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平成28年度女子U-18日本代表チーム 第1次強化合宿 開催報告

2016年5月19日

180cm前後の機動力ある選手を主軸としてチームを作る高橋 仁ヘッドコーチ

飛び級で数々の代表歴がある赤穂 ひまわり選手は、ようやく自分たちの世代にやって来たことを喜ぶ

 本年11月にタイで開催される「第23回FIBA ASIA U-18女子バスケットボール選手権大会」に向けて、平成28年度バスケットボール女子U-18日本代表チームは、5月16日(月)~18日(水)の期間、第1次強化合宿を実施しました。女子U-18日本代表チームの中には、来る6月22日(水)にFIBA U-17世界選手権を控える女子U-17日本代表チームに選出されている選手も5人おり、アイシン・エィ・ダブリュ ウィングスの体育館にて合同合宿を行いました。

 最初の合宿は、日本が目指すスタイルを覚えることから始まります。過去2大会のアシスタントコーチを経て、今大会の指揮を執るのは高橋 仁ヘッドコーチ(山形市立商業高校)。これまでの経験を踏まえ、「速攻を出して得点することが一番良い形ですが、なかなかレイアップシュートまでもっていくことは難しいです。5on5のセットオフェンスになる前に、いかにアウトナンバーを作って攻められるかが大事になるので、インサイドを攻めてからキックアウトしてシュートするなどが有効です。そのためにはシュート力が大事になります」と話し、強化を進めています。

 候補選手16名中11名がこれまでアンダーカテゴリー日本代表に選出されており、ほとんどの選手が国際大会を経験しています。高橋ヘッドコーチは、「180cm前後で3番(F)と4番(PF)のポジションを両方でき、機動力ある選手(粟津 雪乃選手/赤穂 ひまわり選手/宮下 希保選手/馬瓜 ステファニー選手/オコエ 桃仁花選手)が多くいます。その選手たちがキーになってきます。能力あるその選手たちを最大限生かすようなバスケットを考えています」と話し、期待を寄せています。

 大会に出場できるのは12名のみの日本代表チームにとって、選手たちが複数のポジションをこなせるのが理想です。「(赤穂)ひまわりであれば2番(SG)から4番(PF)までできますし、相手の外角シュートに対するプレッシャーが強ければ、1番(PG)と2番(SG)を先に走らせて、ひまわりにボールを運ばせることも考えられます。ポジションに対する規程概念にとらわれず、柔軟に選手を使っていこうと思っています」と高橋ヘッドコーチは話しています。

 その赤穂 ひまわり選手(昭和学院高校 3年)は中学3年の時、2013年のFIBA ASIA U-16女子選手権大会から始まり、これまで全てのアンダーカテゴリーを飛び級で参加してきました。「やっと自分たちの代になりました」と笑顔を見せたとともに、「今までも遠慮などはありませんでしたが、これまで以上に率先してチームを引っ張っていきます」と話しており、自覚を持って合宿に臨んでいます。

 国内であれば、胸を借りたアイシン・エィ・ダブリュ ウィングス(WJBL)を相手にも、「少しでもズレができれば、ドライブに行ってもブロックされることはないと思ったので、逃げずに行くことができました」と思い切り良いプレイで得点を挙げます。
 しかし、ライバルとなる中国は高さがあるチーム。「日本の方が走れると思っているので、足を使っていかなければなりません。中国に勝てないことはないと思っていますので、チャンスをものにしていきたいです」と頼もしい応えが返ってきました。U-16とU-18の両方のアジア予選を経験している赤穂選手にその違いについて、「選手たちの集中力が違います。U-16の時はうまくいかないと投げやりなプレイになることもありましたが、U-18ではそれがなくなります」と警戒しており、これまでの経験をチームに注ぐ役割も担います。

 本番は11月であり、インターハイと国体を全国大会で切磋琢磨し、まだまだ成長可能な高校生たち。次回は、8月末にこのチームとして初となる海外遠征が予定されています。