ニュース

青海アーバンスポーツパークにて3×3 バスケットボール 東京2020テストイベント開催

2021年5月17日

東京オリンピックの会場となる青海アーバンスポーツパーク

壮大な会場に胸を高鳴らせる小松昌弘選手

 東京 2020 組織委員会主催のテストイベント「READY STEADY TOKYOーバスケットボール(3×3 バスケ ットボール)」が5月14日(金)〜16日(日)の期間、青海アーバンスポーツパークで開催されました。3×3 男子オリンピック日本代表候補選手、および3×3男子U23日本代表候補選手の24名が参加(※イベント参加選手)。実際に使われるコートや会場の雰囲気を味わった選手たちは、あらためて東京オリンピックへの思いが強くなっています。

 青海アーバンスポーツパークについて、数々の国際大会を経験してきた齊藤洋介選手(UTSUNOMIYA BREX.EXE)ですが、「国際大会でもここまで大きな会場は見たことがないほど、素晴らしい会場です」と驚きます。同じく経験豊富な小松昌弘選手(TOKYO DIME.EXE)も「すごく壮大な会場ですし、ここにお客さんが入ったらすごく光栄な試合ができるだろうなと思います」と胸を高鳴らせています。

 屋外における自然環境の影響を体感することもできました。「今日は風が強く少しシュートが安定しませんでした。そこもアジャストしなければいけない部分です」という保岡龍斗選手(秋田ノーザンハピネッツ / SEKAIE)は、本番を想定しています。また、横地聖真選手(筑波大学 / U23 日本代表候補)は「昨日の試合では陽射しがまぶしくて、シュートが打ちづらかったです」という感想もありました。本番までには屋根となるテントが設置されるので、自然環境の影響は改善されます。

 最終日はあいにく雨となり、4試合を予定していましたが2試合で中止となりました。齊藤選手と小松選手にとっても、大会中に雨が降ったのははじめての経験だったそうです。小雨であっても濡れたコートは滑ってしまい、プレー続行はできません。国際大会では雨天時用の代替会場が用意されています。しかし、せっかくの素晴らしい会場であり、「屋内だと雰囲気も変わってしまいますし、何よりも屋外で試合をするのが3×3のも魅力です」と齊藤選手が言うように、オリンピックでは晴れてくれるのを祈るしかありません。

 テストイベントを行うにあたっての新型コロナウイルス感染症予防対策として、2週間前から検温による体調管理を行い、開催前のPCR検査では選手・スタッフともに全員が陰性でした。また、開催期間中は、「会場への移動時や食事前などスタッフの皆さんが頻繁に検温や消毒をしてくれるので安心して臨めました」と小松選手は言います。予防対策だけではなく、「各チームにスタッフが少なくても1名がついてタイムスケジュールの確認をしてくれます。今日みたいに雨で中断しても、逐一報告していただける環境になっており、ものすごく助かりました」と保岡選手が話すように、ストレスを感じることなく試合に打ち込む環境が整っていました。

 テストイベントではありますが、東京オリンピックへ向けた強化や選考の意味合いもあります。U23日本代表候補の大学生たちが参加したことで、「いつもとは違い、対戦したことがないメンバーが参加してくれたことで、どういうプレーをするのかを把握し、アジャストすることは絶対に本番でも生かされます」と保岡選手にとっても収穫がありました。U23日本代表候補の一人である、横地聖真選手(筑波大学)は2019年3×3 U18 アジア選手権での優勝経験があります。しかし、それ以来の3×3であり、初日はボールや環境の違いに「全然シュートが入らなくて苦労しました」。齊藤選手、小松選手、藤高宗一郎選手(バンビシャス奈良 / OSAKA DIME.EXE)、永吉佑也選手(京都ハンナリーズ / KYOTO BB.EXE)をのチーム相手に、初日は10-21でKO負け。その反省点をチームメイトと共有し、積極的に2ポイントシュートを意識して迎えた最終日。同じチームを相手に惜しくも1点差で敗れましたが、対等に戦えるまでの成長を見せていました。

 3×3男子日本代表が掲げるオリンピックでの目標はメダル獲得です。最終メンバー4人に残るためにアピールを続けています。しかし、開催が迫る今こそ、「自分が選ばれるために参加するのではなく、常にどうすればメダルを獲れるかを考えなければなりません」という齊藤選手の思いが大切であり、切磋琢磨しながら目標へと向かっていきます。

 1年延期となり、今なお選手たちは不安を抱えています。「その中でも3×3は誰ひとり引退する選手はいませんでした。選手それぞれのチームや環境で切磋琢磨し、今に至っています。代表候補に選ばれなかった仲間たちの分もしっかりがんばりたいですし、全力で取り組んでいきます」と小松選手は気を引き締め、青海アーバンスポーツパークで迎える東京オリンピックの戦いに備えます。