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第22回FIBA ASIA U-18男子選手権大会 3位決定戦 vsイラン戦 日本は4点差で敗れ、アジア4位で大会終了 現地レポート

2012年8月28日

 「第22回 FIBA ASIA U-18男子バスケットボール選手権大会」は大会最終日。FIBA U-19世界選手権の切符をかけて、3位決定戦でイランと対戦しました。

 イランは2メートル台4人の高さとシュート力あるガード陣を擁し、フィジカルが強いチーム。準決勝では韓国との死闘を繰り広げた強豪。日本はこの高さに対して、リバウンドを制することがカギとなり、「みんなで世界選手権に行こう」を合言葉に決戦に臨みました。

 日本のスタートは#4渡邊雄太、#5森知史、#11成田正弘、#9寺園脩斗、#14馬場雄大。

 出足から硬さの見られた日本は受け身になってしまい、イランのガード陣に攻め込まれて0-10と最悪のスタートを切ってしまいます。タイムアウトを取って立て直しますが、ディフェンスの足が止まってしまい、第1ピリオドを14-31と大量失点。

「まだゲームは始まったばかりだ!」
 コーチングスタッフの檄に選手たちの目覚めた第2ピリオドでは、今度は日本が猛反撃。#11成田正弘選手の3本の3Pシュートやスティールからの速攻で走り、#4渡邊雄太選手が2メートルの長身を生かして大型ポイントガード仕様になった場面では、トップから3Pシュート2連発。怒涛の攻撃で残り47秒には44-44の同点に追いつきます。この追い上げに観客が日本の味方につき、日本への声援が大きくなります。46-49でなんとか互角に戻して前半を折り返します。

 「行くぞー! 1、2、3、JAPAN!」
 後半に入る前に、ハドルを組んで気合いを入れ直したU-18日本代表。第3ピリオドは一進一退となりますが、前半の差はなかなか縮まりません。さらにイランはインサイドと要所の3Pシュートを絡めて日本を突き放しにきます。第3ピリオドの終盤には最大10点差が開きますが、日本も食い下がって#4渡邊雄太選手から#5森知史選手のゴール下の合わせ、#14馬場雄大選手の速攻などが決まって63-70。第4ピリオドへと勝負を持ち越します。

 第4ピリオド。#11成田正弘選手の3Pシュート、#9寺園脩斗選手のスクープシュートと果敢に攻める日本は、#14馬場雄大選手が速攻から相手を1対1で抜き去る豪快なプレイも出て、残り7分44秒には70-70の同点に追いつきます。イランがインサイドプレイで離し、日本が食い下がる粘りは最後の最後まで続きました。果敢なディフェンスから奪ったボールを#9寺園脩斗選手が3Pシュートにつなげて残り3分半には75-77と2点差まで迫り、お互いに我慢の時間帯が続きます。

 ここで、リードしたのはイランでした。この試合を通して要所で決まっていたガード陣の3Pシュートが連続して決まり、残り2分18秒には75-83と8点差までリードを広げられてしまいます。しかし、ここであきらめないのがU-18日本代表チーム。#14馬場雄大選手、#4渡邊雄太選手のシュート、#5森知史選手のフリースローでまたも83-85と2点差。このとき時計は26.3秒。しかし、このあとはファウルゲームを仕掛けるのが遅くなり、マイボールにすることができず、イランにフリースローを決められて84-87でゲームセット。世界選手権の切符はあと2ゴール届かず、掴むことができませんでした。

 試合後に佐藤ヘッドコーチは「負けたのは私の責任。選手たちは言葉にならないくらいよくやってくれた。自分たちのプレイをするんだという覚悟で最後まで頑張り抜いてくれた。それが最後まで離されずについていけた要因。技術的にはまだまだ課題があるチームだけど、モンゴルに来てから技術以外のこと、特に気持ちの面でとても強くなった」と選手たちの頑張りをねぎらいました。

 ただ、気持ちでは負けなかった日本ですが、敗因としていちばんにあげられるのは、やはりイラン「45」、日本「25」と20本の差をつけられたリバウンドです。
「タップをして手に届いてルーズボールにしているのだけど、そのルーズボールが取りきれない。これはイランの地道なリバウンドに行く姿勢を褒めるべきであり、私が指導しきれなかったところ。何人もが跳び続けるリバウンドは、今後もっと指導していかなければなりません。」(佐藤ヘッドコーチ)

 試合後のロッカールームでは最後のミーティングが行われ、「これからはここで得た経験と悔しさをぶつけて、上のカテゴリーで世界を目指してほしい。日本のバスケットを盛り上げて行こう」とコーチングスタッフ陣から声をかけられ、#7赤土裕典選手による「1、2、3 JAPAN!」の掛け声で大会を締めくくると、選手たちの目からは涙があふれて止まらなくなりました。

 8月5日、インターハイが終わって2日後に集合し、ほとんど休養日がないままモンゴルへと旅立ったU-18日本代表チーム。世界の切符をかけた激戦を経験し、この大会でそれぞれが一回りたくましくなりました。ただ――目標としていた世界への切符は獲得できませんでした。悲願が果たせなかったことに対し、コーチングスタッフは「この大会では様々なデータを取ったので、ここで得た収穫を次につなげていかなくてはならない」と語っています。

 最後に、男子U-18日本代表チームをまとめた渡邊雄太キャプテンの声をご紹介します。
 「正直、勝てた試合だったので本当に悔しいです。スタッフとみんなで世界選手権に行こうって頑張ってきたので、悔しくてたまりません。出だしの悪さは日本の気持ちの弱さが出たかもしれませんが、そこから追い上げることができたのも、今大会強くなったところだと思います。
 今大会、自分で納得できる試合がひとつもなくて、チャイニーズ・タイペイ戦ではみんなに迷惑をかけたし、自分の努力がまだまだ足りないと思わされた大会でした。だから今日は今までダメだった分もやってやろうと臨みました。この大会では怪我もあったんですが、ちょっと痛いくらいでは休んでなんかいられない。そういう意味では、精神的に強くなれたと自分では思います。
 また1試合1試合、チームが上達していって、本当にいいチームになれたことがうれしかった。コーチの佐藤久夫先生の練習はとても厳しく細かい面まで指導してくださり、何より『強いプレイでリングに向かっていけ!』と常に自分の課題を言ってもらって、ここまで練習しないとアジアでは勝てないということが、やってみてよくわかりました。だから、ここまで連れてきてくれたスタッフのためにも世界選手権に行きたかったです。
アジアでいちばん感じたのは高さとフィジカルの差です。でも日本人らしく一生懸命に動量を増やすことで対抗できることもわかりました。高さとフィジカルの課題はずっと続くと思うので、この大会で得た経験を生かして、早くハヤブサジャパンで活躍できるような選手になりたいです。」

 チャイニーズ・タイペイ戦では自身の力が出し切れなかったことで、勝利したあとも仲間に感謝しながらも悔し涙を流し、3位決定戦のあとも号泣。大会中には捻挫のアクシデントもあり、怪我を抱えながらプレイした9日間でした。U-18日本代表のキャプテンはこの経験を次につなげると決意し、モンゴルの体育館をあとにしました。

 大会期間中、たくさんのご声援をいただき、ありがとうございました。
 大会10日間で9試合を戦い、一回りも二回りも成長した男子U-18日本代表チームは、8月27日(月)に無事帰国しました。選手たちは各チームに戻り、今回得た経験を生かしていきます。

◆3位決定戦
● 日本 83-87 イラン ○

◆決勝
○ 中国 93-91 韓国 ●