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平成28年度男子U-19日本代表チーム 第3次強化合宿 開催報告

2016年12月5日

津屋 一球選手(洛南高校 3年)は「合宿を重ねる毎にプレイが合ってきている」ことを実感

ドライブでチャンスを作る鍵冨 太雅選手(福岡大学附属大濠高校 3年)

 平成28年度バスケットボール男子U-19日本代表チームは、12月3日(土)~5日(月)の期間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて第3次強化合宿を行いました。来年7月、エジプト・カイロで開催される「2017 FIBA U-19男子バスケットボール世界選手権大会」に向け、世界で勝つための技術強化とともに、意識改革を行なっています。

 昨年度から今年7月に開催された「第24回FIBA ASIA U-18男子バスケットボール選手権大会(イラン・テヘラン)」まで合宿を積み重ね、継続するようにFIBA U-19世界選手権へ向けた強化が行われています。津屋 一球選手(洛南高校 3年)は、「一人ひとりの良いところやプレイの特徴はもう分かってきているので、合宿を重ねる毎にプレイが合ってきています」と感じており、チームの雰囲気も良くなっています。

今合宿期間中、大東文化大学に胸を借り、初めて実戦を想定したスクリメージが行なった結果、多くの課題が見つかりました。津屋選手は、「FIBA ASIA U-18選手権で戦った時のようなエナジーが今回は出せず、チーム一丸になって戦えていなかったです。特にリバウンドとディフェンスが甘かったです」と反省点を挙げます。鍵冨 太雅選手(福岡大学附属大濠高校 3年)は、「大学生はすごくフィジカルが強く、前からプレッシャーをかけられてしまったことで、自分たちのオフェンスのリズムをつかむのに時間がかかってしまったことで、そこにばかりに考えが行ってしまいました。そのため、ディフェンスの基礎的な部分がおろそかになってしまいました」と振り返ります。

 「U-19世界選手権への出場権を勝ち獲った歴史的な結果を残したことで満足していては困ります」とトーステン・ロイブル ヘッドコーチが話す通り、世界で勝つために早くから強化を行なっているわけです。練習後、「FIBA U-19世界選手権で対戦する相手はほとんどがプロ。大学生で臨むアメリカも、NBA予備軍である。それらに対して恐れてはいけないし、そのレベルをスタンダードとして我々も成長していかなければならない」と発破をかけ、世界を意識させ続けています。

 それぞれが感じた反省点を話し合い、改善へ向けて選手ミーティングが行われました。ロイブル ヘッドコーチは、「このチームに足りないのはリーダーシップだ」と常に強調しています。鍵冨選手は、良い流れの時は盛り上がれるように成長した点を挙げるとともに、「大会ではいかに辛い場面で、声を掛け合って踏ん張れるかが大事になります。この合宿中からベンチでもコート上でもしっかり声を出していきたいです」とあらためて取り組み、少しずつ世界仕様へとレベルアップを図っています。

 第3次強化合宿の1週間前に「平成28年度男子U-18日本代表チーム エントリーキャンプ」が開催されたばかりであり、「しっかり比較対象ができているので、ここから選手の引き上げも考えています」とロイブル ヘッドコーチは話しており、さらなる競争が待っています。

 合宿で得たことを所属チームに還元し、12月23日(金・祝)より開幕する「JX-ENEOSウインターカップ2016 平成28年度 第47回全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会」で優勝を争う選手たち。
 候補選手のうち、一番多い3人の候補選手を輩出する福岡大学附属大濠高校。鍵冨選手は、「みんな明るく雰囲気は良いのがチームの強みです。西田(優大】が3Pシュートを決めたり、自分がドライブでチャンスを作ったり、ガードとして中田(嵩基】が良いゲームコントロールをしていけばチームも勢いづくと思います。自分たちが日本代表であることをウインターカップの東京体育館で証明して、センターコートに立って最終日まで勝ち抜くことが目標です。個人的には、必ず日本一になって、すでに決まっているアメリカ(スラムダンク奨学金にてセントトーマスモアスクールへ)に行きたいです」と抱負を語りました。
 インターハイは出られませんでしたが、国体を制した洛南高校(京都)の津屋選手は、「一つひとつ悔いの無い試合をしていき、最終目標は優勝です」と意気込んでおり、3年生にとっては高校バスケ最後の戦いを迎えます。ウインターカップでの活躍が、男子U-19日本代表チームにもつながっていきます。

※活動の様子はフォトギャラリーにてご覧ください。