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男子U16日本代表:エントリーキャンプ②レポート「ドリブルしてドライブに行くことはあまりないので良い経験」常見寛章選手

2025年4月24日

常見寛章選手はアウトサイドに出てプレーするのも新たな経験

3ポイントシュートを打つ宮里俊佑選手

 今月はじめに行った男子U16日本代表エントリーキャンプ①では、31名から19名がカットされました。残った12名と新たに7名を加え、4月21日〜23日にエントリーキャンプ②を実施し、男子U16日本代表候補選手を選出していきます。練習に先駆け、アレハンドロ・マルティネスヘッドコーチは7つの約束事を伝えました。

1)U16世代として必要なプレーをすること
2)プレータイムにかかわらず、チームで戦うこと
3)ベンチでは常に準備し、誰が出ても良い姿勢を示すこと
4)セルフィッシュ(自己中心的)な選手は必要ない
5)日本代表としての誇りと自覚を持つこと
6)いつもどおりのプレーを、いつもより高いレベルで発揮すること
7)キーポイント

・ノー・セルフィッシュ・プレーヤー(自己中心的な選手は必要ない)
・シェア・ザ・ボール(ボールを共有する)
・プレー・ウィズ・ザ・ヘッドアップ(顔を上げてプレーする)
・ルック・フォー・ザ・ベストショット・ポッシブル(常に良いシュートで終われる機会を探し続ける。タフショットは打たない)
・ボックスアウト
・1on1ディフェンス
・ヘルプサイドディフェンス

 小さな日本が国際大会で勝機を見出すためにもターンオーバーを減らし、ボックスアウトを徹底してリバウンドを確実に取ることをカギとなります。​マルティネスヘッドコーチは、就任当初からこれらの点を強調してきました。​前回のFIBA U16アジアカップと昨年は飛び級でFIBA U18アジアカップへ出場した白谷柱誠ジャック選手(福岡大学附属大濠高等学校1年)は約束事も把握しており、早くもキャプテンを任されています。

 宮里俊佑選手(琉球ゴールデンキングスU18)は今年1月の京王Jr.ウインターカップ2024-25で準優勝、3月のB.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2025ではチャンピオンに輝き、「大きな舞台でプレーし、そこで経験したことを代表合宿でもしっかり落とし込むことができています」と自信を持って臨んでいます。「ヘッドコーチが求めていることが所属チームとは違う部分がたくさんあり、その中でどれだけアジャストできるかが今後のバスケキャリアにおいても大事になってくると思います」とチームのために何ができるかを模索しています。7つの約束事についても、「世界を経験してきたヘッドコーチが仰っていることに対し、この合宿中もまだ多くのミスをしているので、国際大会では倍以上になってしまいます。練習から世界をもっとイメージしていくことで、みんなのレベルアップにつながると思います」と自分と向き合いながら取り組んでいました。

 チーム最長身202cmの常見寛章選手(国際アート&デザイン大学高等課程2年)は、「全国から上手い選手が集まった中でも半分以上が落ち、前回も自分が1番危機感を感じていました」と選考の厳しさを目の当たりにします。2回目のキャンプとなり、「前回は自分からリーダーシップを取るのが難しかったですが、すでに一緒にプレーした選手もいるのでしっかり声を出して、ディフェンスやリバウンドなど自分に求められてることをがんばっています」と順応しはじめています。

 「普段はインサイドでプレーしているので、そこまで外に出ることがありません」という常見選手ですが、オールラウンドなプレーも身につけなければなりません。所属チームでも「スリーポイントを打つ機会はありますが、トップでボールをもらってドリブルしてドライブに行くことはあまりないので良い経験になっています」と貪欲に吸収していました。

 FIBA U16アジアカップ2025は9月にモンゴルでの開催が予定されており、まだ時間があります。すでにカットされた選手たちも高校へ進学し、環境が変わって成長が見られればふたたび招集される可能性も残っています。マルティネスヘッドコーチをはじめ、スタッフ陣は今後もより良い選手を探しながらチームを築き上げていきます。