05:「Wリーグフル出場で芽生えた自信を糧に世界へ」 女子日本代表 渡嘉敷 来夢選手

「Wリーグフル出場で芽生えた自信を糧に世界へ」
渡嘉敷 来夢選手(JX-ENEOSサンフラワーズ)

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第14回Wリーグ プレーオフMVPを獲得して、3シーズン目を終えた渡嘉敷 来夢選手。これまで怪我で悩まされた時期を乗り越え、自身初となるWリーグフル出場を果たし、自信を持って今年の日本代表活動にやってきた。桜花学園在学時(2007~2009年)、インターハイとウインターカップで3連覇、1年と最後の3年時には国体を加えた高校3冠を達成。走れる190cm台という日本人プレイヤーとして、規格外の大物がようやく本来の力を発揮し始めた。

「精神面は強くなったと思います。ミスを恐れなくなったというか、ミスをしても気持ちを切り替えられるようになりました」と、フル出場したWリーグ2012-2013での成長点を挙げた。ミスを恐れなくなった要因については、「これまで怪我をしており、バスケットができなかった時期がありました。だから、『バスケットをしている時こそ、楽しいことはない』と思い、プレイしている時くらいはちょっとしたことで凹まずに『思いっきりやろう』と考えを変えられるようになりました」と自己分析。シーズン中にはチームメイトの間宮 佑圭選手が怪我でコートを離れていた時期があり、さらにはスタートしたばかりの日本代表活動でもインサイド陣が怪我で出遅れる中、「自分が引っ張らないといけない部分はあります。(かつてJX-ENEOSサンフラワーズのヘッドコーチであった)内海さんがヘッドコーチというのもありますし、日本代表経験が長いわけではありませんが、何度か足は入れているので、自分が積極的にセンター陣を引っ張っていくとともに、年齢が下の選手たちも引っ張っていくべきだと思っています」と、責任感も合わせて芽生えてきた。

2008年に行われたFIBA ASIA U-18選手権大会で優勝した渡嘉敷選手らの世代以降は、中国や韓国といったアジアの強豪にも勝っており、ライバル国に対する苦手意識はなく、アジアの頂点を目指すための自信は大きい。しかしながら、翌年に行われたFIBA U-19世界選手権大会は高校最後のインターハイと開催日程が重なり、2010年FIBA世界選手権大会、そして昨年行われたロンドンオリンピック世界最終予選は日本代表候補メンバーに選ばれ期待されたものの、怪我の回復が間に合わず、これまで世界の舞台での経験がない。

「挑戦してみたい気持ちはすごくあります。先日、JX-ENEOSサンフラワーズで出場したアジアWリーグチャンピオンシップでも、まだまだ上を目指すべきだと思わされました。来年のFIBA世界選手権大会もそうですが、これから行くアメリカ遠征とヨーロッパ遠征でいろんな選手と対戦できるのは自分にとってプラスになると思っていますし、すごく楽しみにしています」と話す渡嘉敷選手。彼女にとって、ずっと抱いてきた世界の舞台で活躍するためにも、まずはアメリカ・ヨーロッパ遠征(5月13日~6月13日)で、その世界を肌で感じ、さらなるレベルアップを目指す。

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渡嘉敷 来夢(とかしき らむ)
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コートネーム:タク
生年月日:1991年6月11日(21)
ポジション:PF
身長/体重:192cm / 80kg
出身校:豊春中・春日部東中→桜花学園高
出身地:埼玉県
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第24回FIBA ASIA女子バスケットボール選手権 長崎/大村大会(2011/日本) 第3位 他
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