現地レポート

天真爛漫なスピードクィーンが女王に挑むRSS

2013年12月26日 13時05分

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聖カタリナ女子(愛媛)のキャプテン、宮崎 早織選手はスピード、テクニック、スタミナ、どれをとっても全国トップレベルの選手である。だがそれ以上に彼女を輝かせるのは、その天真爛漫さだ。


ウインターカップの女子ベスト4をかけた準々決勝、聖カタリナ女子は大阪薫英女学院(大阪)を[84-80]で振り切った。しかし試合展開としては、いったん聖カタリナ女子が大きくリードしたものの、そこから大阪薫英女学院の猛追を受けている。一進一退の状況に陥り、天真爛漫な宮崎選手からもいつもの笑顔が消えていた。


「やばい、やばいって、自分のなかで余裕がなくなって、それが顔に出ていたんだと思います。後輩たちの表情も落ちているがわかったので、もっと声を出して、自分が盛り上げていかなければいけなかったんですけど…キャプテンとしての課題が残りましたね」


それでも準決勝への切符は手に入れた。相手は桜花学園(愛知)である。桜花学園とは宮崎選手が入学して以来、全国大会で5回対戦しているが、一度も勝っていない。アンダーカテゴリーの女子日本代表ではチームメイトである桜花学園の選手たちも、「学校に戻ればライバル。負けたくないですね」


そんな宮崎選手は中学時代、桜花学園に進学したいと思っていたそうだ。しかし桜花学園と言えば全国の精鋭たちが集まってくるチーム。そこに進むよりも聖カタリナ女子の一色 建志コーチ(現・日本バスケットボール協会ジュニア専任コーチ)の下で教わりたいと思うようになって、同校への進学を決めたという。「その選択は間違っていなかったと思います」


あこがれていた桜花学園と、高校生活最後の対決を前にして、自分がここで変わらなきゃ、と気持ちも昂っている。


「本当に楽しみなんです。ここで桜花学園を倒せれば、自分の中でも何かが変わると思っているから。練習では桜花学園よりも走ってきたと思っています。だから最後はカタリナらしくディフェンスをして、走って勝ちにいきます」


もちろん最後まで笑顔でいることも忘れるつもりはない。



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