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第38回男子ウィリアム・ジョーンズカップ 第7戦 序盤で開かれた17点差を必死に追い上げたがイランに65-73で惜敗

2016年7月30日

「出だしはひどかった」と悔しがる#43永吉 佑也選手

25点を挙げた#2富樫 勇樹選手だが、今大会は悔いが残る

 「第38回男子ウィリアム・ジョーンズカップ」は8日目。国内リーグでは経験することなき、4連戦目を迎えました。第7戦の相手はイラン。日本と同じく中堅から若手メンバーで構成されており、昨日の韓国戦に続き同世代対決となりました。
 序盤は日本が攻めきれず、イランに点差を離されていき、第1ピリオド終了時点で5-22。17点のビハインドを背負う日本は、第2ピリオドに入ると落ち着きを取り戻し、巻き返していき26-32で前半終了。本日が誕生日の#2富樫 勇樹選手が25点を挙げる活躍でチームに勢いを与え、残り3分で2点差まで追いつきます。しかしもう一本が決らず、65-73で悔しい敗戦となりました。

 「立ち上がりは高さとフィジカル負けしたことで、インサイドに全くボールが入らずに外からばかり攻める形になってしまいました」と長谷川 健志ヘッドコーチは、5-22で終わった第1ピリオドを振り返ります。試合後、悔しい表情を見せていた#43永吉 佑也選手は、「昨日の敗戦からの切り替えがうまくできていなかったと感じていますし、出だしはひどかったです」と表情を曇らせました。しかし、「インサイドに全くボールが入らずに外からばかり攻める形になっていた」部分に対して長谷川ヘッドコーチが修正した第2ピリオドは、得点が動きます。第2ピリオドの得点は21-10と日本が上回り、26-32と6点差まで詰めます。

 「2年前のジョーンズカップでイランと対戦した時に比べれば、リバウンドでやられた試合ではなかったと思います」という感想を持った#43永吉選手。214cmの#12ROUZBEH選手と213cmの#14TORABI選手を相手にリバウンド数は敵いませんでしたが、日本の22本に対してイランのリバウンドは31本であり、一桁差で凌げたことに手ごたえを感じています。積極的に選手たちがコート上で話し合うことで、「試合の中でいろいろ解決できるようになり、どの選手にシュートを打たせるかも試合を通じて明確になってきました。コミュニケーションも活発になってきており、息も合ってきています。前半あれだけ悪くても、後半でしっかり立て直して勝負できるところまで持ち直せたのは収穫です」。17点差から2点差まで追い上げ、結局は65-73で敗れはしましたが、40分間の中で自らが修正し立ち直ることができた試合でした。

 この試合で25点を挙げ、最後まで接戦となる展開を導いたのは本日誕生日を迎えた#2富樫 勇樹選手でした。「今日は誕生日ということで今までの6試合を忘れて、新たな気持ちでできた部分は良かったです」。このコメントを裏返せば、忘れて臨んだ6試合は満足いくものではなかったわけです。「良い準備をして大会に入ることができ、久しぶりに試合に出られることで楽しみにしていました。しかし、試合勘がなくなっていた部分が大きかったです。自分のイメージとプレイが一緒ではありませんでした。本当に悔いが残る大会になってしまいました」と、あと1試合を残してはいますが、出てくる言葉は反省点ばかり。
 「ここまで毎日試合がある経験ができる機会は、本当にジョーンズカップくらいです。その中で1~3試合くらい調子悪い時があっても良いですが、今年の自分自身の出来は本当に悪すぎます。自分が想像していた部分と全く違うプレイしかできず、チームに貢献できなかったことが悔しいです」。国際大会に出て、実際に戦ってみなければわからないこともあり、それを経験できるのもジョーンズカップの良いところであり、これをバネに成長するしかありません。

 9日間で8試合を戦い抜くハードなジョーンズカップも、明日7月31日(日) 15:00(日本時間16:00)に行われるアメリカ戦がラストゲームとなります。
 昨日、アメリカNCAA1部のジョージ・ワシントン大学を迎えて開催する「バスケットボール男子日本代表国際親善試合2016」に向けた出場メンバーが発表となりました。
 明日対戦するアメリカは、同じくNCAA1部のカリフォルニア州立大学サクラメント校が参戦。渡邊 雄太選手の凱旋試合となる国際親善試合と同様に、カリフォルニア州立大学サクラメント校には台湾出身のJeff WU選手がおり、地元ファンから歓声を受けて活躍中です。国際親善試合にはこのメンバーの中から8名の参加が決まっています。NCAA1部大学の実力を体感するとともに、ジョージ・ワシントン大学を迎え撃つためにも負けられない最終戦。それぞれの課題を少しでも克服するためにも、結果を求めて戦っていきます。