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平成28年度男子日本代表チーム 第2次強化合宿 開催報告

2016年4月20日

「今シーズンは1ヶ月長い」と覚悟を決め、7月の世界最終予選を見据える選手たち

リーグ戦でも世界を意識し成長を続ける田中 大貴選手(トヨタ東京)

 NBL、TK bjリーグはシーズン終盤を迎える中、平成28年度バスケットボール男子日本代表チームは、4月18日(月)~19日(火)の2日間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて第2次強化合宿を開催しました。
 本年7月4日より、セルビア・ベオグラードで開催される「FIBA男子オリンピック世界最終予選(以下、世界最終予選)」を勝ち抜き、リオデジャネイロオリンピック出場を見据えた強化が行われました。

 先月行われた第1次強化合宿は体力測定とシュートドリルと軽めの練習でしたが、今回は世界と戦うためのオフェンスのフォーメーションとディフェンスを練習。「速い展開を目指しているのに、練習でゆっくりやっていてはダメ。もっとスピードある展開を意識し、一つひとつのアクションを早くしよう」と長谷川 健志ヘッドコーチは選手たちに伝え、大きな世界を相手に勝つために、昨年からのバージョンアップを図ります。

 ビッグマンたちの意識改革にも、長谷川ヘッドコーチは着手しています。「インサイドで動いてフリーになる場合はゴール下でシュートを打っても良いですが、振り切ってないときやコンタクトが起きているときに無理にシュートに行っても世界では通用しません。逆に、外に開いてフリーを作るプレイをするようにしています。そこからアイソレーションもできるし、アウトサイドシュートも打てますので、そこでシュートを決められるように練習させています」。慣れない部分に慌ててしまう場面も見られましたが、「そこはゆっくりやっていいところです。シュートの場面ではゆっくりやることで相手が我慢しきれなくなり、おもしろいことが起きる場合があります」と長谷川ヘッドコーチは話しており、全体的なシュート力向上を目指しています。

 所属チームでの役割やスタイルと、日本代表で求められることが違う場合が多い選手たち。「チームはチーム、日本代表は代表とそこは割り切っています」と田中 大貴選手(トヨタ自動車アルバルク東京)は話し、しっかりと切り替えて役割を担います。「インサイドに立っている外国人選手に対して、これまでもそうですがどうフィニッシュに持っていくかを考えてプレイしています。世界最終予選で対戦する選手たちも体は大きいので、リーグの中でも良い練習になっています」と田中選手はリーグ戦から世界最終予選を意識しています。
 古川 孝敏選手(リンク栃木ブレックス)は、「今シーズンは1ヶ月長いと思っています。シーズン終わって休憩なんかしていたら、逆にコンディションが崩れてしまいます。この良いルーティーンのまま、しっかり勝ち残ってセルビアにいきたいです」と話しているように、選手全員が7月の世界最終予選に照準を合わせていました。

 週末に行われたリーグ戦での試合後に移動してきた選手たちは、普段はオフとなる月曜日からフルコートを走るハードワークを行いました。選手たちは疲れているかもしれませんが、「人が成長するには、苦しいことを乗り越えなければならない。ここにいるメンバーが脱落して12名になるのは情けない話です。最終メンバー12名や、スタートの5名は勝ち取るものでなければなりません。自ら競争して勝ち獲ることで、世界の舞台でも力を発揮できるわけです。常に高い目標設定をして、努力して勝ち取ることは1回1回やっていかなければならず、この合宿中の練習もその1回であり、その積み重ねしかないのです」と長谷川ヘッドコーチは発破をかけ、選手たちもコート上でそれに応えていました。

 TK bjリーグは今週末でレギュラーシーズンが終わり、プレイオフへ向かいます。また、既にプレイオフに進む8チームが出揃ったNBLは、ゴールデンウィークまでレギュラーシーズンは続き、次回合宿が開始する6月8日(水)から始まる第3次強化合宿直前まで優勝争いが行われます。
 それぞれのリーグでラストシーズン制覇を目指して戦う「アカツキファイブ」男子日本代表候補選手たちの活躍をぜひ会場でご覧いただき、ご声援よろしくお願いいたします。

※活動の様子は「フォトギャラリー」にてご覧ください。