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ニュース

平成28年度男子ユニバーシアード日本代表チーム 第3次強化合宿 開催報告

2016年3月18日

世界を見据え、ビッグガードとしての成長が期待される村岸 航選手(県立浦和高校 3年)

男子日本代表候補でもある馬場 雄大選手(筑波大学 2年)はリーダーシップを発揮

 平成28年度バスケットボール男子ユニバーシアード日本代表チームは、3月15日(火)~17日(木)の3日間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて第3次強化合宿を実施しました。
 2月から45名を招集して行なってきた合宿の集大成となる「チーム戦術(世界一を目指すプレイ)」をテーマとして強化を進めています。また、今年行われる「第40回李相佰盃日韓学生バスケットボール競技大会(5月開催予定/韓国)」と「アジア・パシフィック大学バスケットボールチャレンジ(6月開催予定/韓国)」へ向けた選考会でもあり、選手たちは持てる力を発揮しました。

 初日のトランジションオフェンスの練習を始めた時、時間内に速攻からシュートを決める目標値をクリアできない選手たちを集めると、陸川 章コーチが叱咤する珍しいシーンがありました。「私もですが、(世界一を目標にする)強い意識を長く継続することは難しいことです。第3次強化合宿が始まった時にどこか慣れが見えてしまい、本当に久しぶりですね、怒鳴り声をあげたのは。ここは絶対に譲ってはいけないと思いましたし、私自身にも言い聞かせるつもりで怒鳴りました。その後の選手たちは本当によく頑張ってくれました」。もう一度、世界一を目指すため、このチームに残るために選手たちは気持ちを入れ直し、厳しい練習に励みます。朝6時から400m走を行い、午前中は2時間強、午後は3時間、練習後のウエイトトレーニングまでハードなスケジュールが組まれています。合宿終了後、山本 明コーチ(愛知学泉大学)から、その理由が明かされました。「厳しいスケジュールにしたのは日本が強くなるため。このキャンプを経て、みんなの基準値が変わり、さらに上を目指して取り組んでもらいたい」。2020年東京オリンピックへ向け、男子日本代表が強くなるためには、この世代からの底上げが必要不可欠です。

 陸川コーチが「世界で勝つためにはファイターしかいらない」と伝えるとともに、“強い意志”、“フィジカル強くタフなプレイ”、“世界一のハードなディフェンス”、“素早いトランジションオフェンス”と選考基準が挙げられ、最後のスクリメージがスタート。男子日本代表チームの長谷川 健志ヘッドコーチが見守る中、攻守に渡り積極的なプレイを見せてくれた選手たち。「課題や強化してきたテーマに関して、選手たちは果敢にやってくれました。厳しい練習を課し満身創痍の中、良いゲームであり、良いファイトを見せてくれました」と、陸川コーチは選手たちを評価しました。

 191cmの中村 太地選手(福岡大学附属大濠高校 3年)や193cmの村岸 航選手(県立浦和高校 3年)は、将来を見据えてポイントガード(PG)を志望しており、ビッグガードとして期待しています。「世界に出ればこの身長では4番、5番では通用しないので、1番、2番とポジションを上げていきたいです」と意欲を見せる村岸選手。世界一を目指す合宿を終えた後、「まだまだ経験がなくて、未熟なところばかりですが、先輩たちの良いプレイを盗み、みんなの見本となるプレイヤーを目指して、世界に通用する選手になりたいです」と高い目標を掲げるきっかけとなったようです。

 第2次と第3次強化合宿の間に行われた、男子日本代表合宿に唯一参加した馬場 雄大選手(筑波大学 2年)。「僕がだらしないプレイをしてしまうと周りにも影響してしまうので、リーダーシップという気持ちは忘れずに合宿に入りました」。昨年のユニバーシアードでの悔しい経験を踏まえ、「細かい部分で足りないところがまだまだあることを痛感させられました。今はまだ、日本が世界で通用するチームだとは思っていません。でも、1日1日の過ごし方や1回1回の練習をしっかり意識して取り組んでいけば少しずつ変わっていき、世界にも通用する選手が集まっていくと思います。世界で勝つことを目指してこれからも努力していきたいです」と語る若きエースのさらなる成長に期待がかかります。

 3回の強化合宿を通じて、多くの選手たちに世界一へ向けた意識づけを行なってきました。「この目標に対し、現段階で届くかと言えば届かないです。でも、そこに向かって何をして、どうトライしていくのかを考え、実践していかなければ先には進みません。朝6時から走らせましたが、これをしていても届かないかもしれません。しかし最低限できる限りの努力をして準備しなければ、世界に近づけないことは示せたのではないかと思います」と陸川コーチは総括します。
 今合宿を経て15名に絞り込まれ、今年の国際大会には12名が出場します。「選ばれた選手は責任と自覚を持つことが一番大事です。今回選考する15名はあくまで李相佰盃の候補メンバーですが、来年が本番となるユニバーシアードです。選手たちにとっては、その先にBリーグがあり、2020年東京オリンピックが待っています。1年間で成長する可能性は十分にあります。ここで選考に外れても、高いレベルを目指して努力を続けてください」
 第1次強化合宿のミーティング時、陸川コーチは、「みんなが日本バスケ界にとっての宝であり、希望であり、光である。だからこそ、輝かねばならない」と選手たちに伝えました。

 選手たちはこの強化合宿で学んだことを継続するとともに、所属チームに伝える役割を担っています。それはコーチ陣も同じであり、「ここでの選手の状況や、選手を送り出す側である筑波大学の立ち位置がよく分かりました。ぜひとも所属チームに戻ったらそのレベルに馴染むのではなく、このレベルをこれからも維持してください。私も筑波大学にここで得たハードワークを持ち帰ります。自分たちだけではなく、学生界全体が強くなるためにみんなに伝え、ともに努力し続けましょう」と合宿終了後に挨拶した吉田 健司コーチ(筑波大学)。また、全国各地から有志で参加していただいた多くのサポートコーチの皆様の協力に感謝するとともに、そこからまだ見ぬ選手たちが台頭してくることにも大いに期待しています。

 ユニバーシアード競技大会への参加資格は現役大学生とともに、卒業後2年以内の選手も対象となります。陸川コーチ自身もトップリーグや日本代表で活躍してきた経験を踏まえ、「しっかり単位を取って大学を卒業して、ユニバーシアードで世界と戦えるこのチャンスを生かして欲しい。また、プロに行ってもそのキャリアは長くても10年程度。その先の長い人生のためにもしっかり単位を取って、卒業するように」と伝えました。
 今秋より開幕するBリーグの大卒ルーキーたちが、来年のユニバーシアード競技大会の対象となるわけであり、本番へ向けてさらに激しい競争が続きます。

※活動の様子はフォトギャラリーにてご覧ください。