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2016 FIBA ASIAチャレンジ 5位決定戦 中国に67-75で敗れ、今大会を6位で閉幕

2016年9月19日

イランで活躍する日本の方の声援を受け、最後まで粘り強く戦ったアカツキファイブ

今大会を通じて成長を見せた#7篠山 竜青選手

 「2016 FIBA ASIAチャレンジ」は大会最終日。5位決定戦は、アジアチャンピオンの中国に67-75で惜しくも敗れ、最終戦を飾れず、今大会を6位で終えました。

 8試合目となり、疲れが見える選手たちに対し、長谷川 健志ヘッドコーチは、「気持ちを強く持って平面を動きまくる」ディフェンスからを徹底させ、中国の高さに対抗していきます。相手のシュートが落ちる中、206cmある#8太田 敦也選手でさえも、後ろからリバウンドを取られ失点が続きます。太田選手以外に2mを超える選手がいない日本。対する中国は、5人が2mを超えおり、全選手が190cm以上。大きな中国に対し、「ゾーンもマンツーもディフェンスはプラン通りにいきました」と自信を見せる長谷川ヘッドコーチ。課題は、「やっぱりリバウンド」と言うように、日本よりも20本多い47本を献上。「リバウンド時にボールに絡む人数と、取られた後に相手への寄りが遅くなってファウルを取られてしまいました」と長谷川ヘッドコーチは話しており、そのファウルが多くなったことで、フリースローで相手に失点に許したのも痛い敗因でした。

 ポイントガードの#7篠山 竜青選手は、「中国のインサイドが大きく、前半はドライブがかなり少なくなってしまいました。そこのアジャストの部分でかなり時間がかかってしまったのが敗因にもつながったと思います」と試合を振り返ります。しかし、#7篠山選手の思い切り良いアウトサイドシュートやドライブから得点を挙げたことで、苦しい時間帯を打開していきます。「ミドルシュートや3Pシュートの確率が良かったので、思い切ってシュートに行けたのは良かったです。今大会のようなプレイをコンスタントに出せるようにしていけば、日本代表のガードとして、自分の色をしっかり出していけるという感覚はつかむことができました」と自信につながる大会となりました。長谷川ヘッドコーチも「一番成長した選手」と評価しています。

 昨年のFIBA ASIA選手権も、今年のFIBAオリンピック世界最終予選も、平均出場時間は16分だった#8太田 敦也選手。ビッグマンが一人しかいないこともあり、今大会は平均25分任されたことで、平均得点も倍以上となる7点に伸ばし、進化した姿を見せます。「以前、長谷川さんからもっと攻め気を見せろと言われていたので、そこは見せることができたかなと思います」と#8太田選手は話すとともに、長谷川ヘッドコーチを驚かせる活躍。今大会を通じて、「最後まで粘れる試合ができたことが今回の収穫だった」と#8太田選手は話す一方で、「あとは勝ちきるためにも、もう1本を決められるようにしなければなりません」と、これから強くなるための課題もハッキリと見え、今後のBリーグでさらなる成長を目指します。

 戦いを終えたロッカールームで、長谷川ヘッドコーチは、「みんな満身創痍の中、気持ちを強く持って最後までよく頑張ってくれた。本当に素晴らしい選手たちであり、良いチームだった」と涙を見せながら選手たちに伝えました。悔しい結果にはなりましたが、どんな相手にも全力を尽くし、最後まで諦めずに粘り強く戦い抜いたことは大きな収穫となりました。

■2016 FIBA ASIAチャレンジ 最終結果(※サブゾーン)
1位 イラン(西アジア)
2位 韓国(東アジア)
3位 ヨルダン(西アジア)
4位 イラク(西アジア)
5位 中国(東アジア)
6位 日本(東アジア)
7位 インド(南アジア)
8位 チャイニーズ・タイペイ(東アジア)

 「2016 FIBA ASIAチャレンジ」は、開催国のイランが優勝し、幕を閉じました。上位6チーム中、日本と同じグループFの全4チームが勝ち上がり、予選から厳しい試合が続きました。また、東アジアと西アジアで占められています。
 今大会は、直接的に先にはつながらず、来年のFIBA ASIAカップの出場枠を増やすための大会でしたが、アジアにおける日本の位置づけを考えれば軽視することはできず、2019年FIBAワールドカップへつながる第一歩です。来年の東アジア選手権(兼 2017 FIBA ASIAカップ予選)で勝ち上がることができなければ、2019年FIBAワールドカップもさることながら、2020年に待つ東京オリンピックへの道も絶たれてしまいます。そういう意味でも、西アジアの各チームはベストな布陣で臨み、全てがベスト4進出を果たしました。

 日の丸の誇りを持って、最後まで諦めずに戦い抜いた「アカツキファイブ」男子日本代表チームは、明日9月20日(火)に帰国。選手たちはそれぞれ所属チームに戻って、休む間もなく、いよいよ開幕する「B.LEAGUE」に向かいます。
 これまで日本代表経験が少なく、この夏に行われたウィリアム・ジョーンズカップや国際親善試合、今回のFIBA ASIAチャレンジなど、国際大会を通じて、多くの選手が成長を遂げました。新たに始まる「B.LEAGUE」の舞台で、選手たちの更なる活躍に期待するとともに、来年の「2017 FIBA ASIAカップ」出場に名乗りを上げる選手たちの台頭を期待しています。

 連日、会場や日本から「アカツキファイブ」男子日本代表チームへご声援いただき、ありがとうございました。