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平成28年度男子日本代表チーム 第1次強化合宿 開催報告

2016年3月10日

「やるからには本気で勝ちにいかねばならない」と話す長谷川 健志ヘッドコーチの指導にも熱が入る

日本のエースとして期待が高まる比江島 慎選手(アイシンシーホース三河)

 本年7月4日より、セルビア・ベオグラードで開催される「FIBA男子オリンピック世界最終予選(以下、世界最終予選)」へ向け、平成28年度バスケットボール男子日本代表チームは3月7日(月)~8日(火)の2日間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて第1次強化合宿を実施しました。

 NBL、TK bjリーグのシーズン中に行われた第1次強化合宿。世界最終予選まで4ヶ月を切り、シーズン終了してからでは時間がなく、また、2019年FIBAワールドカップ予選はシーズン中(2017年11月、2018年2月)にも大会が行われるため、そのシミュレーションも兼ねて行われました。

 今合宿は体力測定とシュートドリルなど中心の練習となりましたが、世界最終予選へ向けた意識づけを行う良い機会にもなりました。
 長谷川 健志ヘッドコーチは、今合宿での目的について、「日本は説明不足な部分があります。選手が分かっているだろうと思っていても、なかなか選手と指導者の立場は違うので、意思の疎通が取れていないことがあります。こちら側からしっかり伝え、それに対して選手が準備をし、一生懸命行動に移してプレイすることを確認しました。選手たちには所属チームに戻った時も、常に“日本代表に選ばれて、次はヨーロッパの強豪チームと戦うんだ”ということを念頭に置いてプレイをしてもらいたいという意識づけをしました」と説明しました。
 また、シーズン中の選手たちのコンディションを確認することも目的のひとつ。「コンディションは悪くはないですが、ケガを抱えている選手が何名かいました。今後、シーズン中に行われるFIBAワールドカップ予選において、12名招集しても3人がケガしていたとなれば大変なことになります。今回、そういうこともシミュレーションしています」と長谷川ヘッドコーチは話しており、コンディションが整っているはずのシーズン中にも一筋縄ではいかないことを把握することができました。

 世界最終予選の組み合わせは既に決まっており、日本と予選ラウンドで対戦する相手はチェコ代表(FIBAランキング42位)とラトビア代表(同35位)です。「現実的な目標」と前置きした上で長谷川ヘッドコーチは、「(昨年のヨーロッパ予選で1勝1敗の両チームゆえに)力が同等の2チームとの対戦なので、(準備していくことに対して)2回チャンスがあると言えます。そのうちの一つはものにしたい」と話し、1勝することを第一の目標としました。これまで男子は2度の世界最終予選(2008年、2012年)が行われ、それぞれアジア代表の2チームが挑むも、1勝たりとも挙げられず現在8連敗中。また、世界最終予選に出場する18チーム中、日本がFIBAランキングにおいて一番下の48位という現実もあります。

 しかし、3チームで争われる予選ラウンドにおいて、1勝すれば準決勝進出の可能性が高くなります。「ヨーロッパのチームに勝つことすら大変なことです。この10年間、2006年のFIBA世界選手権以降、アジア以外の国とFIBAの公式大会で戦ったことは一度もありません。アウェイになると1998年に出場したFIBA世界選手権まで遡ることとなり、18年間は一度も公式戦をしたことがないわけです。なので、まずはヨーロッパのチームに1勝を挙げることを目指します。これまでアジア勢も世界最終予選では勝てていません。今後、アジアで3位以内をキープするためにも、ヨーロッパのチームに1勝することは有意義な目標であり、可能性がある現実的な目標です」と長谷川ヘッドコーチは説明。同時に、「やるからには本気で勝ちにいかねばならず、本気で勝ちにいかなければ残るものは何もない」とも話しており、初めての世界最終予選ではアジア勢初勝利を目指します。

 同グループのチェコ代表とは、昨年のヨーロッパ遠征で対戦しました。その後、若手選手中心のチームが来日し、国際強化試合で3試合を行い、2勝1敗。ヨーロッパ遠征で戦ったチェコ代表の印象を田臥 勇太選手(リンク栃木ブレックス)に伺いました。「全員が非常に能力が高く、ヨーロッパのチームらしくPGからサイズがありました(昨年のヨーロッパ選手権時の先発PGは200cm)。大きくて走れて、シュートが上手という印象があり、リバウンドも強かったです。しかし自分たちの目指すバスケを徹底し、身体能力ではどうしても対等に戦っては敵わない部分もあるかもしれませんが、そこで勝負するのではなく、それを補えるものを全員が意識し、気持ちの面も含めてしっかり準備していきたいです」
 昨年のFIBA ASIA選手権では、執拗にルーズボールを追いかけてリバウンドに絡み、1回でも多くの攻撃権を得られたことで勝利を呼び込み、世界最終予選への切符を勝ち取りました。「どの国と対戦してもルーズボールは負けてはいけない部分であり、気持ち一つで補える部分です。その意識を全員が持つことで、リズムがつかめる一つの方法でもあります。小さなチャンスを逃さずに戦っていかなければなりません」と、田臥選手はさらに気持ちを引き締めるとともに、オリンピックへの切符を手にできるラストチャンスのコートに立てるよう挑み続けます。

 日本のエースとして成長した比江島 慎選手(アイシンシーホース三河)は、今シーズンのNBLにおいても昨シーズンの平均10.2得点を上回る平均13.9得点(3月5日現在)と活躍中。世界最終予選ではマークされる存在になりますが、「相手が強ければ強いほど燃えますし、自信もあります。昨年、チェコ代表と対戦した時はディナイが厳しく、パッシングが全然できませんでしたので、そういう時に自分の1on1の技術を出して打開していきたいです」と前向きであり、さらなる活躍が期待されます。世界最終予選まで時間がないことを再確認したことで、「これからのリーグ戦での戦い方を大事にしていきたいです」という比江島選手は気持ちを新たに、NBLは終盤戦へ向かいます。

 29名が選出された今合宿ですが、「他の選手が入る可能性は十分あります」と話す長谷川ヘッドコーチ。強化期間が限られているがゆえに、リーグ戦を通じて成長し、活躍することが日本代表への近道です。「究極の劣勢の中で自分のパフォーマンスを出すことができるのが、本当の日本代表選手」であり、「日本代表に選ばれて、次はヨーロッパの強豪チームと戦うんだ、ということを念頭に置いてプレイをしてもらいたい」と選手たちへ伝えました。世界へ挑む選手たちの活躍を、ぜひNBLTK bjリーグの会場に足を運んでいただき、ご声援をよろしくお願いいたします。

 次回合宿は、再びシーズン中の4月を予定しており、6月より本格的な強化活動へ突入します。昨年も出場した6月中旬に行われる中国での国際大会に今年も招待されており、その後、6月末にはヨーロッパ入りします。フランス代表に練習試合のオファーもきており、数チームと練習試合を行った後、本番となる世界最終予選の舞台、セルビア・ベオグラード入りを検討しています。

※活動の様子はフォトギャラリーにてご覧ください。