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平成27年度男子U-16日本代表チーム 第1次強化合宿開催報告

2015年4月27日

クイックモーションでシュートを打つ小林 良選手(桐光学園高校 1年)

2014年1月に行われたドイツ・チェコ遠征を経験し、世界へのリベンジを誓う西田 優大選手(福岡大学附属大濠高校 2年)

 本年開催される「第4回FIBA ASIA U-16男子バスケットボール選手権大会」(日程・開催地は未定)へ向け、平成27年度バスケットボール男子U-16日本代表チームは、4月24日(金)~26日(日)の期間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて第1次強化合宿を実施し、強化活動をスタートしました。

 2009年に新設され、2年に1度開催されるFIBA ASIA U-16男子バスケットボール選手権大会は、今年で4回目を迎えます。
 これまでの経験を積み上げながら強化を図る、男子U-16日本代表の目指すべき方向性について、大平 敦チームリーダーは「今回の日本代表候補選手は走れる190cm台の選手が多くおり、トランジションバスケットを主として強化しています。また、エントリーからすぐにモーションオフェンスができるようなプレイを目指しており、これはトップの日本代表が取り組んでいることです。この世代にもしっかり受け継いでいけるようにしています」と話してくれました。
 今回選出された18名の候補選手のうち、9名が190cm台の選手たち。その多くの選手が、トーステン・ロイブル スポーツディレクターがコーチを務めるジュニアエリートアカデミー(ビッグマン)や、トップエンデバーを含めた昨年度の強化合宿を経験しており、一貫した強化練習が継続できています。ロイブルコーチは、「ディフェンスは回を重ねる毎によくなっています。その分、オフェンスの精度も高まっているのだから、これを続けていこう」と選手たちに伝えていました。

 個々のスキルアップや国際大会へ臨むための意識改革を行いながらも、「チームで立ち向かわなければ勝てない」と大平チームリーダーは言います。「どうノーマークを作っていくか、ディフェンスではどうやって組織的に動いて相手の高さや強さに対抗するかなど、国内とは違うことを教えなければいけません」とも話しており、一つひとつのプレイに対する激しさを求めています。

 シューターとしてポジションを争う西田 優大選手(福岡大学附属大濠高校 2年)と小林 良選手(桐光学園高校 1年)は、国際大会へ向けて、お互いにクイックモーションでシュートを打てるように取り組んでいます。西田選手は今回招集されたメンバーの中で唯一、2014年1月に行ったドイツ・チェコ遠征を経験。「国内同様、普通にプレイしていては相手も大きいので全く通用しなかったとともに、外のシュート確率をもっと上げなければいけないと感じました。また、一番の違いはフィジカルの差でした。遠征後は、常日頃からリバウンドに行く際の体のコンタクトをハードにするよう意識しています」。12名に残ってアジア予選を突破し、世界選手権に出場して、「ドイツ・チェコ遠征での悔しい思いをリベンジしたい」とも話していました。

 昨年度、2014年10月に行われた第1次強化合宿には24名が招集され、2015年3月に開催した第4次強化合宿には早生まれの選手たちを加えながらも20名に減り、そして今年度最初の今合宿では18名へと選手選考を行なっています。「自分に変わって他の選手が入ってくる可能性はもちろんあります。そこに負けないくらいアピールしたいという気持ちをしっかり持っており、毎回危機感は感じています」と話すのは、全ての合宿に参加している小林選手。今合宿の開講式でも、最終メンバー12名に絞っていく旨をスタッフから告げられており、「まずは次の合宿に呼ばれるように、しっかりアピールしていきたいです」と、選手たちは気を引き締めて取り組んでいました。

 バスケットボールは“ハビットスポーツ”と言われるように反復練習が大事となります。これまでの合宿と変わらず、日本代表が掲げるモーションオフェンスやトランジションバスケット、激しいディフェンスを習得するためのドリルを徹底させています。現在、大会日程等が未定となっていますが、「いつ開催日が決まっても対応できるように、競争させながら選考していき、粛々と強化を進めていきます」と大平チームリーダーが話すように、2大会連続のU-17世界選手権出場を目指し、今後もモチベーションを高く持って、日本が目指すべきスタイルを身につけていきます。次回は5月7日(木)~10日(日)の期間、第2次強化合宿が予定されています。