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3×3 女子U18日本代表:第1次強化合宿 開催報告「3×3と5人制が線でつながるような伝え方を意識」大神雄子サポートコーチ

2019年4月8日

3x3と5人制の点をつなげる指導を心がける大神雄子サポートコーチ

3x3女子日本代表合宿を経験し、フィットしはじめている安江沙碧選手

 3×3 女子U18日本代表チームは「FIBA 3×3 U18 ワールドカップ2019」「FIBA 3×3 U18 アジアカップ2019」へ向け、候補選手8名を招集し、4月5日(金)から7日(日)の期間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて第1次強化合宿を実施しました。

 2月に行われた女子3×3日本代表強化合宿に参加した選手がほとんどであり、加えて福田光穂選手と岸本明香里選手(ともに三田松聖高等学校 3年)は昨年12月の「第5回3×3 U18日本選手権大会」で優勝したRAMSのメンバーです。2月の時点ではルールさえ分からなかった安江沙碧選手 (日本体育大学 1年)でしたが、今合宿では「スペースを広く取り、みんながパスを回しながら動いて、そこからドライブで合わせていくことを意識してできるようになってきました。コーチもいない中で、自分たちでどう展開していくかを考えなければならず、その部分をこの3日間で学ぶことができました」とその特徴を把握し、3×3の動きにフィットしはじめています。

 キャンプ中は大神雄子サポートコーチによる個々のスキルを向上させるワークアウトを実施。今回のメンバーの中では1学年下の岸本選手は圧倒される部分も多かったそうですが、「体の使い方やシュートを決めきる力を学ぶことはできました」とワークアウトを通じて収穫を得ています。「長期で合宿できるわけではないので帰ってからもやり続け、自分のものにできるかどうかは彼女たち次第です」と大神コーチが言うように、継続することが重要です。

 今合宿を終え、長谷川誠コーチは「3×3を通じて貴重な経験をし、ここで学んだことはそれぞれが所属チームに戻っても5人制で生かすことができる」と選手たちに伝えました。バスケットボールという屋根の下に3×3も5人制も共存しており、どちらの強化にもつながっていることはこれまでも強調してきました。合わせて、「6月のワールドカップではメダルを獲ることが目標であり、君たちならばできる」とモチベーションを高めます。

 しかし、今回の候補選手の中で180cmを超えるのは、181cmの野口さくら選手(シャンソン化粧品シャンソンVマジック)だけであり、小さなチームになることは否めません。それでもメダル獲得が期待される点について大神コーチは、「3×3はスペースをうまく使い、通常の1点の倍になる2点(※5人制でいう3Pシュート)を狙っていけば小さくても勝利することができるスポーツです。起動力を生かし、3×3のルールである12秒ショットクロックの中でいかにスペースをうまく使い、パスを回しながら動き続ける戦いをどれだけ10分間で表現できるかを突き詰めていけば小さくても勝つことはできますし、何より日本のスタイルに合っています」と自信を伺わせます。攻守の切り替えを早くしてチャンスを作るトランジションバスケを軸にしたスタイルは男女ともに全てのカテゴリーが目指している日本だからこそ、3×3の技術は5人制にも生かすことができます。さらに大神コーチは言います。

「3×3で個人スキルやスペーシングの使い方を学ぶことができ、それを5人制でもうまく使えるように、3×3と5人制の点をしっかりと線でつながるような伝え方を意識しています。選手の成長もそうですし、日本バスケ界の育成や強化にもつながります。今後も3×3の強化を疎かにしないことが、2020年以降のオリンピック出場につながっていくと思っています」

 FIBA 3×3 U18 ワールドカップ2019まで2ヶ月を切りました。合宿期間は限られていますが、所属チームに戻った選手たちが5人制の中でも3×3の戦い方を意識することが今後の成長につながります。

○ FIBA 3×3 U18 ワールドカップ2019
期間:2019年6月3日(月)〜7日(金)
開催国:モンゴル・ウランバートル
予選リーグ
【POOL A】中国、スリランカ、ウクライナ、メキシコ、エジプト
【POOL B】ロシア、ハンガリー、ニュージーランド、アメリカ、ポーランド
【POOL C】フランス、オランダ、モンゴル、フィリピン、チェコ
【POOL D】インドネシア、ルーマニア、スイス、日本、ベルギー
http://www.fiba.basketball/3x3U18WC/2019

○ FIBA 3×3 U18 アジアカップ2019
期間:2019年8月23日(金)〜25日(日)
開催国:マレーシア・クチン