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【FIBA 3×3 アジアカップ2024】3×3男女日本代表が決勝トーナメントへ

2024年3月31日

 3×3 男女日本代表が、3 月30日 (土) に「FIBA 3×3アジアカップ2024」(以下、3×3 アジアカップ) の初戦に臨みました。3 チーム総当たり戦による本戦の予選 Pool を戦った結果、男子代表は 1 勝 1 敗の Pool 2 位で31日 (日) の本戦の決勝トーナメントへ進出。女子代表は 2 連勝で予選 Pool の 1 位通過を決めました。

■劇的勝利の女子…「短い期間でまとまって」

 女子代表は #9 千葉歩選手 (東京羽田ヴィッキーズ)、#12 古木梨子選手 (東京医療保健大学 / トヨタ自動車 アンテロープス)、#13 金田愛奈選手 (シャンソン化粧品 シャンソン V マジック)、#77 栗林未和選手 (東京羽田ヴィッキーズ) という初結成の 4 人で初戦のイラン戦へ。序盤は固さが見られましたが、古木選手や金田選手の活躍で逆転に成功し、一時は 15-11 とリードを広げます。終盤に追撃を許しましたが、残り36秒でタイムアウトを取る冷静さも見せて、17-16 で振り切りました。

 続くタイとの試合も苦しい試合になりましたが、お互いを信頼しあって劇的勝利を手繰り寄せました。序盤は日本が優勢に試合を進めましたが、中盤に入ると相手に 2 ポイントシュートを与えるなど接戦に。終盤には 16-16 の同点とされて、試合は延長戦に突入します。それでも 4 人は奮起し、栗林選手がゴール下で 1 点をねじ込むと、最後は古木選手のパスを受けた金田選手が 2 ポイントシュートを射抜き、19-16 で歓喜の輪が生まれました。

 2 試合を終えて、千葉選手は手ごたえを感じています。「私たちは、まだ集まってやっと 1 週間たったぐらいのチームですが、みんなが年齢関係なく、それぞれ良いところ悪いところを毎試合振り返って、話し合えています。短い期間でまとまって、きょう勝ち切れたのはすごく嬉しい」と明かしました。

 そして、タイ戦で試合を決めた金田選手。所属先のシャンソン化粧品が同日、プレーオフを戦っている姿も励みとなったようで、シンガポールでの活躍を改めて誓いました。
「シャンソンのみんなも今日 (プレーオフで) 勝って頑張ってくれたと思いますが、自分は 3×3 の代表活動に来た分、ここでの戦いに集中して、結果を残して帰れるようにという思いで大会に入っています。決勝トーナメントも集中して頑張りたいと思います」


 

■初戦黒星も、男子は苦しみながら準々決勝へ

 一方、男子代表は #2 斉藤諒馬選手 (横河電機 / UTSUNOMIYA BREX.EXE)、#6 トーマス・ケネディ選手 (茨城ロボッツ)、#23 保岡龍斗選手 (秋田ノーザンハピネッツ / ALPHAS.EXE)、#91 落合知也選手 (ALPHAS.EXE) の布陣でまずオーストラリア戦に挑みました。相手は、昨年の準優勝国。序盤は 2 ポイントシュートを決めて互角を演じましたが、中盤以降崩れて 13-20 で黒星スタートになりました。

 試合後、落合選手は「全く自分たちで良いところが出せなかった」とコメント。攻防両面で課題を挙げながら、「オフェンスのところは最悪だった」と強い言葉で振り返りました。ただ「ノックアウトされていないので、修正すれば必ず良くなる」とも話し、奮起を誓ってフィリピン戦に向かいます。

 そして予選 Pool 突破を懸けた第 2 戦。日本は 2 ポイントシュートに偏ったオフェンスを修正し、ドライブやミスマッチを活かしたポストアップで 1 点も狙うバランスの良い組み立てにシフト。ディフェンスでもフィリピンの得点を阻んで 22-12 で快勝し、予選 Pool 2 位で決勝トーナメントに駒を進めました。

 オーストラリア戦からの修正について、保岡選手は「しっかりと自分が (ゲーム) コントロールをしながら (2 ポイントシュートを) 狙えるときに狙っていこうという話をして、うまく出来たと思いますし、一番はディフェンス。全員がゲーム前に想定したフィリピンのオフェンスに対して、みんながやるべきことを遂行できて、勝ちにつながったと思います」と振り返りました。

 そして、所属先の秋田ノーザンハピネツが B.LEAGUE のレギュラーシーズン中であるにもかかわらず、今大会へ送り出してくれたことについて、思いの丈を明かしました。

「秋田に 7 年ぐらい在籍する中で、前田顕蔵ヘッドコーチとの信頼関係もあり、プレータイムをもらえている中で、チャンピオンシップを目指す大事な時期に自分が抜けるのは、もしかしたら顕蔵さん的によく思っていないかもしれません。ですが、自分も顕蔵さんも東京オリンピックに出てその素晴らしさを体感する中で、チームとして後押ししてくれたので生半可な気持ちでここには来ていません。金メダルを取りたいですし、そのためには再びオーストラリアや、準々決勝ではイランに勝たないといけません。今日のようなディフェンスで我慢してやれば自分たちに勝つチャンスは絶対にある。全員でもう 1 度、インテンシティを上げて頑張りたいと思います」

 そんなタフな予選 Pool を勝ち抜いた 3×3 男女日本代表は、31日の準々決勝からメダル獲得の挑戦が始まります。男子は13時20分よりイランと、女子は13時45分よりニュージーランドと対戦。厳しい試合も予想されるだけに、ファンの皆さまの応援が必要不可欠です。シンガポールで選手たちが最後に笑う姿を期待しましょう。

※本文中の選手所属は2024年 3 月30日現在

▼3月31日 決勝トーナメント試合日程
・男子 13:20~準々決勝 イラン
・女子 13:45~準々決勝 ニュージーランド
・女子 16:35~準決勝(負ければ19:30~3位決定戦へ)
・男子 17:00~準決勝(負ければ19:55~3位決定戦へ)
・女子 20:20~決勝
・男子 20:45~決勝

<ライブ配信>
準々決勝(12:20~)

準決勝(15:15~)

3位決定戦、決勝(19:30~)

<日程詳細>
https://fiba3x3.com/2024/asiacup/games