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平成29年度男女U18日本代表チーム 第25回日・韓・中ジュニア交流競技会で女子は全勝、男子は2勝1敗と勝ち越して閉幕

2017年8月28日

インサイドで身体を張った大黒柱・井上宗一郎選手(福岡大学附属大濠高校 3年

プレイの幅を広げた竹原レイラ選手(大阪桐蔭高校 3年)は次々と得点を決めていく

 日本、韓国、中国の3カ国が持ち回りで毎年開催している「第25回日・韓・中ジュニア交流競技会」。今年は茨城県が開催地となり、バスケットボール競技は常陸大宮市西部総合公園体育館にて熱戦が繰り広げられました。
 男女U18日本代表チームは韓国、中国、そして地元の茨城選抜の4チームでリーグ戦を戦い、女子は3戦全勝で優勝、男子は2勝1敗と勝ち越し、第2位で大会を終えました。

 40分間を通してフルコートディフェンスを緩めることなく戦った女子U18日本代表チームは、3試合全てを100点ゲームで圧勝します。今年は女子日本代表チームがFIBAアジアカップ3連覇を果たし、女子U19日本代表チームは世界4位と躍進。さらに決勝戦へ駒を進めた女子ユニバーシアード日本代表は22年ぶりにメダル獲得を決め、本日21:00より金メダルを懸け、オーストラリアとの決勝に挑みます。先輩たちの活躍は大きな刺激となっており、「日本の持ち味であり、各カテゴリーで成果が出ているのもフルコートのディフェンス」と永野 達矢ヘッドコーチは日本のスタイルを継承し、強さを見せつけました。

 落ち着いたプレイでチームを引っ張るのは、今年の女子日本代表候補選手に選出された竹原 レイラ選手(大阪桐蔭高校 3年)。「中国は大きかったので、外からのドライブを意識してするようにしました」と話すとおり、プレイの幅も広げています。キャプテンの山本 麻衣選手(桜花学園高校 3年)は、「このチームではみんなが点数を取ってくれるので、ゲームを作ったり、アシストを意識していました。ガードが積極的にプレッシャーをかけて相手のミスを誘えたので、良いディフェンスができたと思います」と普段とは違う役割ながら、しっかりと結果につなげています。その要因として、永野ヘッドコーチは「選手12名がそれぞれ能力を持っており、全員が明るい性格です。チームワークは一番」と言い、短期間の中でも選手同士が積極的に話し合いを繰り返した“チーム力”が、優勝の原動力となりました。

 男子U18日本代表チームは2勝1敗で第2位。練習試合を行えず、実戦での準備不足のまま迎えた初戦の韓国戦では、一時20点近く離されました。しかし第4ピリオド、フルコートプレスディフェンスを徹底したことで怒濤の追い上げを見せます。結果は92-96と惜しくも4点差で敗れましたが、戦う姿勢はしっかりと見せてくれました。

 その韓国戦を通して、「ディフェンス力を発揮すれば勝てる」という自信が芽生えます。翌日の茨城選抜戦は101-52で圧勝し、迎えた中国との最終戦は、女子同様に40分間フルコートディフェンスで対抗したことで、93-89で中国に勝利。「選手の良いところをどれだけ引き出せるかを考えていました。特にそれぞれが所属チームではエースであり、その気持ちは分かりますが、その中でも誰かが縁の下の力持ちになる必要があります」と高橋 渉ヘッドコーチは話しており、中国戦でしっかりとつなぐ活躍を見せた保泉 遼選手(船橋市立船橋高校 3年)を称えました。試合中だけではなく、「常田(耕平選手/正智深谷高校 3年)が練習の時からチームを率先してまとめてくれ、自らも最後までシュート練習をしてずっと努力していました」と言うように、選手それぞれができることに徹し、チームの活気が勝利につながりました。

 インサイドで身体を張った井上 宗一郎選手(福岡大学附属大濠高校 3年)は、「ガードがドライブで切ってきてから合わせたり、所属チームとはまた違った形で得点を取るプレイは難しい部分もありましたが、楽しかったです」と笑顔を見せ、チームの大黒柱として攻守ともに頼もしかったです。先発ポイントガードを任された坂本 聖芽選手(中部大学第一高校 3年)は、普段はシューティングガードまたはフォワードとして点を取ることが役割です。今大会を通じて、持ち味であるゴールに向かう姿勢はそのままに、ゲームをコントロールしながら周りを生かすプレイを身につけました。「日本らしい速い展開になったときに自分がドライブで切っていき、そこから高原(晟也選手/土浦日本大学高校 3年)や保泉選手にシュートを打たせるプレイは良かったです」と新たなる武器を手にしています。
 
 最後は男女とも中国を破り、勝利で終わることができました。男子U18日本代表チームの高原 晟也キャプテンは、「最後に勝てたことでチームの目標を達成できて良かったです。これから愛媛国体やウインターカップがあるので、各自が日本一に目指して頑張っていきたいです」と今大会の経験を自信に変え、3年生にとっては最後の日本一を争う2大大会へと向かいます。今後も高校バスケを盛り上げる男女U18日本代表選手たちの活躍にご期待ください。

■男子最終結果
優 勝 韓国(3勝)
準優勝 日本(2勝1敗)
第3位 中国(1勝2敗)
第4位 茨城選抜(3敗)

■女子最終結果
優 勝 日本(3勝)
準優勝 茨城選抜(2勝1敗)
第3位 中国(1勝2敗)
第4位 韓国(3敗)