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平成29年度男子日本代表チーム 第12次強化合宿 FIBAバスケットボールワールドカップ2019 アジア地区 1次予選 Window2(2018年2月)へ向け熊本にて始動

2018年1月18日

ついにベールを脱いだ秘密兵器、207cmの渡邉 飛勇選手(ポートランド大学 1年)

地元熊本での合宿開催に対し、これまで以上に強い気持ちで臨み、アピールする中西 良太選手(熊本ヴォルターズ)

 「AKATSUKI FIVE」平成29年度バスケットボール男子日本代表チームは、「B.LEAGUE ALL-STAR GAME2018」が行われた翌日の1月15日(月)より、同会場である熊本県立総合体育館にて第12次強化合宿をスタートさせました。

 「これが2018年の初練習です。熊本の環境や練習の雰囲気も良く、何よりも選手たちは意欲的に取り組んでいます」とフリオ・ラマスヘッドコーチは感じながら、来月2月22日(木)に迫る「FIBAバスケットボールワールドカップ2019 アジア地区 1次予選」Window2へ向けた強化が始動しました。

 これまで同様、ディフェンスとリバウンドを中心とし、日本の課題を克服するメニューで強化を進めるラマスヘッドコーチ。見据える先は、2月22日(木)にホーム・横浜国際プール(チケット好評発売中)で行われる「チャイニーズ・タイペイ戦のみ」と力を込めます。次回合宿までは「強化すべき点、補うべき点を徹底し、現段階では相手よりも自分たちのプレイを調整しなければいけません」とラマスヘッドコーチは、さらなるレベルアップを図るべく強度の高い練習を課しています。

 Window1へ向けた選手選考では、最終合宿まで残った中西良 太選手(熊本ヴォルターズ)でしたが、最後は怪我もあり、ユニフォームを勝ち取ることはできませんでした。今回、地元開催となる合宿で元気に復帰。「熊本開催ということで、さらに強い気持ちで臨まなければいけないと感じています。ラマスヘッドコーチにはリバウンドとトランジションの部分で期待されており、僕もそこが他のビッグマンには負けないところだと思っています。そこをしっかりアピールしながら、積極的にオフェンスでも得点に絡んでいけるようにしていきたいです」と抱負を語ります。また、地元・熊本の方々の期待を受け、「候補だけでは意味がなく、そこに入らないと認めてはくれないと思います。皆さんの期待に応えられるように、僕自身もステップアップしていけるように、最後の12名に残れるように、1回1回の合宿を大事にしていきたいです」と、初の日本代表入りへ向けて練習に励んでいます。

 今合宿で注目を浴びているのが207cmの渡邉 飛勇選手(ポートランド大学 1年)。過去にはアキ・チェンバース選手(千葉ジェッツ)を発掘した東野 智弥技術委員長が、様々なネットワークを駆使しながら選手発掘を行なってきた一人が、ついにベールを脱ぎました。「身体能力がすごく、身長の割に動きが速いです。何より、『成長したい』と積極的に取り組んでくれているのはうれしいです。先月、彼に会うために東野委員長と一緒にポートランドへ行きました。合宿に参加することに対して即答で快諾し、日本代表でプレイしたいという気持ちをすごく感じました。それはすごく重要なことです」とラマスヘッドコーチも期待する逸材です。

 ポートランド大学と言えば、伊藤 拓摩サポートコーチ(アルバルク東京)の弟・伊藤 大司選手(レバンガ北海道)の出身校であり、帝京長岡高校出身のディアベイト タヒロウ選手が同じ1年生としてすでに先発として活躍しています。しかし、今シーズンの渡邉選手はロスター外。それもあり、また大学の理解もあって、シーズン中にも関わらず、日本代表活動に参加できているわけです。「新しい大きな選手を発見できたことはすごくうれしいです。でも、まだ18歳。若いので少しずつ成長させていきたいです」とラマスヘッドコーチも話しています。

 母が日本人という渡邉選手は、ずっとバレーボールで大学進学を目指していたそうです。しかしそれがうまく行かず、高校3年から両立していたバスケットボールの方に専念したことで今があります。日本代表候補として初選出されたことについては、「すごく名誉に感じています。幼い頃から日本には特別な思いがありました。日本のためにプレイできるというのは、ひとつの夢が叶ったと思います」。合宿初日を終えた感想は、「日本のビッグマンたちはすごくスキルがあり、強くて速い印象を受けました。アメリカではあまりそういう選手は見ないので、すごく良い経験になりました」と話し、2月のチャイニーズ・タイペイ戦から活躍できるよう、短い期間ながら意欲的に吸収し、日本代表入りを目指しています。

 最年少の田中 力選手(横須賀市立坂本中学校 3年)を含め、若い選手が台頭してきたことで新たな競争が生まれ、活性化している「AKATSUKI FIVE」男子日本代表チーム。目標であるFIBAワールドカップ出場へ向け、1次予選のWindow1は2連敗スタートとなり、がけっぷち状態。しかし、しっかりと前を向いて、自らが歴史を切り拓く強い気持ちを持って選手たちは取り組んでいます。

 また、中日となった1月16日(火)の午後練習には、熊本県内の小中高生を200名招待し、公開練習およびサイン会を実施しました。招待した子どもたちのうち約半分は仮設住宅で生活する大変な状況ですが、プレゼントしたアンダーアーマー製のJAPAN Tシャツを身に着け、初めて見る日本代表合宿に見入っていました。

 今合宿では、会場として使用させていただいた熊本県立総合体育館、熊本県バスケットボール協会をはじめ、多くの方々にご支援とご協力をいただきました。この場を借りて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

 
■平成29年度バスケットボール男子日本代表チーム
 FIBAバスケットボールワールドカップ2019 アジア地区 1次予選 Window2(2018年2月)
 第12次強化合宿 日本代表候補選手 メンバー表

【チームスタッフ】
ヘッドコーチ フリオ・ラマス (JBA)
アシスタントコーチ エルマン・マンドーレ (JBA)
アシスタントコーチ 佐古 賢一 (JBA)
パフォーマンスコーチ 佐藤 晃一 (JBA)
S&Cコーチ 阿部 勝彦 (JBA)
サポートコーチ 兼 通訳 伊藤 拓摩 (アルバルク東京)
スキルトレーナー 大村 将基 (大阪エヴェッサ)
アスレティックトレーナー 一柳 武男 (JBA)
サポートトレーナー 宮内 彩 (JBA)
テクニカルスタッフ 前田 浩行 (JBA)
サポートスタッフ 鈴木 良和 (株式会社ERUTLUC)
マネージャー 西村 拓也 (JBA)
通訳 石橋 潤 (JBA)

【選手】
アイラ・ブラウン (琉球ゴールデンキングス)
太田 敦也 (三遠ネオフェニックス)
竹内 公輔 (栃木ブレックス)
竹内 譲次 (アルバルク東京)
川村 卓也 (横浜ビー・コルセアーズ)
古川 孝敏 (琉球ゴールデンキングス)
橋本 竜馬 (シーホース三河)
篠山 竜青 (川崎ブレイブサンダース)
中西 良太 (熊本ヴォルターズ)
金丸 晃輔 (シーホース三河)
辻 直人 (川崎ブレイブサンダース)
比江島 慎 (シーホース三河)
熊谷 尚也 (大阪エヴェッサ)
宇都 直輝 (富山グラウジーズ)
永吉 佑也 (京都ハンナリーズ)
田中 大貴 (アルバルク東京)
張本 天傑 (名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
富樫 勇樹 (千葉ジェッツ)
馬場 雄大 (アルバルク東京)
渡邉 飛勇 (ポートランド大学 1年) ★初選出
西田 優大 (東海大学 1年)
田中 力 (横須賀市立坂本中学校 3年)

※所属は2018(H30)年1月9日現在

 
■強化活動 スケジュール
<第12次強化合宿>
日程:2018(H30)年1月15日(月)〜1月17日(水)
会場:熊本県立総合体育館(熊本県熊本市)

<第13次強化合宿>
日程:2018(H30)年1月29日(月)〜1月31日(水)
会場:味の素ナショナルトレーニングセンター(東京都北区)

<第14次強化合宿>
日程:2018(H30)年2月5日(月)〜2月7日(水)
会場:味の素ナショナルトレーニングセンター(東京都北区)

<第15次強化合宿>
日程:2018(H30)年2月12日(月・祝)〜2月14日(水)
会場:味の素ナショナルトレーニングセンター(東京都北区)

<大会直前強化合宿>
日程:2018(H30)年2月19日(月)〜2月21日(水)
会場:味の素ナショナルトレーニングセンター(東京都北区)

※一般の方の合宿の見学はできません。
※強化スケジュールは変更になる場合がございます。
※各合宿の取材をご希望の方は、合宿施設への入館手続きの関係上、JBAが設定したメディア公開日のみとなり、事前申請が必要となります。メディア公開日については、プレスリリースをご確認ください。

 
■FIBAバスケットボールワールドカップ2019 アジア地区 1次予選

【開催期日】
2017年11月23日(木)〜11月27日(月)
2018年2月22日(木)〜2月26日(月)
2018年6月29日(金)〜7月2日(月)

【開催地】
各グループ内、ホーム&アウェー方式で開催(ホーム:3試合、アウェー:3試合)

【出場国】16チーム
グループA: 中国、ニュージーランド、韓国、香港
グループB: 日本、チャイニーズ・タイペイ、オーストラリア、フィリピン
グループC: シリア、レバノン、インド、ヨルダン
グループD: イラク、カタール、カザフスタン、イラン
※各グループの上位3チームが2次予選へ進出

【日程&会場(日本戦のみ)】
[ホーム]2017年11月24日(金) 19:00試合開始
会 場:駒沢体育館 (東京都世田谷区)
対戦カード:日本 vs フィリピン

[アウェー]2017年11月27日(月) 19:00試合開始(日本時間 17:30)
開催地:オーストラリア アデレード
会 場:Titanium Security Arena
対戦カード:オーストラリア vs 日本

[ホーム]2018年2月22日(木) 19:30試合開始
会 場:横浜国際プール (神奈川県横浜市)
対戦カード:日本 vs チャイニーズ・タイペイ

[アウェー]2018年2月25日(日) *試合時間未定
開催地:フィリピン マニラ
対戦カード:フィリピン vs 日本

[ホーム]2018年6月29日(金) *試合時間未定
会 場:千葉ポートアリーナ (千葉県千葉市)
対戦カード:日本 vs オーストラリア

[アウェー]2018年7月2日(月) *試合時間未定
開催地:チャイニーズ・タイペイ
対戦カード:チャイニーズ・タイペイ vs 日本

【JBA大会特設サイト(日本語版)】
http://fibaworldcup2019-asian.japanbasketball.jp/

【FIBA大会公式サイト(英語版)】
http://www.fiba.com/basketballworldcup/2019/asian-qualifiers