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女子日本代表:中国遠征スタート「たくさんの課題を持ち帰ることができるように」川井麻衣選手
2025年6月17日

平均23.7歳の若いチームを引っ張る川井麻衣キャプテン

栗林未和選手は練習中から積極的に3ポイントシュートを打ち、確率も向上中
FIBA女子アジアカップ2025(中国・深圳)へ向け、最初の合宿で招集した女子日本代表候補25名を選考対象に、強化を進める“コーリーJAPAN”。先日、愛知県稲沢市の豊田合成記念体育館 エントリオで開催した「三井不動産カップ2025(愛知大会)」ではチャイニーズ・タイペイを圧倒し、2連勝で初陣を飾りました。
すべての選手に経験を積ませるため、メンバーを少し入れ替えた女子日本代表チームは6月16日より中国遠征へ出発。FIBAランキング4位、前回大会アジアチャンピオンの中国とアウェーで2試合を行います。三井不動産カップ2025(愛知大会)と同じく、コーリー・ゲインズヘッドコーチはチーム最年長をキャプテンに指名しました。「たくさんの課題を持ち帰ることができるように、そのためにもたくさん失敗する遠征にしたいです」と川井麻衣キャプテンは、FIBA女子アジアカップへ向けた大事な過程とします。
昨年のFIBA 女子U18アジアカップで得点王(平均35点)とリバウンド王(平均12.8本)になった220cmのZiyu Zhang選手が、田中こころ選手と同様にA代表で活動しはじめています。この遠征でも出場してくることを想定し、練習場には高さかが分かるように壁に目印をつけてイメージします。高さを長所とする相手は中国だけではなく、国際大会では日本にとって常に不利な状況となります。「サイズに対して、日本は速いバスケを展開するしかありません。激しいディフェンスからまずはファストブレイクを狙い、相手のディフェンスが戻る前にシュートを決められるようにしたいです」と川井選手が話すとおり、日本の長所で勝負します。ゲインズヘッドコーチが掲げるペース&スペースを保ち、試投数40本以上の3ポイントシュートを狙って勝機を見出します。
栗林未和選手、奥山理々嘉選手、梅木千夏選手の3人は、女子日本代表候補選手としてはじめての国際試合に臨みます。このチームで一番背の高い188cmの栗林選手は、昨年はFIBA 3×3アジアカップに日本代表として出場。5人制で日の丸をつけて試合をするのは2017年のFIBA U19女子ワールドカップ以来であり、「未知の領域だけど楽しみです」と意欲を見せます。
三井不動産カップ2025(愛知大会)を見た栗林選手は、「テンポの速さはしっかりと表現できていました。また、アウトサイドシュートの確率の高さも合わせて、そこが日本の強みだと感じました」とチームコンセプトを理解します。求められるプレーが所属チームとは異なる場合が多いのも日本代表であり、セレクションキャンプに選出されたときから野口さくら選手と一緒に練習前のシューティングを1ヶ月間続けてきました。「チャンスがあれば、積極的に3ポイントシュートを打っていきたいとは思っています。それ以上に中国の高さに対して、どれだけディフェンスができるかが重要です。試行錯誤をしながら取り組んでいきたいです」と成果を試す機会にします。
FIBA女子アジアカップの開催地は中国であり、その環境に慣れるのもこの遠征の目的です。2023年のアジア競技大会へ出場した川井選手は、「アウェーの大観衆の中でプレーするのがはじめてであり、ホームの中国戦は会場が割れるような大歓声だったのが印象深いです。今回の遠征で全員がそれを経験して、今後の糧にしていければ良いと思っています。楽しみです」と笑顔を見せ、若いチームを明るく引っ張ります。
【今後のスケジュール】
7月3日・4日:三井不動産カップ2025(愛知大会) 日本vsデンマーク
三井不動産カップ2025(東京大会)
会場:有明アリーナ
7月13日〜20日:FIBA女子アジアカップ2025(中国・深圳)