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2024年度 JBA 公認 A 級コーチ養成講習会 (第 2 回・東京会場) 開催報告
2025年3月12日

日々グループ分けを変えて、様々なディスカッションを行った座学講習

コーチング実践ではコーチ役、プレーヤー役に分かれ、3グループで実施
当協会 (JBA) では、2025年 2 月 8 日 (土)~2 月11日 (火) および、2025年 2 月21日 (金)~2 月24日 (月) の計 8 日間、味の素ナショナルトレーニングセンター (東京都北区) において、2024年度第 2 回の JBA 公認 A 級コーチ養成講習会を開催しました。
A 級講習会は「全国レベルのチーム・プレーヤー (主な対象は18歳以上) の指導ができる人材を養成するとともに、ブロックや都道府県のリーダーとなる人材を養成する」ことを目的としており、講習前の事前課題、8 日間の講習およびコーチング実践、講習後の事後課題に取り組むよう、進められました。
なお、A 級コーチ養成講習会は年間 2 回を実施しており、今回も全国各地から36名の方が受講されました。
(※2024年度の JBA 公認 A 級コーチ養成講習会の受講者募集は終了しています)
■講習の主な内容
・コーチングフィロソフィー / インテグリティ向上
・チームプランニング / ゲーム構想
・リクルート / スタッフィング
・チームプロファイリングとプレーヤープロファイリング
・攻防の原則とスキル分析
・自チーム分析、練習分析
・ゲーム分析 (相手)
・ゲームコーチング
・コーチングの倫理
・フィジカルコンディショニング
・プレゼンテーションスキル
・レフェリーとのコミュニケーション
・リスクマネジメント
・1on1 ミーティングスキル
・ステークホルダー / 環境マネジメント
・キャリアデザイン
・フォロワーシップ
・練習計画の作成
・コーチング実践
■受講者のコメント
○ 岡村 幸恵さん (神奈川県 / 法政大学第二中・高等学校 / U18⼥⼦)
私が A 級ライセンスを取得しようと思った理由は、神奈川県協会の指導者養成部会として「ライセンスを取りましょう、学び続けましょう」といっている本人が、その姿をまず見せたほうがいいのではないかという、やや外発的動機によるものでした。しかしながら、実際に受けてみて「受講して良かった」という思いしかありません。
A 級コーチの目的は「ブロック、都道府県のリーダーとなる人材を養成する」ことであり、ゴールは「チームマネジメントする上での基礎を理解する」ことでした。数多くのセッションから自分の知らないこと、再認識することなど、痛みを伴いながら学びました。
コーチング実践をコーチデベロッパーや受講者の皆さんに見ていただいたり、動画で振り返ることで、自分自身の言葉の定義や練習の構成の作り方などを改めて考え直すきっかけになりました。それと同時に自身のコーチングを振り返り、少しだけ選手に申し訳ない気持ちと、これからもっともっと成長するぞ、というワクワクした気持ちになりました。
今は自身のチームに戻り、仕事とバスケットボールの指導に励んでいます。8 日間の学びと仲間の受講者との対話の経験をもとに、自分の成長につながっていくようにすることと、自身のコーチングフィロソフィーである、選手・マネージャー・スタッフ・保護者の方々をバスケットボールを通して幸せにできるようにしていきます。神奈川県のコーチの皆さんにも還元できるようにアウトプットしていきます。
最後に 8 日間の素晴らしい経験を支え、たくさんの学びをいただいたコーチデベロッパーの皆さんや、一緒にかけがえのない時間を共有できた仲間の受講者に感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
○ 高島 一貴さん (愛知県 / シーホース三河 U18 / U18男子)
努力は一生という言葉がありますが、学びもまた、終わりのないものだと私は考えます。今回、A 級を受講するにあたり、大きなテーマとして「他者との触れ合い」がありました。いつもと変わらない環境や立場のなかで、コーチとして成長できているのか疑問に感じていたからです。変化を恐れずに、習慣化しているスタンダードや、当たり前、常識を壊し仲間と学ぶことで、より自分のコーチングを深める素晴らしい機会になるのではないかと思いました。
様々なカテゴリーの情熱あるコーチたちと議論や対話する時間は、多くの学びがあり、何よりアウトプットすることが多かったからこそ理解や絆を深めることができました。特に印象に残っているのが、講義の「プレゼンテーションスキル」での、「伝わったことが、伝えたこと」という何気ない言葉です。指導しているなかで、エラーが起こったときに「選手が」になっていることがあり、ふと、この言葉を聞いたときに「選手が」ではなく「自分が」なんだなと、改めて原点回帰するとともに、選手と目線が合っていなかったことを反省しました。
Information is not knowledge. (情報は知識にあらず) はアインシュタインの言葉ですが、この後に The only source of knowledge is experience. (知識とは唯一経験から得られるものだ) との続きがあります。「知る」→「やってみる」ことで、「わかる」につながる。情報を収集し、蓄積しているだけでは知識に結びつかないからこそ、情報を得て満足するのではなく、積極的に行動し、経験を積み重ねることで知識を得ることの大切さをこの講習会で改めて学ぶことができました。
最後に、コーチデベロッパーの方をはじめ、何より 8 日間共に学んだ仲間たちに感謝します。それぞれの形で、バスケで日本を元気にしていきましょう!