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女子日本代表:三井不動産カップ2025(東京大会)まであと4日「バスケの理解力が自分の中ですごくクリアになってきている」奥山理々嘉選手
2025年6月29日

俯瞰してチームの足りないところを見極める髙田真希選手

奥山理々嘉選手は攻守に渡って理解度が増したことがプレーにも好影響
7月13日に中国・深圳で開幕する「FIBA女子アジアカップ2025」まであと2週間。中国遠征を経て一気に15名まで絞り込んだコーリー・ゲインズヘッドコーチは、「目的は勝ちに行くことであり、目標は優勝」と言及し、FIBA女子ワールドカップ2026への出場権奪取へ向けて練習にもさらに熱が入ります。
2連敗に終わった中国遠征のGAME1は92-101、GAME2は61-93の32点差で敗れました。大差で敗れたGAME2を振り返り、「速いペースでプレーしなければ勝てず、そのスタイルを貫いて戦うことを常に選手たちには伝えています。とにかくペースを上げて、とにかく走ることがこのチームには大事ですが、この試合ではそれを出すことができませんでした。その原因は新しいことを試しすぎた私の責任です」とゲインズヘッドコーチは反省点を挙げます。しかし、ミスを恐れず積極的にチャレンジし、失敗から学びを得ることが目的だった中国遠征。ゲインズヘッドコーチ自身もそれを体現し、うまくいかなったことでチームの目指すべき方向が明確になり、新たなスタイルに手応えを感じています。2連敗に終わった中国遠征ですが、はじめて日本代表として試合に出た選手たちもまた自信に満ち溢れ、第4次強化合宿に臨んでいます。
三井不動産カップ2025(愛知大会)でのチャイニーズ・タイペイ戦はロスター外だった奥山理々嘉選手にとって、中国遠征は日本代表として初の国際試合でした。ゲインズヘッドコーチが目指す「走るバスケ」と、1試合40本以上を放って40%以上の成功率を求める「3ポイントシュート」は奥山選手の長所。中国遠征では9本を打ち、3本を成功させました。ポジションレスのスタイルに対し、180cmの奥山選手はスモールフォワードとパワーフォワードを担い、守ってはセンターまでをカバーしなければなりません。「ディフェンスでも覚えることは多いですが、バスケの理解力が自分の中ですごくクリアになってきている感じがしています。相手の戦術や自分たちのディフェンスもすごく理解できているので、どのポジションを守っていても最近は自信を持ってできています」とチームにフィットしてきました。
経験豊富な髙田真希選手がチームキャプテンを任され、「新しいバスケスタイルになり、みんなが同じスタートラインに立ち、今はみんなでたくさんのことを吸収しています」と遂行力を高めています。中国遠征まではオフェンス中心でしたが、「今はディフェンスに重きを置いた練習が増え、よりコミュニケーションを取ることを求められ、とにかく声を出すことは言われ続けています」と話し、誰よりもゲインズヘッドコーチが大きな声で練習を盛り立てています。「雰囲気は良く、大会へ向けて意識も高まっていると実感しています」と髙田選手は話す一方、「まだまだ全然足りていない」というのが髙田選手から見た現状です。
セレクションキャンプを含め、“コーリーJAPAN”が始動してからまだ7週間程度。「コーリーヘッドコーチが目指すバスケを全部できるかと言えば、本当に難しいところです。その目指すバスケに少しでも近づけるようにしていくことが、今はすごく大切です。まだまだ求められている基準には達していませんが、大会までにどれだけ近づけるかが重要です」と髙田選手はチームを引き上げ、2大会ぶりのアジアチャンピオンへ照準を合わせています。
勝つためには、頂点を見た経験ある選手の存在は欠かせません。ゲインズヘッドコーチは、より良いチームを作るためにも、今回選考から外れたオリンピアンたちとコミュニケーションを取り続け、助言も求めています。その過程にある今年最後の日本での国際試合が、7月3日(木)・4日(金)に有明アリーナで開催される:「三井不動産カップ2025(東京大会)」です。190cm台の選手を擁する大きなデンマークを迎えます。はじめて日本のファンの皆さんの前で日本代表としてコートに立つ日が迫る奥山選手は、「コーリーヘッドコーチのバスケスタイルにも決まった動きやフォーメーションがあり、その中でマッチアップや仲間の状況を見極めてしっかり判断し、その自分で決めたことに対して自信を持ってプレーしていきたいです。そうすることで、たくさんの経験できると思います」と楽しみにしていました。