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女子ユニバ日本代表:第2次強化合宿レポート「正確にパスを出すことやフィニッシュを決め切ることなどを意識」大脇 晴選手

2025年6月23日

ゴールへアタックし、得点を取る役割を全うする藤澤夢叶選手

大脇 晴選手は前回大会銀メダルメンバーの一人

 7月16日からドイツ・ラインルールにて開幕する「FISUワールドユニバーシティゲームズ」へ向け、女子ユニバ日本代表選手12名が公益財団法人日本オリンピック委員会 (JOC)から承認・認定されました。ロスターが確定した6月20日(金)から3日間、第2次強化合宿を実施。同時期に、舘山萌菜選手(日立ハイテク クーガーズ)と朝比奈あずさ選手(筑波大学4年)は女子日本代表候補として、中国遠征へ参加。小笠原真人ヘッドコーチは「先に中国の高さを体感できたのは大きいです。2人が体感してきたことを、このチームに還元してくれることで、さらにおもしろいチームになります」と再合流を楽しみにしています。

 前回合宿では女子日本代表とスクリメージを行い、レベルの高い相手にも「戦いに行くことを求めました」という小笠原ヘッドコーチ。今合宿では、これから向かう国際試合での体格差などを明確にすべく、ヒットファーストで先に身体を当てて有利に立つ技術や、プレーの速さや精度を突き詰めていきます。最終日には江戸川大学男子チームにご協力いただき、スクリメージを行いました。その目的として、「高さやフィジカルを体験させることではなく、一番感じて欲しかったのは手の長さとパスのスピードの差です。最初はうまくいきませんでしたが、何本か5分ゲームを重ねて行ったところ、しっかり相手を抑えてボールをもらったり、バウンドパスを出したり、それができるだけで成功です」と小笠原ヘッドコーチは評価します。

 女子日本代表とのスクリメージを含め、国内では変わらぬ体格差のために通用してしまうことも多くあります。国際試合の感覚を少しでも国内合宿中に体感させ、選手自身が身を持って打開策を考え、少しずつ改善が見られました。昨年の前回大会にも出場した大脇 晴選手(東京医療保健大学4年)は、「大きな選手を前に上手くいかないこともありました。今合宿で男子チームとスクリメージをして、手の長さや身体の強さをあらためて知る機会になりました。どんなチームが相手でも正確にパスを出すことやフィニッシュを決め切ることなどを意識して、これからも練習していきたいです」と国際大会仕様へマインドセットします。

 本番となるFISUユニバーシティゲームスの前に、7月2日からチャイニーズ・タイペイで開催される「第44回ウィリアム・ジョーンズカップ」へ今年も参戦します。FISUユニバーシティゲームスは大学生(※卒業1年目まで含む)だけという制限がありますが、この大会は各国代表やプロ選手が出場します。大脇選手は昨年大会を振り返り、「ホームのチャイニーズ・タイペイ戦はものすごい歓声のアウェー状態になりました。相手が流れに乗ったときに、自分たちのテンションがダウンしないように、みんなで声を掛け合って日本らしさを出すことを心がけていました」とチーム力を高め、続くFISUユニバーシティゲームスでの銀メダル獲得につなげました。

 同じく、ウィリアム・ジョーンズカップへ出場した藤澤夢叶選手(山梨学院大学4年)は、「はじめての国際試合だったために、まだ慣れていなかったです。自分の思ったようなプレーができなかったことだけが、自分の中に残っています。とにかく海外とか関係なく、もう自分のプレーを思い切ってやることを意識して練習しています。得点を取ることが自分の仕事だと思っているので、とにかく思い切ってシュートを打って、得点でチームに貢献したいです」と昨年の経験を生かします。

 昨年はウィリアム・ジョーンズカップで終わった藤澤選手ですが、今年はFISUユニバーシティゲームスへの出場が決まりました。同世代とはいえ、世界との戦いに対し、「ウィリアム・ジョーンズカップよりも高さが格段に上がってくると思っています。その大きさに負けないようにしっかりスピードを使って少しのずれを作り、相手が高くても迷うことなくプレーして負けないようにがんばりたいです」とイメージします。短いながらもこれまで合宿を重ねてきたことで、「コート内でもコート外でも、もう全員がコミュニケーションを取っています。先輩方も優しいので、誰とでも喋れるようになってきて、良い感じでチームとしてまとまってきています」と藤澤選手は話し、舘山選手と朝比奈選手が戻ってきたときの化学反応も楽しみです。

■第44回ウィリアム・ジョーンズカップ
日程:7月2日(水)〜6日(日)
開催地:タイペイ市(臺北和平籃球館)
出場チーム:タイ、韓国、チャイニーズ・タイペイ ユニバチーム、フィリピン、チャイニーズ・タイペイ

■FISUワールドユニバーシティゲームズ
日程:7月16日(水)〜27日(日)
開催地:ドイツ・ラインルール
予選グループフェーズ
【グループA】インド、フィンランド、アルゼンチン、チェコ
【グループB】チャイニーズ・タイペイ、ドイツ、アメリカ、ポーランド
【グループC】日本、リトアニア、ブラジル、ハンガリー
7月18日(金) 20:00(日本時間 27:00)日本 vs リトアニア(会場:Ischelandhalle)
7月19日(土) 14:30(日本時間 21:30) 日本 vs ブラジル(会場:Walter-Schädlich-Halle)
7月20日(日) 12:00(日本時間 19:00) 日本 vs ハンガリー(会場:Ischelandhalle)
7月22日(火) 準々決勝・順位決定戦
7月23日(水) 準決勝・順位決定戦
7月25日(金) 決勝・順位決定戦

前回大会成績:銀メダル(過去最高位タイ/1967年、2017年)
https://rhineruhr2025.com/en