ニュース

平成27年度女子U-16日本代表チーム 第5次強化合宿 開催報告

2016年2月25日

昨年のFIBA ASIA U-16女子選手権大会の課題を克服するよう練習に励む笠置 晴菜選手(昭和学院高校 2年)

藤永 真悠子選手(開志国際高校 1年)はオールラウンドプレイヤーとして期待

 平成27年度バスケットボール女子U-16日本代表チームは、2月22日(月)~24日(水)の期間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて第5次強化合宿を実施しました。昨年8月にインドネシアで開催された「第4回FIBA ASIA U-16女子バスケットボール選手権大会」で準優勝となり、本年6月22日よりスペインで開催される「2016 FIBA U-17女子バスケットボール世界選手権大会」へ向けて強化を行なっています。

 第1回(2010年/5位)、第2回(2012年/4位)のFIBA U-17女子世界選手権大会を率いた林 慎一郎ヘッドコーチ(福井県立足羽高校)が、2大会ぶりに指揮を執ります。スペインやアメリカなど世界の強豪国との対戦経験を踏まえ、「日本は小さいのだから、どんどん動かないと世界では絶対に勝てない」「ディフェンスでは相手にへばりつくようにしつこく守ること」など具体的な動きを選手たちにイメージをさせながら指導。FIBA ASIA U-16女子選手権大会を経験した12名を含む21名の日本代表候補選手たちが今合宿に参加。「アジア予選とは違い、世界は一戦一戦全てが強豪チームとの対戦です。タフな選手を選考しなければ勝つことはできません」と林ヘッドコーチは話しており、さらにディフェンスとリバウンドの意識を高め、そこから全員が走って速攻を出す日本のスタイルを徹底させています。

 女子U-16日本代表チームのキャプテン・笠置 晴菜選手(昭和学院高校 2年)は、「相手の高さやフィジカルの強さをイメージして練習できていなかった部分が多かったです」と、FIBA ASIA U-16女子選手権大会では決勝と予選ラウンドともに敗れた中国戦の反省点を挙げました。反面、「ボールハンドリングや相手の動きを読むことでは、日本の方が有利に立てる部分がありました。ディフェンスでは前からプレッシャーをかけたことで、相手のミスを多くすることもできました」と日本の武器が通用した手応えを実感しています。FIBA U-17女子世界選手権大会へ向けて、「強いチームに勝つためには40分間走らなければならず、体も強く当たっていかねばならなりません。シュートをしっかり決まられるようになれば、もっと強いチームになれると思っています」と明確な課題を挙げ、レベルアップを目指して練習に取り組んでいます。

 女子U-16日本代表選手を決める選考合宿時には身長高い選手が多くいましたが、怪我や体調不良により実際に選ばれた180cm台は三間 瑠依選手(184cm/県立広島皆実高校 1年)ただ一人。普段はシューティングガードの藤永 真悠子選手(開志国際高校 1年)が、178cmながらセンターで先発出場するほど小さなチームでした。「中国戦はボックスアウトをしていても、上から取られてしまうことがありました」と振り返る藤永選手。大きな相手に対して、「ボールが落ちてくる前の段階で相手を抑えることができればリバウンドでも通用する部分はあり、それは今後も生かしていきたいです」と試合中に工夫したことで日本の弱点を克服するきっかけを掴んだようです。「大会後、食べることは大事だと改めて思わされました。大会期間中に体重も落ちてしまっていたので、体調管理の重要性に気づき、トレーニングは続けています」と対策し、さらなる飛躍を目指します。

 181cmのオコエ 桃仁花選手(明星学園高校 2年)や183cmの竹原 レイラ選手 (大阪桐蔭高校 1年)、成長著しい新たな選手たちと競争させることで、強いチーム作りを目指します。特に期待される大きな選手たちに対し、林ヘッドコーチは、「海外での試合経験がないので、大きな相手に対してもインサイドできっちり守る方法を伝え、マイボールになったら先頭を走っていく日本のスタイルを徹底させています」と述べ、世界でのメダル獲得を狙い、さらなる強化を図っていきます。

※活動の様子はフォトギャラリーにてご覧ください。