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男子「ウィリアムズ・ジョーンズカップ」日本代表:第1次強化合宿レポート「コントロールしながらスコアすることを試すための国際大会にしたい」長谷川比源選手

2025年6月23日

コントロールしながらスコアできるプレー習得に勤しむ長谷川比源選手

3ポイントシュートを武器にする2mの大舘秀太選手

 6月20日〜22日、高校生・大学生・Bリーグの若手選手を集めた男子日本代表は、第1次強化合宿を実施。網野友雄ヘッドコーチ率いるこのチームは、7月12日(土)からチャイニーズ・タイペイで開催される「第44回ウィリアム・ジョーンズカップ」へ向け、強化と選考を行っています。

 このチームの目的として、「上と下をつなぐ本当に大事な世代です。普段の環境では感じられないような声がけやワークアウトができるように、コーチ陣もしっかりと話し合いました。この環境を、選手たちには存分に生かしてもらいたいです」と網野ヘッドコーチは考え、ホーバスヘッドコーチの考え方やコンセプトを引き継いでいます。ドイツから戻ってきた佐藤賢次アソシエイトコーチ(川崎ブレイブサンダース)をはじめ、 西尾吉弘アシスタントコーチ (大東文化大学)、小川伸也アシスタントコーチ (千葉ジェッツ)、町田洋介アシスタントコーチ (越谷アルファーズ)と経験豊富なスタッフが揃いました。練習前に映像を見せながら確認をする松井康司テクニカルスタッフも広島ドラゴンフライズで実績を積み、特に学生たちにとっては貴重なアドバイスを受ける機会であり、アピールするチャンスです。 

 個々のレベルアップだけではなく、日本代表を目指すための競争も重要視し、佐藤アソシエイトコーチはその大切さを選手たちに落とし込みます。網野ヘッドコーチは「トムさんの下で日本代表選手たちが一つひとつのメニューをどのように取り組んでいたかを伝えながら、意識を変えていきたいです」と述べ、下からの突き上げを担う大事な世代です。

 今合宿の1週間前には男子日本代表がディベロップメントキャンプを行い、脇 真大選手(琉球ゴールデンキングス)と白谷柱誠ジャック選手(福岡大学附属大濠高等学校1年)が参加。今年2月のディベロップメントキャンプでは小澤飛悠選手(日本体育大学3年)、広瀬洸生選手(青山学院大学3年)、星川開聖選手(宇都宮ブレックス)、長谷川比源選手(滋賀レイクス)、ウィリアムス ショーン莉音選手(白鷗大学2年)、大舘秀太選手(東海大学九州2年)、十返翔里選手(東海大学1年)が評価され、今合宿を通して国際大会出場を目指します。

 200cmの大舘選手と202cmの長谷川選手は、スモールフォワードとして練習に励んでいます。大舘選手は「網野ヘッドコーチには3ポイントシュートを求められ、そこを最優先に考えたポジションになります」と話すとおり、思いきってコーナースリーを打ち、確率良く決めていました。2月にはホーバスヘッドコーチの練習に参加し、「トムさんのバスケを経験させてもらい、ガードだけがボールを持つのではなく、みんなでパスをシェアしながら動くバスケでした。所属チームに似ていたので、自分にも合っていると思いました。日本代表のシステムの中で自分の良さをいかに出せるかを、まずはこのチームでしっかり出していきたいです」という大舘選手は将来を見据えて取り組んでいます。

 長谷川選手は、昨年もウィリアム・ジョーンズカップに出場。当時は神奈川大学へ進学したばかりであり、「網野ヘッドコーチやチームメイトに対し、自分が何をできるのかを遠慮して伝えらませんでした」と求められるプレーと自分の武器がまだまだ一致していなかった時期でした。昨年12月にプロへ転向した長谷川選手は、「Bリーグではシーズン終盤にかけて自分のプレーが通用し、体重も5kgほど増えてプレーに安定感が出たことで自信を持って今合宿に臨めています」と成長した姿を拾おうします。国内外での様々な経験を踏まえ、「元々アウトサイドからのアタックや3ポイントシュートはあるので、そこに加えて味方も生かしつつ自分がコントロールしながらスコアすることを試すための国際大会にしたいと思っています」と成長を促す機会を貪欲に求めています。「昨年のウィリアム・ジョーンズカップへ一緒に出場したメンバーも多く、その後に進んだBリーグでも自分ができることを示して今年は合宿に臨めています。昨年よりもプレーしやすいですし、自分としても楽しい合宿になっています」と持ち味を発揮し、チームを引っ張ります。

 ディベロップメントキャンプから今合宿に参加してきた最年少16歳の白谷選手は、本日6月23日からはじまる男子U16日本代表 第1次強化合宿と続き、同世代の仲間たちへこの経験を伝えていきます。