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第22回FIBA ASIA U-18女子選手権大会 平成26年度女子U-18日本代表チームが銀メダルを提げ帰国

2014年10月20日

今から来年の世界を意識するよう選手たちに言葉をかける高橋 雅弘チームリーダー


 10月19日(日)、「第22回FIBA ASIA U-18女子バスケットボール選手権大会」を戦い終えた女子U-18日本代表チームが、銀メダルを提げて無事に帰国しました。5大会連続決勝進出、同じく5大会連続となるFIBA U-19世界選手権大会への出場権を獲得。しかし、目標としていたアジアチャンピオンには届かず。一色 建志ヘッドコーチは、「国際大会を経験している選手が多かった分、優勝させてあげられずに残念でした」と、悔しさを滲ませます。

 12名中8名がこれまでのFIBA ASIA U-16選手権やFIBA U-17世界選手権など国際大会を経験しており、180cmを越える選手が6名揃った今回の女子U-18日本代表チーム。予選ラウンドと決勝で対戦した中国にはいずれも勝つことができず、悔しい銀メダルとなりました。決勝・中国戦での第1ピリオド開始4分、2-12と10点差にされ受け身に回ってしまい、その後も点差を離されていき前半は22-39。17点を追いかけた後半に巻き返した日本は、終盤に自陣までボールを運ばせない8秒バイオレーションを連続で奪う粘りを見せましたが7点及ばず、53-60で惜しくも敗れ優勝には届きませんでした。

 一色ヘッドコーチは、「中国はこれまで以上に意識が高く、個々の技量もアップしていました。そのために出足で圧倒されてしまいました」と敗因を挙げます。インサイドの要となる#5赤穂 さくら選手も、「プレイでは負けてはいませんでしたが、気持ちで負けてしまっていました」と振り返ります。「中国の方が絶対に日本に勝ってやる、という威圧感があり、試合の出だしからそれをすごく感じていました」とも話しており、気力に押されて許した前半の点差が響いた試合となりました。キャプテンの#8篠原 華実選手は、予選ラウンドは64-80で敗れた試合を引き合いに出し、「予選ラウンドでは高さに圧倒されてしまって、自分たちのミスで終わるという形でした。決勝はその辺をしっかり修正しながら戦うことはできました」と話すように、試合を重ねるごとに成長していった選手たち。決勝でのリバウンド数は中国39本に対し、日本は34本と遜色ありません。60-66で敗れた前回大会(2012年)での決勝・中国戦と比較すると、中国43本:日本28本と大差だったこともあり、課題であったリバウンドを克服できつつある成果は見られました。中国の変化を感じ取った一色ヘッドコーチは、「今大会で得た情報をしっかり共有し、日本のレベルアップにつなげていきたいです」と話しており、日本のコーチ陣が一丸となって壁を乗り越えていきたいところです。

 篠原選手は海外遠征や今大会を通じて、「今までの海外遠征での練習試合とは違い、大会となると気持ちの持ち方一つ取っても全然違いました。アジアとヨーロッパのバスケットの違いも感じられ、世界のいろんな地域にそれぞれのバスケットがあることを知ることができました」という感想を話しています。この経験を糧に#5赤穂 さくら選手は、「ポストプレイをした時に、相手が大きくてブロックされてしまったことが多かったので、向かって行くだけではなく技を覚えなければいけないことを感じさせられました」と課題も見えており、他の選手たちも同様にさらなるレベルアップを目指します。来年のFIBA U-19世界選手権大会へ向けて、「絶対に相手に負けない、体を当てられても向かって行くような強い気持ちをもっと持って欲しいです」と一色ヘッドコーチは選手たちに求めていました。

 大会期間中は連日ご声援いただき、ありがとうございました。「現地でも、日本からも多くの方々に応援されているんだなということをすごく感じながら試合することができました。そのためにも自分たちが頑張らないといけない、とあらためて感じることができました」と篠原キャプテンは話しており、しっかり選手たちにも声援は伝わっており、日本代表としての自覚を持って戦ってくれました。

 今後は、12月23日(火・祝)より始まる冬の風物詩である「JX-ENEOSウインターカップ2014」に、多くの女子U-18日本代表選手たちが出場してくることでしょう。国内で切磋琢磨し、さらなる世界を目指す選手たちに今後とも温かいご声援をよろしくお願いいたします。