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第25回FIBA ASIA女子バスケットボール選手権大会(兼 第17回FIBA女子世界選手権大会 アジア地区予選) 第3日目 日本は延長戦の末、韓国を78-71で破り、無敗の3連勝

2013年10月30日

 「第25回FIBA ASIA女子バスケットボール選手権大会 (兼 第17回FIBA女子バスケットボール世界選手権大会 アジア地区予選)」は第3日目。第3戦の相手は全勝同士の韓国と対戦。目標とするアジアの頂点へ向け、負けられない一戦を迎えました。

 出だしから一気に点差を開かれるケースが多い韓国戦。出だしが悪い試合が続いてる中、3-9と韓国にリードを許してスタートを切りました。その後、#13大神 雄子選手のジャンプシュートから3連続得点で振り出しに戻し、3Pシュートを決められても、好調の#8宮元 美智子選手が決め返してしっかりと追いかけていきます。さらに、#10渡嘉敷 来夢選手がインサイドを攻め込み、24-20と日本がリードして終えた第1ピリオド。第2ピリオドも連続得点で点差を引き離しにかかりますが、渡嘉敷選手が2つ目、#6間宮 佑圭選手が3つ目のファウルを犯し、手薄になったインサイドを攻められながら、34-34と同点にされて前半を終えました。

 #12吉田 亜沙美選手が3Pシュートを決め、リードを奪って後半がスタート。しかしどちらも譲らぬ展開となる中、宮元選手と大神選手の3Pシュートで2点上回り、49-47で最終ピリオドへ。韓国にすぐさま同点にされると流れを持っていかれ、再び逆転されてしまいます。吉田選手が積極的に仕掛けながら、インサイドから間宮選手が得点を挙げ、さらに吉田選手自身もドライブからバスケットカウントをもらって56-55、リードを奪い返します。3Pシュートを決められても宮元選手がしっかり決め返し、再び吉田選手のバスケットカウントで65-58、残り3分を切って7点リード。しかしその直後、間宮選手がファウルアウトしてしまうと韓国の反撃に遭い、#10BEON選手の2連続3Pシュートを決められ、残り44.4秒で韓国に逆転を許します。さらにファウルゲームでフリースロー1本を与え、67-69。

 残り11.4秒、2点を追う日本は逆転の望みを渡嘉敷選手に託します。攻め込みながらしっかりファウルをもらってフリースローを得た渡嘉敷選手。両方とも決まれば同点に追いつく大事な2本でしたが、一つ前のフリースローを1本外していたことで、「外してもいいか、と開き直った気持ちで打った方が自分は入ると思ったので、リラックスして打ちました」と話すように落ち着いて2本沈め、69-69。40分で決着はつかず、試合は延長戦へ突入。
 5分しかない中で、有利となる先制点を挙げたのは再び渡嘉敷選手。韓国に与えたフリースローは外れ、逆に宮元選手の3Pシュートが決まり74-70。そのまま逃げ切った日本が78-71で韓国を破り、これで開幕3連勝。単独首位に踊り出たと同時に、この時点で決勝トーナメント進出を決めました。

 「競り勝てたことが非常にうれしく、選手たちもよく我慢してくれました。このようなタフなゲームを勝ちきることで毎試合ステップアップしていくことができます」と、貴重な1勝に手応えを感じた内海 知秀ヘッドコーチ。「この試合はしっかりと勝ちに行かないといけないと思っていましたし、予選ラウンド最終戦の中国戦もしっかりと戦って行くことで、予選1位通過が見えてきます。次がインド戦ということもあり、少し無理をさせてでも主力メンバーを使って勝ちにいくゲームをしなければいけないと思っていました」と内海ヘッドコーチはコメントを残しました。

 「昨日のチャイニーズ・タイペイ戦もディフェンスからリズムを作ることができ、同じように今日も前半から積極的にプレッシャーをかけていった結果、すごくディフェンスが良かったです。試合前、内海ヘッドコーチからもPGのところにプレッシャーをかけろと言われていた点を徹底し、相手のリズムを崩そうと思ってプレイしていました」と話すのは吉田選手。ディフェンスが良かったことで、「ファストブレイクなど走る部分がすごく良くできました」と吉田選手は話すようにオフェンスも充実していました。

 「昨年のロンドンオリンピック世界最終予選で韓国に勝ちましたが、逆に韓国は自分たちに大敗したことを忘れていないと思っていますし、自分たちもそれは忘れてはいけないこと。だからこそ、メンバーは違うけれど同じ韓国が相手なので気を引き締めて、気持ちを出して行こう」。試合前、そうチームを鼓舞して試合に臨んだ大神キャプテン。この勝利に対し、「チームのみんなで我慢してプレイすることができ、コートに出てる5人はもちろん、ベンチからの声も聞こえていたので、本当に全員で勝ち取った勝利です」とチーム力が増していることを実感していました。

 負けなしの3連勝できていますが、本当の勝負は決勝トーナメントであり、そこを勝ち抜くためにも1試合1試合強くなっていかねばなりません。予選ラウンドも残り2試合。次戦は10月30日(水)16:00より、インドと対戦します。大神キャプテンも「まだまだ試合は続いていきますので、隙を見せないようにすることが大事。今日は今日で、明日はまた違う日であり、違う相手でもあるので、もう一度日本のバスケットを出して走りきりたいです」と、気持ちを新たに次の試合へと向かいます。