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第28回ユニバーシアード競技大会(2015/光州) 平成27年度男子ユニバーシアード日本代表チーム あと一歩のところで勝利に届かず。予選プールC5位で終え、17-24位順位決定戦へ

2015年7月9日

試合中もしっかり話し合っており、チームは成長中

シューティングガードとして得点源としてもチームを引っ張る#0藤井 祐眞選手

 「第28回ユニバーシアード競技大会(2015/光州)」は6日目。男子ユニバーシアード日本代表チームは、6チームによる予選リーグ最終日を迎えました。これまで全勝中で首位に立つフランスと対戦。序盤は一気に16点差まで開かれるも、意地を見せた日本は25-29と4点差まで前半を終えます。その後もフランスに点差を引き離されても、流れを引き寄せ、第4ピリオド残り5分を切った時点で44-45と1点差まで迫りました。しかし、ここで力尽きた日本は46-60で敗れ、通算1勝4敗のプールC5位で予選ラウンド終了。各予選リーグ下位2チームによる17-24位決定戦へ回ることとなりました。

 「ヨーロッパのチームに勝ちたいですし、結果も残したい」と3度目のユニバーシアードに臨んだ#42永吉 佑也選手(東芝ブレイブサンダース神奈川)。開幕戦、そのチャンスが早くも到来しましたが、残り0.3秒で悪夢のような3Pシュートを決められ、1点差に泣いたフィンランド戦。「あれだけオレたちが良い試合をしてたのに…」と、悔しい表情を見せて天を仰いだ#14ベンドラメ 礼生選手(東海大学 4年)。放心状態となった惜敗から一夜明け、気持ちを切り替えて臨んだ翌日のチャイニーズ・タイペイ戦は78-61で初勝利を挙げました。ベスト8、悪くても10位以内を狙う目標を掲げている日本は、オーストラリア、リトアニア、フランスとの3連戦に一矢報いるべく挑みます。

 日本の最高身長は199cmの#11野本 建吾選手(東芝ブレイブサンダース神奈川)。198cmの#43永吉選手や190cmの#99赤石 遼介選手(拓殖大学 4年)ら2m以下のインサイド陣もさることながら、どのポジションでも10cm以上の身長差が生じる世界大会。オーストラリアのガード・GREENWOOD選手は194cmあり、高い打点からシュートを決められ、2mを超えるインサイドに楽々ボールを入れられます。続くリトアニア戦は先発5人中3人が2m超え。ベンチスタートながら、202cmのTAROL選手にはチームハイとなる23点をマーク。そして本日行われたフランス戦。すでにプロとして活躍する208cmのセンターMORIN選手に、ダブルダブルとなる14得点/11リバウンドを許してしまいました。

 オーストラリア戦58-73、リトアニア戦76-90、フランス戦46-60。終わってみれば10点差以上離されて敗れましたが、終盤まで互角の戦いを見せていた日本。「日本は小さいチームですので、どうしてもインサイドよりもアウトサイドシュートが得点源となり、そこの確率が悪くなるとなかなか点数を重ねることができなくなります」と、池内 泰明ヘッドコーチは敗因を挙げており、これが終盤に引き離される要因のひとつです。オーストラリア戦、第4ピリオドに3本しかシュートを決められなかった点について、#3晴山 ケビン選手(東芝ブレイブサンダース神奈川)は、「正直に言えば、前半でバテてしまった部分があります」と言います。体格差ある相手とのマッチアップは体力を消耗するとともに、連戦に次ぐ連戦で疲労も蓄積されています。それでも、「疲れている中で決めきる力をつけていかないといけない」と#3晴山選手は言葉を続けました。

 「今までもとても良いゲームをしてきましたが、結局は勝ち切れていません」と悔しさを吐露する#43永吉選手。キャプテン#0藤井 祐眞選手(東芝ブレイブサンダース神奈川)に、勝ちきるために必要なことを挙げてもらいました。「アウトサイドシュートは水ものですが、どんなに入らなくても勝負どころに決めきる力が今の日本には足りないと感じています。そこで1本しっかり決めきることができれば、流れも変わってくるはずです。点差を離されずについていけば、最後は日本が走り勝つこともできたでしょうし、その力は持っています。運動量では絶対に負けたくないですし、これまで第4ピリオドでやられてしまいましたが、逆に最後は日本が流れを呼び込むような走る展開にできれば、今後は勝ちにつながるのではないかと思います」

 敗れてしまいましたが、「高さが無くても大きい選手率いるヨーロッパのチームと戦えることができました」と、フランス戦後に池内ヘッドコーチはコメントを残しました。敗戦の中でも試合を重ねる毎に自信につなげ、悪い点があれば試合中や試合が終わった直後にも頻繁に選手同士が話し合う光景も多く見られます。「後輩たちが自分の意見をしっかり主張してくれるようになってきたので、僕らもやりやすいです」と#3晴山選手は話しており、チームは着実に成長しています。

 男子ユニバーシアード日本代表チームは目標には届きませんでしたが、まだまだ試合は続きます。17-24位決定戦の初戦は、7月11日(土)14:30よりプールD6位・チリに決まりました。
 また、悲願のベスト8入りを果たした女子ユニバーシアード日本代表チームは本日、準々決勝・オーストラリア戦を83-71で勝利し、ベスト4入りを決めました。準決勝は7月11日(土)20:00よりアメリカと対戦します。明日は男女とも休息日。しっかりコンディションを整え、さらなる戦いに備えます。今後の試合経過や速報は大会オフィシャルサイト(英語)をご覧ください。