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ニュース

平成24年度ジュニアエリートアカデミー(ビッグマン) 第2回キャンプ開催報告

2012年9月10日

 8月よりスタートした公益財団法人日本バスケットボール協会の新規事業である「ジュニアエリートアカデミー(ビッグマン)」(※以下キャンプ)の第2回キャンプを、9月7日(金)~9(日)の期間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて実施しました。本キャンプは、ジュニア世代(小学生~高校1年生まで)の長身者・長身候補者を公募し、体力面、心理面、技術面の向上を図るプロジェクトです。

 第1回目は参加選手たちの現状を知るため、体力測定やメディカルチェックに時間を費やしましたが、今回より本格的にバスケットボールスキルやトレーニングが行われました。この練習メニューはジュニアエリートアカデミープロジェクトとトーステン・ロイブル JBAスポーツディレクターらコーチ陣によって、内容を決めていきます。佐々木 三男 ジュニアエリートアカデミープロジェクト長は、この練習内容の主旨について、「発育段階におけるこの世代の選手たちにコーディネーションドリルを行い、ボールを扱いながらの体作りを基本としています。大きな選手は体の使い方がうまくできないことが多いです。訓練させることで神経系と筋肉を連動させることで将来に活かされていきます。フィジカルトレーニングでは走り方、飛び方、ストレッチを教えています。走り方など正しい方法を教えたことで、すでに改善が見られて始めています。きめ細かく丁寧に指導していきます」と紹介してくれました。

 ロイブル コーチは、選手たちの印象やコーディネーションドリルについて、「日本のビッグマンたちは、技術面は突出していますが、体力や機動力など体の動きの面でバスケットボール技術との差が大きくあります。そのギャップを埋めるために、コーディネーションドリルを行いながら、いかにバスケットボール技術を運動能力に合わせていくかを考えています。各学校ではしっかり基礎技術を教えていますが、しかし運動能力がすごく欠けています。そのバスケットボール技術と運動能力の2つが合わさってこそファンダメンタルであり、そこが一番重要です。まずは体の動かし方をしっかり身につけさせ、そこにバスケットボール技術を当てはめていき、バスケットボール技術と運動能力の2つを合わせて、将来のレベル向上につなげていきます」と話しています。

 練習中、ロイブル コーチは頭を使うように、とも指示しています。その点については、「日本ではビッグマンでも世界に出れば小さい選手たち。まずは、自分は小さいことを意識させて練習しています。小さいけれどプレイは大きく、そしてフィジカル強くプレイすることが大切です。一生懸命やることは当たり前ですが、同時に頭を使ってかしこくプレイすることも大事になります。ただ体を強く当てるのではなく、頭で考えながら相手を動かし、フィジカル強くプレイしたことでできたスペースを使えるように、頭と体を両立させるプレイができることを目指しています。日本は大きな選手がいないことが問題ではありません。今ある身長でいかにアタックし、攻略法を見つけていく取り組みこそが、鍵になっていきます。日本人選手でも、技術や体の動かし方を習得することにより、大きい選手を相手にしても能力を上回り攻略できると思っています。そのためにも小さいことを意識させ、必要な能力を身につけさせて、世界と戦って行くことがこれからの課題です」と話し、時に大声を張り上げ、時に選手とハイタッチし、ビッグマンたちの意識改革とレベル向上に努めています。

 第2回キャンプ内容は、以下のようなスケジュールで行われました。

第1日目/9月7日(金)
13:00 開講式
13:30 心理セミナー
15:00 バスケスキル(池内 泰明 氏/拓殖大学)
16:30 フィジカルトレーニング
19:00 プロジェクトアドベンチャー
20:00 スピーチ(※毎日数名の選手が代表し、気付いた点などをみんなの前で発表)

第2日目/9月8日(土)
7:00 スピーチ
8:00 勉強会
9:00 バスケットボールスキル(トーステン・ロイブル コーチ/JBAスポーツディレクター)
10:45 フィジカルトレーニング
14:00 バスケットボールスキル(トーステン・ロイブル コーチ/JBAスポーツディレクター)
15:40 フィジカルトレーニング
19:00 IT講習会(ビデオ編集講義)
20:00 スピーチ

第3日目/9月9日(日)
7:00 スピーチ
8:00 勉強会
9:00 バスケットボールスキル(トーステン・ロイブル コーチ/JBAスポーツディレクター)
10:45 フィジカルトレーニング
12:00 閉講式
15:00 男子日本代表 公開練習見学(希望者のみ)

 中村 碧杜選手(北海道・中学3年/192 cm)は、「メンタルトレーニングを教えてもらったおかげで、気持ちの強さが大切だということを知り、1回目よりも自信を持ってプレイできるようになりました」と、早くも効果が現れている心理セミナー。第1回目は心理チェックでしたが、今回は中村選手が自信を持つことができたメンタルトレーニングを実施。選手たちには「今年度・来年度・5年後・10年後・一生涯」の5段階の将来において「達成したい事柄」と「夢のような目標」を書いてもらいました。すぐに書けた選手、空欄が多かった選手など様々でしたが、その後に土屋 裕睦先生(大阪体育大学)よりイメージトレーニングの方法を教わることができ、それぞれ新たなる夢や目標に向かって一歩を踏み出しました。

 元日本代表のシューターとして活躍された拓殖大学の池内 泰明ヘッドコーチを招き、シュートについてのクリニックを実施。シュートを決めるために大切な「ボールの方向を決めるためにもスタンスが大事(必ず両つま先がゴールを向いていること)」「体のバランス(体と床が垂直となり縄跳びを跳ぶようなイメージで飛ぶ)」「シューティングハンド(肘はL字に曲げ、手首もしわが寄るくらい曲げる)」「バックスピン(指先のタッチでバッグスピンをかけることでまっすぐ飛ぶ)」「フォロースルー(ボールを高く上げるためにフォロースルーも大事)」の5箇条を教わり、それに沿ってシュート練習を行いました。約1時間のクリニックはあっという間に終了。池内コーチから「シュートは教わったからすぐに入るようになるわけではありません。自分で目標設定をし、打ち続けることが大事です」と言われた通り、その後も練習の合間などに選手たちは復習していました。池 鮎人選手(埼玉県・中学3年/190cm)は、「池内コーチに教わったことで、シュートフォームが少しは改善できたと思っています」と、感想を聞かせてくれました。

 プロジェクトアドベンチャーでは、「チームワーク」をテーマとし、複数のチームに分かれ30cmほどの筒にビー玉や鈴などを乗せて、エンドラインまで運ぶことができるかをチャレンジしました。目的はチームメイトとともに考えながら、一番効率よく、的確に運ぶ方法を導き出すことです。その後、チームワークに必要な点をそれぞれ選手たちに書き出してもらい、振り返ることの重要性を教えています。

 IT講習会では、キャンプ中に撮影した映像を素材とし、選手たち自身が良いシーンなどをスクラップして切り貼りし、文字を入れるなどパソコンを使った映像編集を体験しました。最初はパソコンに興味を持つ選手、興味を示さない選手に分かれましたが、チームで取り組むことで最後は全員が制作に取り組むことができました。

 体を作るという部分で大切なフィジカルトレーニングですが、これはきつい練習であり、選手たちも音を上げています。しかし、「走るのが速くなったような気がします」と、早くもその効果を実感してきた選手もおり、苦しくも上達するために選手たちは仲間たちとともに励まし合いながら取り組んでいました。

 2泊3日のキャンプを終えた後、希望者のみ、その後に行われた男子日本代表 公開練習を見学しました。食い入るように見ていた選手たちに、どの選手を見ているかを伺ったところ、「やっぱりポジションも同じであり、大きい竹内(公輔)選手」という答えが多かったです。しかし、日本代表はPGの桜井良太選手が194cmとキャンプ参加者と変わらぬ大きな選手。そのことを知って驚いた選手たちは、その後は日本代表全選手のプレイを一生懸命見学していました。

 このキャンプを通じて、何事にも一生懸命に、仲間と一緒に取り組むことで、少しずつ選手たちは向上しています。次回、第3回キャンプは、10月6日(土)~8日(月)に開催します。毎回、様々な宿題を選手たちには課しており、次回また成長した姿を見られることを楽しみにしています。

■第2回ジュニアエリートアカデミー(ビッグマン) IT講習会(ビデオ編集講義)

■第2回ジュニアエリートアカデミー(ビッグマン) 指導スタッフ紹介 ※敬称略

【バスケットボールスキル担当】
トーステン・ロイブル(JBAスポーツディレクター)、池内 泰明(拓殖大学)、山澤 健人(通訳/東海大学)

【心理カウンセリング担当】
土屋 裕睦(大阪体育大学)

【プロジェクトアドベンチャー担当】
長尾 彰(長尾考務店)、中川 綾、飯田 琢郎

【IT講習会担当】
中村 暢也(データスタジアム)、糸満 盛晃(データスタジアム)、内藤 悠(データスタジアム)、水原 健太(データスタジアム)

【映像撮影】
古山 桂(慶應義塾大学総合政策学部 4年)

【フィジカル担当】
小山 孟志(公益財団法人日本バスケットボール協会)、吉本 完明(青山学院大学)、國友 亮佑(東海大学)

【トレーナー担当】
西村 航(公益財団法人日本バスケットボール協会)、山木 俊彦(日本体育大学)

【栄養指導担当】
小林 唯(公益財団法人日本バスケットボール協会)

【生活指導及び運営サポート】
杉村 尚大(江戸川区立小岩第一中学校)、奥原 佑介典(相模原市立由野台中学校)、小林良久(つくば市立吾妻小学校)、古海 五月(公益財団法人日本バスケットボール協会)

【ジュニアエリートアカデミープロジェクトスタッフ】
佐々木 三男(慶應義塾大学)、山本 明(愛知学泉大学)、大平 敦(鎌倉市立玉縄中学校)、小倉 恭志(境町立境第一中学校)