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男子U22日本代表:第3次強化合宿レポート「川崎で学んだディフェンスをこの場でも発揮していくこと」米須玲音選手

2022年6月23日

Bリーグでの経験を自信に変えてアピールする米須玲音選手

積極的なプレーでダンクを決める進 翔太選手

 来年へ開催が延期となった「FISU ワールドユニバーシティゲームズ(※以下ユニバーシティゲームス)」(中国・成都)へ向けて継続的な強化を行うべく、男子U22日本代表は6月20日(月)から22日(水)の期間に第3次強化合宿を実施。延期続きのユニバーシティゲームスは2年連続開催が予定されており、大学1〜2年生のみ23名を招集して先々へつなげるための強化を実施しました。

 今合宿のコンセプトについて、網野友雄ヘッドコーチは「コーチと選手や選手同士のつながりを持つことを重視しています。お互いに理解し合うことで、今後の活躍に対して我々コーチ陣の見る目も変わり、引き上げやすくなります。1年延期になったことで、今後の努力次第ではこの中から選出する可能性もあり、1人でも2人でもユニバーシティゲームスに出場するメンバーに入ってくれればうれしいです」と言及します。成長できる世代であり、Bリーグや男子日本代表を目標にする選手も多く、ポジションアップにも積極的にチャレンジさせています。

 すでに男子U22日本代表候補に選出され、6月18日に「三井不動産カップ2022(千葉大会) バスケットボール女子日本代表国際強化試合」のエキシビションゲームに出場した選手は3人います(小川敦也選手、浅井英矢選手、田中流嘉洲選手)。それ以外の20人に対し、日本代表が目指すバスケスタイルを伝え、この場で競い合うことで選手自身の現在地を知る機会となりました。

 昨年は男子U19日本代表としてFIBA U19ワールドカップに出場し、男子U22日本代表候補でもある浅井選手(筑波大学2年)は、「まだまだ課題ばかりです。先日のエキシビションゲームでも、留学生にフィジカルで負けてしまいました。ユニバーシティゲームスのメンバーに選ばれるためにも、フィジカル強化の必要性を感じています」と述べ、同世代が集う今合宿に刺激を受けます。

 はじめて代表合宿に参加する進 翔太選手(青山学院大学2年)。所属チームではパワーフォワード(4番)も担う192cmですが、今合宿中はスモールフォワード(3番)やシューティングガード(2番)へのコンバートに取り組んでいました。「ピックに対する守り方などまだまだ課題であり、ディフェンスを強化していく必要があります。オフェンスでは、トランジションで走ることはできていたのでアピールしていきたいです」と話し、ダンクを決めるなど積極的なプレーを見せています。

 特別指定選手として川崎ブレイブサンダースで2シーズンプレーした米須玲音選手(日本大学2年)ですが、男子U16日本代表エントリーキャンプの大枠で選ばれて以来となる合宿参加。ようやく巡ってきたチャンスに対し、「まずは自分のやるべきことを遂行し、それにプラスして代表から何を要求されているかを学習し、それをコート内で表現して行くだけだと思っています」と話し、インプットとアウトプットに専念します。

 Bリーグで培った経験を自信に変え、「パスを得意としており、ワンパスで攻めることができれば日本の走るバスケットにも通用し、自分のプレースタイルにもフィットしていると思っています。積極的に自分の持ち味を出すことと、川崎で学んだディフェンスをこの場でも発揮していくことを意識しています」と述べるとともに、ポイントガードとしてチームを引っ張ります。

 これまではなかなか縁がなかった日本代表ですが、「海外の選手と対戦したい気持ちはあります。どれだけ自分が、今の段階で通用するかも試してみたいですし、挑戦したい気持ちは強いです」と米須選手は力を込めます。

 はじめて代表合宿に参加する選手も多く、日本代表ウェアに袖を通したワクワク感とともに、チャンスをつかもうと積極的に取り組む姿勢も見られ、雰囲気が良いまま3日間の合宿を終えました。「ここに選ばれてうれしい気持ちから、代表に対する心構えなどいろんな話をしたことで、責任感も感じなければいけないと選手たちの意識も少しずつ変化が見られています。その責任やプレッシャーを乗り越えて、成長して行くマインドを持たなければならず、その第一歩となる合宿でした」と網野ヘッドコーチは総括し、所属チームに戻ってからも継続することが成長につながります。