現地レポート

背中で示したキャプテンシーRSS

2014年01月02日 15時51分

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最後まで愛知学泉大らしく、自分らしく“ディフェンシブ”に戦い抜いた。そのことは誇ってもいいはずだ。


愛知学泉大はWJBL9位のトヨタ紡織 サンシャインラビッツと対戦し、[59-68]で敗れた。しかしキャプテンの橋田 幸華選手は、多少の悔しさを残しつつも、やり切った表情でコートを去っていった。


「オフェンスはみんながやってくれるので」というとおり、けっして攻撃的な選手ではない。オフェンスではパスを供給することが彼女の役割といっていい。だがディフェンスではそうもいかない。全員の力を合わせてこそ、愛知学泉大のディフェンスは機能する。それはトヨタ紡織戦でも十分に証明できた。


「私自身、一瞬一瞬をさぼらずに、目の前のことを1つ1つやっていこうと思っていました」


そこにはキャプテンとしての矜持がある。橋田選手は試合後、ユニフォームにある「4」という数字をじっと見つめて言う。


「4番をつけているので……私が一生懸命やることで、みんなもついてきてくれると信じていました。そういう意味では、背中で示すことができたかな」


2013年の「全国中学校バスケットボール大会」、いわゆる「全中」の女子の部を制した津島市立藤浪中学校出身。中学生のときからキャプテンとしてチームを引っ張ってきた。その姿は今も変わらない。橋田選手らしいキャプテンシーの示し方だった。


卒業後は秋田銀行への就職が決まっているという。秋田銀行――昨日、自らが倒した相手である。


「最初はいろいろ言われるかもしれませんね。だって、昨年のオールジャパンでも倒しているから、2年連続で倒したことになるので……」


そう言って笑う橋田選手の笑顔は、秋田銀行のチームにとっても、窓口にとっても、大きな戦力となる。



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