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男子U-16日本代表はドイツへ出発

2011年1月5日

 男子U-16日本代表候補は元旦より第3次合宿が行われ、国内では高校生を相手にゲームを行いながら調整し、1月4日に遠征地ドイツへと旅立ちました。前回となる第1回FIBAアジアU-16選手権のU-16日本代表も2009年の年始にドイツ遠征を行っています。

 ドイツへ出発する前に富樫ヘッドコーチに現在の状況やドイツ遠征に関して伺いました。

富樫 英樹ヘッドコーチ(新発田市立本丸中学校)
[Q]2次合宿を経て絞り込まれた今回メンバーにはどのような期待をしていますか?

富樫HC:今回のチームは点数を獲る選手がいませんので、ディフェンスを中心にして、相手のミスを誘いながらブレイクに持って行き、そこから突破口を開いて行きたいです。
ある程度の中心選手は今回の遠征メンバーで固まって来ました。選手たちにはもっと意識を持って、自分が何をすべきかをドイツ遠征で確認してきたいと思っています。

[Q]そのディフェンスに関して、現段階での手応えはいかがですか?

富樫HC:今のところはまだまだ、ただ立っているだけですので、ディフェンスに大切ながんばる気持ちを教えています。これからドイツ遠征に行きますが、本当に日本が勝つためには動き回るしかないということを体験させたいです。まだ選手たちの意識の中には日本人との対戦しかありません。そこを早く変えていきたいです。

[Q]ドイツ遠征で一番試したいことは何でしょうか?

富樫HC:インサイドでも向かって行く気持ちが必要になります。特に高柳選手(練馬区立石神井西中学3年/199cm)は2m近くあるわけですから、彼にボールを集めて相手のサイズをものともせずシュートに行けるような精神力がついてくればと思っています。シュートブロックされても打ち続けることができればインサイドとして収穫がある遠征になると思っています。

 アウトサイドに関しては対戦してみないと分からないことばかりですが、このチームがどこまで通用するのか私自身も楽しみです。

 外国チームとの対戦では、シュートが外れたら次は無いと思わないといけません。国内ではリバウンドも獲れますが、海外では全くリバウンドが獲れなくなります。ファーストシュートを入れないと勝てないという意識を持って欲しいと思います。

[Q]190cm前後のSF、PFの選手たちが今日の試合でもアグレッシブにドライブを仕掛けていたのが印象に残りました。

富樫HC:今回のチームは、190cmの選手たちが良い動きをしてくれています。馬場選手(富山市立奥田中学3年/189cm)や宮本選手(仙台市立蒲街中学3年/189cm)など身体能力もありますし、向かって行く気持ちも持っています。

[Q]ドイツ遠征ではどのようなチームと対戦するのでしょうか?

富樫HC:ドイツとチェコのU-16代表チームやクラブチームと対戦します。いろんなタイプのチームと対戦できますので、良い勉強になると思います。

 前回のU-16日本代表でもドイツ遠征(2009年1月)を行いましたが、ドイツ代表には2m以上の選手が半分くらいいます。チェコ代表とも対戦しましたが、すごく良い選手がいました。今年、どんな選手がいるかはまだ分かりませんが、ドイツ、チェコも含め、ヨーロッパのチームは組織だってオフェンスもディフェンスもしてきますので、そこをいかに攻略し、対応できるかが課題になります。

[Q]ウィスマンHCもU-16日本代表がドイツとチェコと対戦することに期待していましたが、何かアドバイスなどはありましたか?

富樫HC:実は今日(1月3日)も午後からウィスマンHCにわざわざ来ていただいて、日本代表として、そして日本が世界で勝つためのクリニックを特別に行ってくれます。選手はもちろん私も楽しみですし、選手たちに浸透させて、より強い日本代表を作っていきたいです。

 この世代の選手たちはまだ世界の選手やチームのことは全く分かっていませんので、イメージが沸かないと思います。まずはドイツへ行って、いろんな体験をさせてきたいです。