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「東日本大震災」被災地復興支援 ハヤブサジャパン男子日本代表チーム チャリティークリニック・公開練習 開催報告

2011年8月20日

 8月19日(金)、ブレックスアリーナ宇都宮(栃木県・宇都宮市体育館)にて、「東日本大震災」被災地復興支援 ハヤブサジャパン男子日本代表チーム チャリティークリニック・公開練習が開催されました。

 9月15日より中国・武漢で開催される、ハヤブサジャパン男子日本代表チームのロンドンオリンピックアジア地区予選へ向けた強化練習を公開するとともに、東日本大震災で被害を受けた地域への復興支援を目的としたイベントとして開催しました。

 チャリティークリニックには、栃木県、福島県の小・中学生約100名が招待されて実施。開始前、震災を体験した子供たちに向けて、選手を代表して、青野選手は「3月11日はリンク栃木ブレックスとの試合に備えて宇都宮にいました。皆さんと同じく大変恐い思いをしました。震災後、日本は暗い雰囲気に包まれていますが、僕たちができることはスポーツで元気を与えることです。今日は皆さんと一緒にバスケットボールを楽しみたいです」、川村選手は「震災以降、みんなはバスケットを思う存分できなかったと思います。今日は日本代表のみんなにいろんなことを教えてもらって、たくさん吸収して、良い思い出をつくってください」とそれぞれ挨拶し、クリニックはスタートしました。

 東野アシスタントコーチがメインとなり、日本代表が実際に行っている練習や世界と戦うための主旨を説明しながら、ハヤブサジャパンの選手たちがそれぞれ模範演技を行い、参加者を優しくサポート。最後は全選手のサイン入り色紙がもらえるプレゼントを目指して、田臥選手、川村選手とともにジャンケン大会が行われました。楽しい時間はあっという間に過ぎ去り、参加者も選手たちも終始笑顔のままクリニックは無事に終了。

 クリニック後、参加者からお礼のメッセージが贈られました。その中で、下野市立国分寺中学校の菊地キャプテンは、「3月11日の東日本大震災の日、学校の体育館の屋根が崩落し、何人もの友達がその下敷きになりました。大きな怪我をした人もいましたが、とにかく全員が無事だったことにホッとしたことを覚えています。東日本が大変事態になっていると分かっていくうちに自分たちは恵まれていると思いましたが、寂しい気持ちもありました。(体育館が使えず)大好きなバスケットがいつできるか分からない、けれどもそんな私たちの実状を知った近隣の小・中・高校などたくさんの方々が体育館が直るまで貸してくれました。バスケができるという当たり前のことがどんなに幸せなことか、いろんな方々の力が支えてくれていることを気づかされ、感謝をする心を学んだ気がします。今日もこのような機会をいただきうれしく思います。ハヤブサジャパンの皆さんは私たちの憧れであり目標です。今日は直接プレイを教えてもらい、もっと上手になりたいと強く思いました。これからオリンピック予選があり大変だと思いますが、皆さんの活躍を楽しみに応援し続けたいと思います。頑張ってください。私たちも頑張っていきます。今日は本当にありがとうございました」と、地震の震災経験とともにハヤブサジャパンへ贈られたエールは、選手たちにとって何よりも大きな励みになりました。

 その後、この日集まった約600人の観客の前で、フォーメーションの確認からスクリメージまでクリニックに参加した子供たち、そしてハヤブサジャパンを応援するファンの皆さんの前で全てを披露しました。トーマス・ウィスマンヘッドコーチは「普段の日本代表の練習を皆さんに見ていただけたのは、我々にとってもすごく良い機会だったと思っています。チャリティークリニックでは子供たちと一緒に時間を過ごせたことはすごく楽しかったです。このチームはすごく一生懸命にプレイしてくれます。東アジア選手権、ベネズエラ/メキシコ遠征を行い、若手主体で挑んだウィリアム・ジョーンズカップでは、イラン代表や韓国代表といった代表チームを相手に良いゲームをしてくれました。本番となるロンドンオリンピックアジア地区予選まで1ヶ月を切りましたが、残りの期間をしっかり準備していきます。我々は高い目標を持っていますし、選手たちはそれに向かって全力で取り組んでいます。これからも応援をよろしくお願いします」と挨拶しました。

 最後はキャプテンの網野選手から「バスケットを通して被災地の皆さんに何かを与えられると信じて、頑張っていきます。明日からドイツへ遠征へ行きます。FIBA ASIA選手権へ向けて、大切な最後の海外遠征となりますので、チーム一丸となって頑張ってきます。今後も変わらぬサポートをよろしくお願いします。今日はありがとうございました」と、この日集まった皆さんへお礼をし、この日のイベントは終了しました。

 ハヤブサジャパン男子日本代表チームのサイン入りユニフォームとパネルは多くの方が入札していただき、総額982,500円を東日本大震災支援金として寄付させていただきます。ご協力ありがとうございました。

 ハヤブサジャパン男子日本代表チームは、20日(土)からドイツ遠征へと向かい、現地クラブチーム相手に5試合戦い、本番となるロンドンオリンピック予選に向けたさらなる強化をしてきます。