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【北信越インターハイ情報】男子展望 (プレビュー) 記事

2021年7月24日

2年ぶりのインターハイがいよいよ明日開幕する (写真はウインターカップ2020 男子決勝より)

 明日 7 月25日 (日) から30日 (金) までの 6 日間、新潟県長岡市で「令和 3 年度全国高等学校総合体育大会 男子バスケットボール競技大会 (以下、北信越インターハイ)」が開催される (※開会式は24日)。2020年は新型コロナウイルスの影響でインターハイそのものが中止となり、2 年ぶりの開催となる今年は、男女が別日程、別開催市 (女子は 8 月10日~15日 / 新潟県新潟市) でおこなわれる。ここでは、明日開幕する男子の大会展望に触れてみたい。

 注目は昨年のウインターカップを劇的な勝利で制した仙台大学附属明成 (宮城) だろう。昨年度のチームを支えた 3 年生は抜けたが、1 年生のときから主力として鍛えられてきた山﨑一渉、菅野ブルース、山崎紀人は健在。ただ山﨑、菅野は「FIBA U19 バスケットボールワールドカップ」に出場し、帰国後の隔離期間を経なければならないため、今大会は途中からの参戦となる。得点力のある 2 人を欠く前半戦を粘り強いディフェンスでどこまで耐えられるか。第 2 シードのポジションに入った仙台大学附属明成のブロックには、報徳学園 (兵庫) 、八王子学園八王子 (東京)、明徳義塾 (高知) など、各地方ブロック大会で上位に進んだ強豪もいて、簡単には抜け出せないだろう。

 第 1 シードのポジションに入ったのは近畿ブロック大会を制した洛南 (京都)。大西一輝、杉信イフェアニらを中心に、2012年の同じ「北信越インターハイ (当時は石川県金沢市開催)」以来となるファイナル進出を目指す。しかしこのブロックにも注目校は多い。ディフェンス力に定評のある東海大学付属諏訪 (長野)、攻撃力のある司令塔・新井翔太を擁する実戦学園 (東京)、新校名で初の全国大会に挑む県立能代科学技術 (秋田 / 旧・県立能代工業)、そして福岡県予選で福岡第一との決戦を制した福岡大学附属大濠 (福岡) である。福岡大学附属大濠もまた「FIBA U19バスケットボールワールドカップ」に出場した岩下准平と川島悠翔が途中からの参戦になるが、エースの湧川颯斗、攻撃力のある針間大知ら選手層の厚さで上位進出を目指す。

 第 4 シードは東海ブロック大会を制した中部大学第一 (愛知)。1 年生のときから得点力を買われて起用されてきた福田健人、オールラウンダーの田中流嘉洲、208センチのビッグマン、アブドゥレイ トラオレら、高さと強さは群を抜いている。東海ブロック大会時に欠いていたポイントガードのポジションをいかに埋めているかが、上位進出のカギになるだろう。もちろんこのブロックも簡単に抜け出せるものではない。地元開催での上位進出を目指す開志国際 (新潟) や、状況に応じたバスケットを展開する尽誠学園 (香川)、北信越ブロック大会では 4 位に終わったものの、そこからの巻き返しを図る北陸学院 (石川)、そして北海道予選の決勝リーグを 3 戦全勝で通過した白樺学園などが、中部大学第一の行く手を阻もうとしている。

 第 3 シードは北信越ブロック大会を制した、地元・新潟の帝京長岡。近年は開志国際の後塵を拝することが多かったが、新チームになってからは北信越新人ブロック大会、インターハイ予選、北信越ブロック大会のいずれでもライバルを倒している。その余勢を駆って、一気に勝ち上がりたいところだろう。しかしこのブロックもまた実力校が多い。帝京長岡の初戦 (2 回戦) は、東海ブロック大会で決勝戦まで勝ち上がった富田 (岐阜) と県立豊見城 (沖縄) の勝者、それ以外にも近畿ブロック大会で決勝戦まで勝ち上がった近畿大学附属 (大阪) や一昨年のインターハイ準優勝校である北陸 (福井)、関東ブロック大会を 3 戦全勝で終えた前橋育英 (群馬) などもいる。

 長引くコロナ禍でチーム作りに苦心してきた各チーム。また九州ブロック、東北ブロックのように地方ブロック大会を経験できなかったチームもある。選手もコーチも難しい舵取りを迫られたはずだが、北信越インターハイでは、今あるすべての力を注ぎ込んで、競い合ってもらいたい。

(※熱戦の様子は【インターハイ / 現地レポート】として、本サイトにて連日紹介予定です)