大会総括/データから見る日本の立ち位置(ディフェンス)

ディフェンスを振り返る

OPPONENT TURN OVER

世界レベルの相手からTOを誘うことの難しさ

ホーバスジャパンは3年間、プレスディフェンスやトラップなど、いろいろな試みをして相手からTOを奪うことを模索してきた。しかしながら、この大会ではプレスディフェンスを仕掛ける回数を減らした。相手のレベルも高く、スカウティングされ、イージーバスケットを与えるリスクが高すぎると判断したからである。ブラジル戦では4回プレスディフェンスをしてTOを誘ったものの、大会を通して見ると安定してTOを誘うことはできなかった。

ディーン・オリバー氏もディフェンスの課題の1つにTOを挙げている。
「ディフェンス面での一つの課題は、TOを誘えなかったことです。TOを引き起こすには身体的な『長さ』が重要ですが、現状のチームではそれを補うのは難しかったです。TOを誘うには特殊なディフェンススキームやゾーンを使用する方法もありますが、それを長く続けるのは難しく、違うリスク(イージーな2pt)を及ぼす可能性もあります。とはいえ、大会の平均から見ると、TOを誘えないことで約4〜5ポイントを失っているのと同等でした」

OPPONENT TO%
(パリ2024オリンピック)

順位 チーム TO% TO
1 南スーダン 16.3% 14.7
2 カナダ 16.1% 15.5
3 セルビア 16.1% 14.2
4 フランス 15.9% 14.5
5 ギリシャ 15.8% 13.8
6 ドイツ 15.4% 13.5
7 ブラジル 15.4% 13.3
8 オーストラリア 14.7% 14.0
9 プエルトリコ 14.1% 14.0
10 アメリカ 13.8% 13.8
11 スペイン 13.6% 11.3
12 日本 10.2% 9.7