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2013未来をつなぐ北部九州総体(インターハイ) 大会第3日目 現地レポート -成長こそ高校バスケの醍醐味-

2013年7月31日

 「平成25年度全国高等学校総合体育大会 第66回全国高等学校バスケットボール選手権大会(インターハイ)」は第3日目が終わり、男女のベスト8が決定しました。選手たちはこの3日間で大きく成長しているようです。もちろん、ここに至るまでのさまざまな大会で得た経験も彼ら、彼女らを突き動かしているところもあるでしょう。しかし、やはり全国大会でしか味わえない“空気”もあるものです。

 神奈川・厚木東のスタメンPG・#14望月 大地選手は、ほんの数か月前まで中学校に通っていた1年生です。しかし永田 雅嗣郎コーチは彼の安定感を買って、スタメンに大抜擢しました。望月選手もまたその期待に応えるべく、1年生らしく思いきりのよいプレイと、ときに周りをしっかり見て、先輩たちの力を引き出すプレイをしていました。しかし京都・洛南に敗れ、メインコートに立つことはできませんでした。

 大会を通した自分の出来に納得がいかず、それでチームを苦しめたと自責の涙を流す望月選手。でもだからこそ見えてきた課題もあったと言います。「ボールのキープ力と、パスの正確さなどプレイの精度がまだまだ低いと感じました。また今大会はディフェンスで3年生にすごく迷惑をかけました。ウインターカップまでには自分のディフェンスでチームを引っ張れるようになりたいです」。

 神奈川県からウインターカップに出場できるのは1チームだけ。今大会に出場している桐光学園だけではなく、ほかにも厚木東の前に立ちはだかる敵は多い。それでも全国トップクラスと言ってもいい洛南と対戦し、肌で感じたことは必ずや彼の成長材料になるでしょう。それこそが夏のインターハイに出た選手の特権でもあるのです。

 望月選手と同じように1年生のときからチームのスタメンに名を連ねているのが、福岡・福岡大学附属大濠の2年生の#13津山 尚大選手です。彼の持ち味は体の強さを生かした、破壊力のあるオフェンスです。片峯 聡太コーチも「毎試合20得点・10アシストができるPGに育てたい」と言っています。

 しかし今日の新潟・帝京長岡戦では周りのメンバーにパスを配給しようとするあまり、シュートに消極的でした。津山選手自身も「前半はシュートに迷いがありました」と認めています。するとチーム全体にもいいリズムが生まれず、さらに帝京長岡の激しいディフェンスとファストプレイクなどで、一時は10点近くリードを奪われてしまいました。

 それでも津山選手は焦りがなかったと言います。そして第4ピリオド残り1分45秒、2点差まで迫ったところで津山選手が3Pシュートを沈めて、逆転。さらにジャンプシュートと、3Pシュートを立て続けに沈めて、チームを勝利に導きました。「勝負どころになればU-18日本代表の(#14杉浦)佑成さんのところの必ずマークが集まるから、自分が決めないと勝てないと思っていましたし、すべて自分が決めてやろうとい気持ちで打ちました」。 最後の最後で彼本来の攻撃的なスイッチが入ったわけです。

 ベスト4進出を賭けた明日は、福井・北陸とベスト4をかけて対戦します。「自分の目標は日本一のガードになること。北陸にもうまいガードがいるので、明日は様子見をしたり、ペース配分を考えることなく、最初から飛ばしていきたいなと思っています」。勝ってなお、成長の種は蒔かれているのです。

 成長するのは何も1年生、2年生に限ったことではありません。最高学年になってもなお、うまくなりたい、チームで勝ちたいと思ってプレイしている選手はいます。大阪・大阪学院大学の#5福田 惟吹選手は195cmの上背があり、チームの大黒柱として活躍しています。そんな福田選手が3月に行われた「平成24年度U-18トップエンデバー」に選ばれた際、こんなことを言っていました。「トップエンデバーで学んだこととチームに持ち帰って、それを伝えて、みんなで強いチームにしていきたい」。その言葉どおり、彼はトップエンデバーで学んだ技術やメンタルについてのことをチームメイトに伝え、その一方で「僕もみんなに教えるほどうまくはないから、後輩から学べることはしっかりと学び、吸収してきました。そうやってお互いがお互いを高め合いながら、ここまで勝ち進んできたんです」と言います。

 福田選手の謙虚な姿勢がチームにもしっかりと伝わったのでしょう。一丸となった大阪学院大学は第5シードの石川・金沢を破って、初のベスト8進出を決めました。明日は静岡・藤枝明誠との対戦です。藤枝明誠は関東大会優勝の千葉・船橋市立船橋を破って、勢いに乗っているチームです。それでも福田選手の考え方は変わりません。「僕1人の力でここまで来たわけではないので、明日もチーム全員バスケットで藤枝明誠をあっと言わせたい。そして観客席で見ている人たちにも感動してもらって、『大阪学院っていいな』って思ってもらえるようなプレイを、チーム全員でしたいです」。3年生のぶれない強さがチームをまた成長へと導くのでしょう。

 勝負の世界では必ず勝者と敗者が生まれます。その結果にとらわれず、そこからいかに成長していくか。成長こそが高校バスケットの醍醐味なのです。

 2013未来をつなぐ北部九州総体(インターハイ)の試合結果は、大分県協会 大会特設サイトにてBOXスコア、レポートとともに掲載されています。また、JBA大会特設サイトでは、連日熱戦を繰り広げている今大会のフォトギャラリーを更新しています。是非、ご覧ください。