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U14ナショナル育成センター(男女) 第2回キャンプ レポート「みんなと一緒に日本代表レベルに少しでも近づけるように伝えていきたい」小林凜乃選手

2025年12月16日

小林凜乃選手はディフェンス練習の成果を発揮

全力で取り組み次につながる課題を発見できた島田三獅郎選手

 早くも今年度最後となるU14ナショナル育成センター(男女) 第2回キャンプを12月13日(土)〜15日(月)に実施。11月30日(日)に終えた第1回キャンプでのパフォーマンスを評価し、30名から20名に選考。2年後のFIBA U16アジアカップへ向けた選手発掘とともに、日本代表に必要なスキルや練習方法を伝える機会としました。

 男子を担当するアレハンドロ・マルティネスヘッドコーチは、今年の男子U16日本代表合宿さながらより細かく突き詰めていきます。個人スキルなどを身につけはじめるU14世代は、「つい自分勝手なプレーをしてしまう時期でもあり、そこを気付かずに行っています。ここに集まった選手たちは将来の日本代表を期待されているからこそコーチ陣は多くのことを求め、チームとしてプレーすることが一番大切です。特にこの世代は勝つことを最優先するのではなく、良いバスケを正しく遂行できるようにすることを目指しています」と話すとおり、ドリブルを少なくパスをつないでコートに立つ5人の力でより良いシュートセレクションをこれまでも求めてきました。

 鈴木良和ヘッドコーチはこの2回のキャンプを通じて、FIBA女子U16アジアカップ2025での課題をこの世代から解決していくための練習を実施。「多くの情報量を与えましたが、意識して練習することで少しずつできるようになっていきました。今はやろうとしているけどできない状況が当たり前であり、そこに挑戦することが大事になります」と感想を述べます。両ヘッドコーチともに所属チームに戻ってから継続することが、2年後のU16日本代表につながることを強調しました。

 島田三獅郎選手(PROGRESS / 伊方町立伊方中学校)は「前回キャンプではまだ集中し切れていないところがありました」と反省し、最後となる今キャンプはあきらめることなく全力で取り組みます。そのおかげで、「今回はディフェンスのローテーションがうまくできなかったです。それ以外にもアレハンドロコーチに言われたことはノートに書いているので、そこを改善して来年のキャンプに良い状態で迎えられるようにしたいです」と今後の成長につながる新たな宿題を持ち帰りました。「ディフェンスの強度を上げ、オフェンスではシュートの精度を上げながら、インサイドに切り込んでいけるような選手になりたいです」と目標を掲げ、2年後の男子U16日本代表入りを目指します。

 最終日のディフェンス練習でコーチとペアを組んだ小林凜乃選手(山形ワイヴァンズ U15 / 山形市立第七中学校)は、ひたすらディフェンスしていました。「私にだけ教えてくれたこともあり、すごく良い経験になりました」という内容は、「左右どちらを中心に守れば良いか」「ミドルに行かせると追いつけないのでできるだけベースライン側に行かせる」など練習しながらいろんなアドバイスを受けることができました。

 3日間の合宿を通じて「セットプレーを通してまわりとコミュニケーションを取ることや、まわりの動きを見ながらプレーする判断力が向上できたと思います」と成長を実感します。この経験を「私だけで終わらせるのではなく、チームに帰ってから共有して、みんなと一緒に日本代表レベルに少しでも近づけるように伝えていきたいです」と話すとおり、仲間たちに伝えることも参加者の役割です。小林選手が所属する山形ワイヴァンズ U15をはじめ、年明け1月4日からはじまる「京王 Jr.ウインターカップ2025-26」へ出場する選手も多くおり、U14ナショナル育成センターのキャンプを通して成長した姿を早くも見られるのが楽しみです。

 毎回行ってきた座学講習では、「テクニカルレポート2024ユース版」を紹介。島田選手は「日本代表の河村勇輝選手がボールを捌いてから、どう自分が生かされるのかというプレーを見て、とてもためになりました」。小林選手も「私はどこのポジションでもできるようになりたいので、いろんなポジション毎のプレーを見て、チームの練習でもチャレンジしていきたいです」と刺激を受けます。JBAライセンスを持つコーチの皆さんへ動画閲覧情報を共有していますので、日本代表に必要なスキル習得のきっかけとしてぜひご活用ください。