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【インカレ2025レポート】今夏の男子U23日本代表で得た経験を発揮し、王座奪還に挑む選手たち
2025年12月8日
白鷗大学 #42 ウィリアムス ショーン莉音選手
東海大学 #4 中川知定真選手
「第77回全日本大学バスケットボール選手権大会」(インカレ)は先に男子ベスト4が決まり、週末12月13日(土)・14日(日)のFINAL4へ向け、現在は女子グループステージが大田区総合体育館にて行われています。男子準決勝の対戦カードは早稲田大学vs日本経済大学、白鷗大学vs東海大学。後者の2チームは過去5年間でそれぞれ2度の日本一に輝きました。2021年から3年連続決勝で相まみえたライバルであり、昨年も準決勝で対戦し、70-55で東海大学が勝利。白鷗大学は2年ぶり、東海大学にとっては3年ぶりの王座奪還に挑みます。
白鷗大学2年#42 ウィリアムス ショーン莉音選手、東海大学から#4 中川知定真選手(3年)と#12 十返翔里選手(1年)は今夏の男子U23日本代表活動に参加しました。ウィリアムス選手と中川選手はウィリアム・ジョーンズカップとカナダ遠征でのGLOBL JAMに揃って出場。数々の国際経験で得た感想を伺いました。
「男子U23日本代表活動に参加させていただき、(川島)悠翔(シアトル大学)や(渡邉)伶音(アルティーリ千葉)、湧川さん(颯斗/三遠ネオフェニックス)や(佐藤)涼成さん(広島ドラゴンフライズ)など得点を取ってくれる選手が多い中で、自分が何をするべきかを考えました。それは、チームのために得点を取れる仲間たちをサポートし続けることです。白鷗大学でも変わらず、(小川)瑛次郎と2メンゲームをする際にどう3ポイントシュートを打たせるかを常に考えています。代表活動を通して頭を使うプレーを学ぶことができたので、味方に得点を取らせることをがんばっていきたいです」(ウィリアムス選手)
「フィジカルもレベルもすべてにおいて自分よりも上の相手に対し、どう戦えば良いかというのはすごく勉強になりました。インカレでも力強くドライブしていくことは、男子U23日本代表での経験が生きています。日本体育大学戦は、大きいコネ選手(ボウゴウジィ ディット ハメード)がゴール下にいることを意識し過ぎてしまい、シュートをフワッと浮かせた場面がありました。でも、相手が飛んでくるかどうかを見て 状況判断をし、もっと自分の身体能力も生かして自信を持って力強く当たっていけば良かったです」(中川選手)
今年5月には韓国学生選抜との定期戦・第48回李相佰盃⽇・韓⼤学代表バスケットボール競技⼤会で1勝2敗と負け越し、各国フル代表に挑んだ7月のウィリアム・ジョーンズカップは2勝6敗。中川選手とともに日の丸を背負って全ての大会に臨んだウィリアムス選手は、「カナダ遠征でもジョージタウン大学との初戦は受け身になってしまい、ブラジルも勝てる試合を自分たち自身で負けに行くような内容でした」と悔やみます。しかし、GLOBL JAM最終戦でカナダに75-74、1点差で一矢報いることができました。「みんなで身体を張って戦い、勝てたことはすごく自信になりました。NCAAの夢のような舞台で活躍する選手たちに、日本代表として勝てたことを今後の国際大会にもつなげて底上げしていきたいです」と成功体験が成長を促します。
昨年は手首をケガし、長く戦線離脱していたウィリアムス選手はなんとかインカレに間に合いました。しかし、2試合しかコートに立つ機会はなく、総出場時間も3分34秒に終わります。本格的なデビューを果たした今年、「Bチームの仲間たち全員が応援に来てくれて、コートに立つ責任を持ちながらプレーすることができました。1年間の集大成となるインカレのプレッシャーを感じながらも、その中でも自分が落ち着いてやるべきことをやり抜くことを意識しています」と話すウィリアム選手。海外の選手たちのハングリー精神を見習い、仲間のために身体を張っています。
東海大学の中川選手は、「入学してから2年連続で決勝の舞台に立ちましたが、優勝の景色はまだ見たことがないので、だからこそチーム全員が優勝に対する思いはすごく強いです」と力を込めます。東海大諏訪高校時代の恩師である入野貴幸監督が、今年から東海大学の指揮を執り、「新体制になったことで4年生をはじめ、『入野さんを漢にする』とみんなの気持ちがひとつになっています。日本代表で経験したことを存分に発揮し、優勝に貢献したいです」と続けました。勝ち進んだ4チームは12月13日(土)の準決勝へ向け、課題を克服しながら長所を伸ばし、コンディションを整えながら準備を行っています。
