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男子U18日本代表:第33回 日・韓・中ジュニア交流競技会 直前合宿レポート「練習の成果を試合で発揮し、得点を増やしていきたい」飯田渚颯選手
2025年8月23日

昨年に続き、キャプテンを任された馬越光希選手

飯田渚颯選手は昨年大会の経験を経て、体格もプレースタイルもレベルアップ
東アジア諸国の青少年スポーツ交流を促進する「第33回 日・韓・中ジュニア交流競技会」が8月24日(日)より開幕。直前合宿を終えた男女U18日本代表は他競技と一緒に日本選手団として、本日8月23日(土)に開催地の中国・内モンゴル自治区へ出発しました。
男子U18日本代表は2023年まで2大会連続FIBA U19ワールドカップに出場しましたが、昨年はアジア予選で敗退。継続的に世界大会へ出場するため、強化と経験の場として今大会に臨みます。2年に一度開催されるFIBA U18アジアカップへ向け、2008年生まれを対象として選手を選考。昨年から3年計画で、継続的な強化を進めています。片峯聡太ヘッドコーチは「メンバーの半分ほど(※7人)が2023年のFIBA U16アジアカップ、そして昨年のこの大会を経験しています。そこで経験した同じ過ちをせず、しっかりステップアップできるように背中を押していきます」と話し、4日間の直前合宿で日本のバスケスタイルを浸透させました。
昨年は高校に進学したばかりだった選手も多く、韓国に52-87、中国戦は60-84という結果でした。「国内で通用するバスケ感覚から切り離してアジアで勝つため、あるいは世界で通用するバスケとは何かを練習やゲームを通して、彼らに一つでも多く伝えていきたいです」という片峯ヘッドコーチは、直前に行われた男子U23日本代表のカナダ遠征で吸収したことを還元します。
「1番大事なのはオフェンスの終わり方です。基本的に身長が大きく手足も長い、中東のチームはフィジカルも強い相手と対戦します。その体格差に対して、オフェンスの終わり方を間違ってしまうと、逆にイージーバスケットを決められる危険性が大きくなります。カナダ遠征でも、ボックスアウトができない状態で相手にオフェンスを押し切られてしまいました。オフェンスの終わり方を効率よく、あるいはタフショットではなくグッドショットで終わり続けることを大事にしながらゲームを組み立てていきたいです。これはアレ(アレハンドロ・マルティネス)コーチもトム(ホーバス)さんも共通して求めている部分です」
昨年に続き、キャプテンを任された馬越光希選手(中部大学第一高校)は、「リバウンドが大切であり、ボックスアウトを徹底しなければ簡単に取られてしまいました。チーム全員で意識していかなければいけないです」と経験を生かします。センターの飯田渚颯選手(土浦日本大学高校)も「身長が高くフィジカルも強かったです」と、マッチアップした中国の選手たちが一番印象に残っていました。194cmと国内では大きい飯田選手は、「インサイドだけでプレーしてしまって点数が取れず、相手にフィジカル面でも負けていました」と昨年の反省点を挙げます。1年を経て、ウエイトトレーニングで体を大きくし、3ポイントシュートも積極的に打てるようになり、「練習の成果を試合で発揮し、得点を増やしていきたいです」と自信を持って2度目の国際試合へ挑みます。
男子U23日本代表がキーワードとして取り組んだ「ONE MORE」を、片峯ヘッドコーチはこのチームでも継続します。
「一つ多くパスをすることで、相手にとってはディフェンスでもうひとつクローズアウトしなければならなくなります。日本人のバスケは運動能力ではなく、プラスアルファの作業を行う労力の部分で戦うべきだと国民性を含めて考えています。もう一つパスを回す、もう一つしっかりスクリーンをかける、もう1回ペイントタッチしに行く。選手には苦労をかけますが、ONE MOREのプレーを選択することが相手の能力を削っていく1番の方法だと思います。粘り強く、しつこくできる日本人気質をしっかり生かしたバスケスタイルを作り上げています」
このキーワードに対して馬越選手は、「中国の選手は大きく、韓国の選手も大きくて動ける選手が多いです。日本はどうしても身長差で負けているので、ペイントタッチからしっかりパスを出して、気持ち良いシュートを打てるようにするためにもONE MOREのプレーの必要性はよく分かります」と経験から実感していました。
今大会は試合だけではなく、中国や韓国の選手たちと交流を深めることも目的です。飯田選手は「クイズ大会やダンスをして楽しかったです」と昨年の試合以外のイベントを思い出します。「フレンドシップ交流会では他の国の選手たちと仲良くなり、普段では経験できないことばかりでした。自分から積極的にアプリを使いながら翻訳して、コミュニケーションを取りました」と馬越選手が話すとおり、選手としても人としても成長できる機会とします。