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男子U16日本代表:FIBA U16アジア選手権へ出発「ホーキンソン選手のようにインサイドでがんばって勝利をもぎ取りたい」白谷柱誠ジャック選手

2023年9月14日

FIBAワールドカップで3ポイントシュートを決めた比江島慎選手を憧れる千保銀河選手

最年少の白谷柱誠ジャック選手がインサイドの要

 9月17日(日)より開幕する「FIBA U16アジア選手権大会2023」へ向けた直前合宿を終え、男子U16日本代表は開催地カタールへと出発しました。

 アレハンドロ・マルチネスヘッドコーチは「ターンオーバーを減らし、ボックスアウトとディフェンスを徹底すること」をこれまでも言い続け、そこが遂行できるかどうかが勝負の分かれ目になると考えています。このチームの特徴として「シューターが多く、それ以外にも1on1が強い選手や走れる選手、高さがなくてもインサイドで戦える選手など駒が揃っています。特に脚力があるので、強いディフェンスを武器にしたいと考えています」とマルチネスヘッドコーチは強みを生かし、直前合宿では原則的なチームルールを落とし込んでいました。

 千保銀河選手(開志国際高等学校))は「小さいチームなので、ボックスアウトやディフェンスを徹底しなければなりません。その上で、声を出すことも大事になってくると思います」と話しており、短い期間でチームとして結束するためにコミュニケーションを図っています。12人中5人が中学生ということもあり、キャプテンの高田将吾選手(福岡大学附属大濠高等学校)とともに早生まれの高校2年生として、練習前には自主的にフォーメーションを確認していました。「まだ慣れていなかったり、少し期間が空いたことで忘れてしまったりしていたと思うので、少しずつ復習しながら練習前に準備をしていました」と千保選手らが積極的に声をかけ、精度を高めています。

 最年少であり、最後に選考合宿に招集された白谷柱誠ジャック選手(四日市メリノール学院中学校2年)。このチームの中で一番大きな194cmは、「できることは制限されるとは思いますが、出場時間を多くもらえるために、チームの勝利のためにも自分の役割に徹したいです」と目の前のできることにフォーカスします。四日市メリノール学院中学校のチームメイトが2人おり、「まわりの先輩たちもみんなが支えてくれるので、なにも心配することはありません」と気負うことなくチームに溶け込んでいます。

 「インサイドで得点を獲りつつ、そこを警戒されたら外に出て3ポイントシュートを打ち、トランジションでのレイアップも狙っていきたいです」というのが白谷選手の特徴です。「中学生の僕とケニー(ベネディクト 研一郎選手)がインサイドで力を発揮し、縁の下の力持ちになりたいです」と頼もしいインサイドコンビの活躍を期待しています。

 パリ2024オリンピックへの出場権を獲得したFIBAワールドカップでの男子日本代表の戦いを見たことで、はじめての国際大会へ臨む男子U16日本代表選手たちにとっても良いイメージを持って大会へ臨むことができます。「比江島(慎)選手が大事な場面で3ポイントシュートを決めていたのがとても印象に残っており、憧れの選手です」という千保選手。その試合を自分に置き換えて見ており、「ヨーロッパの身長やIQの高さに対して、日本が不利な状況でも工夫しながらプレーしていました」と学ぶことも多かったようです。

 同じく白谷選手は、ジョシュ・ホーキンソン選手のプレーを追いかけていました。「ホーキンソン選手がインサイドで身体を張って、そこから勝利をもぎ取ることができていました。自分たちも小さいですが、インサイドでがんばって勝利をもぎ取りたいです」と力を込め、207cmをはじめ12人中11人が190cmオーバーを誇るイランとの開幕戦(9月17日(日)20:30)に照準を合わせていきます。