのめり込んでいました。

 第2部は「コーチ」「審判」「テーブルオフィシャルズ(TO)」「協会・リーグ運営」の4つのブースに分かれ、交流・体験を実施。実際に現場で起きていることをクイズ形式にし、参加者と一緒に考えたり、夢に向かって抱える不安を直接質問したり、積極的に交流を図ります。榎本芽衣さんはトレーナーとしての専門性を生かしながら、現在はBリーグ全体の育成に関わっている立場から「目の前のことを一生懸命続けていれば、次につながる」とメッセージを送ります。選手からコーチへと立場を変えた経験をもとに、チームと選手の“架け橋”としての役割の重要性を強調したアランマーレ秋田の平田紘美アシスタントコーチ。ブースではゲーム映像を見ながらコーチの役割を解説。バスケに関わる仕事の知識について知った参加者は、少しずつ視野が広がった様子がうかがえました。

 熱い思いを抱いたまま、最後の第3部は「これからもバスケに関わるために、今できること」をテーマに意見を交わすグループワーク。それぞれの夢とそこへ向かうために何が必要かを考え、本イベントに集まった仲間とゲストスピーカーに発表します。バスケに関わっていくためにも、今いる環境で勉強もがんばることを多くの参加者が感じていました。学習院大学の教員として女子バスケットボール部を指導する北村麻衣さんも、「何がきっかけで道が開けるかは分からない。だからこそ、いろいろな人の話を聞き、自分の選択肢を増やしてほしい」とアドバイスを送ります。熊谷久美子さんもFIBA 女子U17やU19ワールドカップに日本を代表して審判員に指名されることを光栄に思うとともに、「青森にいても世界へ行ける。今いる場所ではなく、夢中になったり、仲間だったり、続けていることできっと何かある。何ごとも続けていると出会いがあり、言葉があり、それによって何か見えてくるのもある」と勇気を与えました。

 女子中高生が自分自身の可能性と向き合い、「ずっとバスケに関わり続ける未来」を描くための貴重な機会として初のイベントに参加し、情熱を持って一歩踏み出してくれたことに感謝します。ゲストスピーカーの皆さんにとっても刺激や学びとなる機会であり、真剣に将来を考える皆さんに感銘を受けていました。

■参加者からのコメント
今回、このような企画を開催して下さって本当にありがとうございました! 自分は春から大学生になるので、将来のことを真剣に考え始めなければと思っていたのでとても有意義な時間を過ごすことが出来ました。先輩方のお仕事の話を聞いてバスケについてさらに知りたくなったし選手だけではないんだなという事を感じれて、自分に何が出来るかを考える良いきっかけになりました。いつかお仕事でご一緒できるように頑張ります!(高校3年生)



コーチのブースではいつもは考えないことまで深く考えることができました。顧問の先生方に感謝したいです。審判のブースなどでも知りたかったことに対して、分かりやすく丁寧に説明してくれたので、将来についてより深く考えられました。(中学2年生)



それぞれの仕事には「人を支える喜び」や「チームの成長を裏側から支援する達成感」など、プレーすることとはまた違った魅力があることが印象的でした。競技に直接関わるだけでなく、環境を整えたり、魅力を発信したりすることも、バスケットボールを広げていく大切な役割なのだと感じました。「自分には関係ない」と思っていた分野にも実は可能性があるのではないかと感じ、さまざまなことに挑戦してみたいという前向きな気持ちが生まれました。(高校2年生)



プレイヤーを経由しつつも、そのまま現在の仕事に就いたわけではない方々も多く、視野を狭めないことが大切なんだと気づきました。(高校3年生)