予選ラウンドの3グループの中で、グループAは”死のグループ”と言われた。2000年から7大会連続でオリンピックに出場し、銀メダル2つ、銅メダル1つを獲得している強豪スペイン。ほぼ全員がNBA選手で構成され、FIBAワールドカップ2023でアメリカに勝利し3位となったカナダ。15大会連続のオリンピック出場、ついに東京2020で銅メダルに輝いたオセアニアの雄オーストラリア。16年ぶりのオリンピック出場ながら、NBA屈指のスーパースターであるアデトクンポを擁するギリシャ。すべてのカードにおいてどちらが勝ってもおかしくはない、最も予測が難しいグループであった。結果的にカナダが圧巻の強さで3連勝し、グループ1位でのトーナメント出場を決めたが、2〜4位は際どい3チーム間の得失点差で、最後の最後まで先の読めない戦いだった。
1位通過のカナダは開催国フランスに準々決勝で敗れ、ベスト4を逃した。オーストラリアは銅メダルを獲得したセルビアを相手に、前半最大24点の大量リードをするも後半に失速し、オーバータイムで敗れた。ギリシャも硬いディフェンスのドイツ相手にスコアを伸ばせず完敗。グループAは準々決勝までで全滅した。
僅差でグループリーグを敗退したスペインは、2000年から7大会連続でオリンピック出場を果たし3つのメダルを獲得してきた。一方、ガソール兄弟、リッキー・ルビオ、ファン・カルロス・ナバーロといった黄金世代の選手が次々と引退し、若返りの時期を迎えている。アテネ2004オリンピックから6大会連続出場中のルディ・フェルナンデスだったが、ついにパリ2024オリンピックを最後に代表引退を発表。日本開催のFIBAワールドカップ2006で優勝し、日本のファンにも大きなインパクトを残した”マジョルカのロケット”ことフェルナンデスは、アリウープなどのアスレチックなプレーが印象的なフォワードだった。晩年は3ptシューターへと役割を変え、今大会でも平均17.2分とチームの主力選手のまま代表のユニフォームを脱いだ。
映像7_6大会連続出場したフェルナンデスが引退
ギリシャ vs スペイン ハイライト
Group A
順位 | チーム | 勝 | 負 | 勝率 | 得点 | 失点 | 得失点差 | 勝ち点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | カナダ | 3 | 0 | 100.0 | 267 | 247 | 20 | 6 |
2 | オーストラリア | 1 | 2 | 33.3 | 246 | 250 | -4 | 4 |
3 | ギリシャ | 1 | 2 | 33.3 | 233 | 241 | -8 | 4 |
4 | スペイン | 1 | 2 | 33.3 | 249 | 257 | -8 | 4 |