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FIBAバスケットボールワールドカップ2023を振り返って 加藤誉樹審判員 漆間大吾審判員

2023年9月26日

FIBAバスケットボールワールドカップ2023を振り返って 
加藤誉樹審判員 漆間大吾審判員

2023年8月25日(金)より沖縄(日本)、マニラ(フィリピン)、ジャカルタ(インドネシア)で開催された「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」。9月10日 (日) にはマニラで決勝が行われ、ドイツが優勝を飾り閉幕しました。

今大会にFIBAより招聘され参加したJBA公認プロフェッショナルレフェリーの加藤誉樹審判員、漆間大吾審判員は、3位決定戦を含む合計12試合を担当しました。

ワールドカップのレフェリーに選ばれるのは簡単なことではなく、過去のFIBA大会での実績や、FIBAが主催するレフェリー研修会での活動などを通して世界中のレフェリーの中から大会ごとにFIBAにより選出されます。実際のレフェリーとしての実力はもちろんのこと、これまでの実績のなかでの積極性や日々のトレーニングの結果などまで、総括的な判断によって選出されるため、審判の世界においても大舞台に立つことの難しさを感じることができます。(今回のワールドカップを担当したレフェリー44名のうち2019年の北京ワールドカップ経験者が25名、東京2020オリンピック経験者は18名)。

そんな狭き門の中、見事選出された2人に今大会の感想を聞いたところ、加藤さんは、「沖縄会場のゲームを担当することはできませんでしたが、日本中に注目された本大会にレフェリーとして参加することができたことが率直にうれしい」と語り、漆間さんは、「初めてのワールドカップ参加でもあり、ここでコケたら次はない、というトライアウのような気持ちでした。チャンスをもらった一試合一試合としっかり向き合っていこうと思いながら対応していた」と語りました。

「自分も含めて審判は常に公平な立場であり続けることを心がけています。それでも、どちらかと言えばいいニュースではなく悪いニュースで取り上げられることが多いものです」と苦笑いしながら、加藤さんは続ける。、「でも今大会は、日本中の皆様からの温かい言葉をいただきました。本当に勇気づけられることが多くあり、ファンの皆様には本当にありがとうございましたと伝えたい」と大会中のSNSでのファンからの声援に関して、自分が大舞台に立つ勇気をもらったと振り返りました。

また、今後のレフェリー生活に関して漆間さんは、「自分たちの活動によって、審判への興味関心を増やしていけるように頑張りたい。今大会中のレフェリーへのポジティブな反応は本当に嬉しかったし、今回の大会や日本代表への盛り上がりを通して、少しでも皆さんの興味関心がレフェリーにも向いてくれると嬉しいですね」と抱負を語ってくれました。

今後2人が目指す大きな国際大会の舞台は、パリ2024オリンピックとなるでしょう。是非、2人の今後にも注目してください。


FIBAより招聘された加藤誉樹審判員、漆間大吾審判員と上田篤拓FIBAレフェリーインストラクター。