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女子日本代表:第9次強化合宿を終え、新スタイルで前人未踏のアジアチャンピオン5連覇に挑戦

2021年9月24日

リーダーシップを発揮し、チームを引っ張る赤穂ひまわり選手

オリンピックの時からバージョンアップしたプレーに挑む林咲希選手

 AKATSUKI FIVE 女子日本代表は第9次強化合宿を終え、9月27日(月)より開幕する「FIBA女子アジアカップ2021」へ向け、開催地のヨルダン・アンマンへと出発しました。今大会よりアシスタントコーチから昇格した恩塚亨ヘッドコーチが、正式に女子日本代表を率いて始動します。

 ホーバスヘッドコーチをはじめとした歴代女子日本代表が、試行錯誤しながら世界の壁を叩き続け、東京2020オリンピックでは史上初となるメダル獲得を達成しました。ディフェンスから速攻へ転じるスピードを生かしたダイナミックな日本の武器は変わりません。さらに、恩塚ヘッドコーチは「コート上の5人がチームの原則を理解し、瞬時にシンクロしながら協力してプレーできるバスケットスタイル」を目指し、選手自身が長所を生かしてプレーする新スタイルこそが「勝利への近道」と考えています。

 キャプテンの林咲希選手(ENEOSサンフラワーズ)は、「ファンの皆さんに新しいバスケットを見せられると思い、練習に励んでいます」と大会を楽しみにしていました。新たなポイントとして、「個人の判断が必要になります」と林選手は挙げます。

「一瞬一瞬の動きや、ボールマンが何を考えているかを常にまわりの選手が意識しなければなりません。本当にはじめてのことばかりなので最初は混乱もあり、難しかったです。でも、少しずつ練習を重ねるにつれて、一人ひとりが原則を守りつつも、チャンスが分かって積極的にプレーできるようになってきました」

 若いチームで臨むFIBA女子アジアカップですが、世界2位の女子日本代表は徹底マークされ、「オリンピックと同じプレーをしないことがキーポイントになります」と林選手はパリエーションを増やしており、進化した姿で勝利を目指します。

 赤穂ひまわり選手(デンソーアイリス)は、「先輩方が今回はお休みしているため、今大会は若いチームで出場します。オリンピックで先輩たちが見せてくれたリーダーシップを発揮したいです」と新たな役割を担い、率先してチームに声をかけています。選手一人ひとりに明確な役割与えていたトム・ホーバスヘッドコーチとは異なり、「みんながオールラウンドに攻めるプレースタイルに変わってきています」と言います。東京2020オリンピックでは、ドライブでインサイドを攻め込む役割だった赤穂選手ですが、「今はその回数をもっともっと増やして、行ける時はどんどん攻めて行くように恩塚ヘッドコーチには言われています。チャンスを逃さずに攻めることに、今はチャレンジしています」と長所を突き詰めています。

 チームとしてやるべきことを明確にしつつも、最終的な決断はコートでプレーする選手たちに託すのが恩塚ヘッドコーチが目指すスタイルです。「ナンバープレーにより選手がロボットのように動くのではなく、フリーで選手が混乱することもないバスケットの仕方を追求しています。そのためのカギが原則であり、選手自身が積極的にプレーを選択する感覚を大切にしたいです」という恩塚ヘッドコーチ自身もバスケ界に一石を投じるようなコーチングにチャレンジします。注目されている女子日本代表だからこそ、結果も求めなければならず、「目標は優勝です。それ以外に考えていないです」と断言し、まもなく開幕戦を迎えます。

 FIBA女子アジアカップは8チームが出場し、予選ラウンドは2つのグループに分かれて4チーム総当たりのリーグ戦が行われます。勝率1位のチームは準決勝進出とともに、2022年2月に開催が予定されている「FIBA女子ワールドカップ予選」への出場が決まります。予選ラウンドで2位または3位になった場合、別グループの2位vs3位で準決勝進出を懸けて対戦。2022年9月23日より開幕する「FIBA女子ワールドカップ」へ出場できるのは、オリンピックと同じく12チームのみ。その前に行われる「FIBA女子ワールドカップ予選」にはアメリカとアジアから各4チーム、アフリカから2チーム、そしてヨーロッパから6チーム、計16チームで争われます。「FIBA女子ワールドカップ予選」への出場権獲得とともに、女子日本代表にとっては5連覇も懸かった大事な大会です。

 大会公式サイトで発表されたパワーランキングのトップに立ったのは中国(日本は2位)。さらにオーストラリア、予選ラウンドで同グループの韓国といずれもオリンピック出場チームがおり、日本同様に修羅場をくぐってきた強豪揃いです。これまでの大会記録は、中国(1990年・1992年・1994年・1995年)と韓国(1978年・1980年・1982年・1984年)が達成した4連覇止まり。新たなバスケットスタイルで挑む女子日本代表が、前人未踏の5連覇を目指します。

■予選ラウンド スケジュール
9月27日(月) 16:00 日本 vs インド
9月28日(火) 16:00 日本 vs ニュージーランド
9月29日(水) 16:00 日本 vs 韓国

■試合中継
CSフジテレビNEXT
https://otn.fujitv.co.jp/b_hp/921200174.html

DAZN
https://www.dazn.com/

BS-TBS
※日本が準決勝に出場した場合に中継あり(ゲスト解説は髙田真希選手)
https://bs.tbs.co.jp/womensbasketballac2021/